オールナイトニッポン番組内、深夜2時30分頃からの3分間だけお届けしているコラボレート・ニッポン。アメリカ出身のお笑い芸人・厚切りジェイソンがパーソナリティを担当した2月のコラボパートナーは、「文化芸術交流」「日本語教育」「日本研究・知的交流」を通じて総合的に国際文化交流を実施する日本で唯一の専門機関・国際交流基金(JF)。
番組では、国際交流基金が実施している日米草の根交流コーディネーター派遣プログラム:通称「JOIプログラム」の20周年を記念して、日本人にはあまり知られていないアメリカ南部・中西部・山岳部にスポットを当てた『アメリカ南部・中西部・山岳部あるある!?』という企画をお届けしてきたが、2月26日(土)には、その特別編として、『JOIの“もっと!”コラボレート・ニッポン~Discover America!アメリカ南部・中西部・山岳部の知られざる魅力!!』(ニッポン放送TV内)をYouTubeで配信した。
番組の第一部では、ゲストに大学時代にアメリカ留学経験のある優木まおみが登場。大学在学中の海外留学のエピソードやアメリカ南部・中西部・山岳部についてのイメージ、アメリカ滞在経験を経て感じたことなどを深堀りした。
留学の経験はその後の人生にも大きな影響を与えたようで「行けば何とかなる!」「やってみれば何とかなる!」というマインドが身に付いたようで――
厚切り:(留学を通しての様々な)挑戦をやって、その後もその考え方で日本での活躍にもハマっていたんですか?
優木:そうですね。日本でもそういう感覚ですよね。仕事とかでも、今“マルチタレント”とよく言われるんですけど――
厚切り:(台本に)書かれていましたね!“マルチタレント”ですって。実際に何、やっているんだろうって(笑)
優木:でしょ?(笑)「こういう仕事やれそうですか?」って事務所から訊かれて、やったことがあるとかないとかに関わらず、「まぁ、何とかなるっしょ」という感じで引き受けているうちに“マルチタレント”になっていた、という感覚はありますね。
厚切り:どんなことでも挑戦できる自信が!
優木:実践が一番の経験になるし、練習をいくらするよりも本番が一番学べるじゃないですか?
厚切り:分かりますよ!僕も同じような考えがある。
海外への留学経験、そして現地での様々な挑戦が現在の“マルチタレント・優木まおみ”を作り上げていることが分かった。
第一部の後半ではラジオで放送していた『アメリカ南部・中西部・山岳部あるある!?』の企画も実施。札幌市のKさんから届いた「アメリカ南部には、バナナにマヨネーズをかけたわけのわからないサンドイッチがある」というメールで盛り上がった。
さらに番組の第二部では、JOIプログラム経験者の森愛莉さんと山口真宏さんの2名をゲストに迎え、実際のJOIプログラムの活動やアメリカ南部・中西部・山岳部エリアの魅力に迫る『JOIのから騒ぎ』という企画を実施。

JOI経験者の森愛莉さんと山口真宏さん
日本の文化を現地の人に伝えるために森さんは“花笠音頭”を笠作りから教えたり、山口さんは“チョップスティックチャレンジ(お箸の使い方を学ぶ遊び)”などをよくしたりしたそうで――
厚切り:こういうアクティビティは自分で考えたんですか?
森:はい、自分で考えます!
厚切り:そうなんですか!?
森:私の場合は、ほとんど自分で企画して、こういう日本の文化を伝えたら良いんじゃないかなというのを考えてワークショップをしていました!
厚切り:なるほど!じゃあ、結構自由に日本の文化の面白さを伝えられるような環境になっていたんですね!
アラバマ州に派遣された森さん、ウエストバージニア州に派遣された山口さん、それぞれが自主的に企画を考え、試行錯誤をしながら、2年間に渡り日本の文化を伝えてきたということで、中でも現地の人たちにウケが良かった日本文化については――
森:食べ物がすごくウケが良かったです。流しそうめんをしたんですけど、JOIプログラムって全部自分でしなくてはならないんですよね。お金の管理や人を呼ぶこと、営業、そして、パンフレットを作ったり、場所の手配をしたり、全部自分でしなくてはいけないんです。
厚切り:全部、自分で――
森:なので、まず市の人に許可を頂いて、竹を取ってきました!
厚切り:えぇっ!? 竹を取るところからもう自分でやるんですね!
森:そうなんです!竹を取ってきて、同僚の方に手伝ってもらって半分に割って、近所のお隣さんから鉈を借りて、一から削って作りました。
山口さんは現地の人に日本の文字の魅力を伝えるために“習字”の体験をアクティビティとして企画し、漢字や自分の名前のカタカナを教えて大好評だった思い出を語ってくれた。2人の活動に優木は「(自分で一から企画して日本の文化を伝えることは)チャレンジ精神がないとできないことだから凄い!」と目を輝かせた。
さらに「派遣先で感動したことや帰りたくないと思った瞬間は?」というお題について森さんは、現地で人の優しさに感動したそうで――
森:南部のおもてなし――“サザン・ホスピタリティ”というのがあるんですけど、南部の人は本当に優しくて、免許を取りたてのときに、南部では縦列駐車、パラレルパーキングが主流なので、すごく苦戦していたんですよ。そのときに、通りすがりの方が「手伝ってあげるよ」って言って代わりにやってくれたんですけど――
と日本ではなかなか見ないような南部の方の積極的なおもてなしの心に触れたエピソードを話してくれた。さらにそこから交流も広がったようで――
森:そのときに、私は日本の文化を広めるために来たことを伝えたら、「私、今、小学校で働いているから、私の小学校にもおいでよ」って言われてチャンスが広がったんですよね!そのあと、本当に小学校に行かせてもらって日本の文化を伝えることが出来たんです。
優木:“出会い”ですね~!
厚切り:映画のような始まり方!
一方、山口さんは「瞬間というか、しょっちゅう」と答えるほど素敵な出会いが会ったようで――
山口:教会で出会った家族が「どこから来たんだ?」と質問してくれたので、「日本から来た」「一人暮らしをしている」ということを伝えたら、「ご飯はどうしているの?」と訊いてくれて、一人で住んでいるのが分かったら、「じゃあ、ご飯を食べにおいで」「いつでもご飯作っているから」と本当に家族のように接してくれて、一時期、毎日、晩御飯を食べに行っていました(笑)
厚切り:毎日行ったんですか!?(笑) めちゃくちゃ優しいですね!
その家族とは帰国後の今でも交流が続いているとのこと。森さんも山口さんも派遣された場所はアラバマ州とウエストバージニア州と異なる環境であったものの、それぞれ素敵な出会いがあったことを語った。
その他にも「行ってみて良かった南部・中西部・山岳部の観光スポット」、「派遣中に起きたトラブルやハプニング」などJOIプログラムに参加したからこそ体験できたアメリカ南部・中西部・山岳部の魅力やエピソードを紹介した。
2人の活動を通してJOIプログラムの活動を知った優木は番組の最後に自身の座右の銘にしている「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」という言葉を引き合いに「まずは何でもやってみよう!チャレンジすることで結果が生まれる!」と勇気をもって挑戦することの大切さを熱弁。厚切りジェイソンは、自身の経験から、一部の人や文化にしか触れないのではなく様々な人や文化に触れることで新しい可能性が待っていることを伝え、「人と違うことをやると、自分の価値を作りあげる」と視聴者にメッセージを送った。
YouTubeチャンネル『ニッポン放送TV』では現在、本イベントのアーカイブ動画を配信中。優木まおみの留学エピソードやJOIプログラムとアメリカ南部・中西部・山岳部の魅力を知りたい方は是非、ご覧いただきたい。
〈JOIプログラムとは〉「JOI(ジョイ) (英名: Japan Outreach Initiative、和名: 日米草の根交流コーディネーター派遣)プログラム」米国の草の根レベルで日本への関心と理解を深めることを目的に、地域に根ざした交流を進めるためのコーディネーターを2年間米国に派遣する事業。日本の国際交流基金JFと米国のローラシアン協会が協働で実施していて、今年度で20周年を迎えた。20年で83名を派遣し、米国現地でアウトリーチ活動に参加した人数は延べ112万人にのぼる。コーディネーターは、日本との交流の機会が比較的少ない米国の南部・中西部・山岳部地域の大学などに派遣され、地域の学校や図書館で日本食、学校生活など、幅広い日本文化の紹介に加え、姉妹都市交流や日米学生の交流プログラムなど現地と日本の交流関係づくりに携わる。
JOIプログラムのウェブサイトはこちら: https://www.joiprogram.jp/