動悸や息切れは病気なのか?

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東京都医師会監事で「さいとう医院」院長の斎藤寛和氏が3月1日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。動悸や息切れ、心拍数の異常について語った。

動悸や息切れは病気なのか?

※画像はイメージです

息切れや動悸の原因は?

新行市佳アナウンサー)今回は心臓や血管に関する症状、病気について伺います。よく息切れやドキドキ感が起こると聞きますが、何が原因なのでしょうか?

斎藤)運動時や階段を上るときなどは、健康な方でも「ハアハア」となりますが、心臓に病気を持っている方、特に弁膜症で心臓の機能が落ちていたり、心筋梗塞のあとで心臓機能が落ちているような方は息切れを起こしやすくなります。

新行)健康な方が階段を上って「ハアハア」となるのと、弁膜症の方が息切れするのでは違うのですか?

斎藤)程度の問題です。心機能が著しく落ちている方は、安静にしていても苦しくなったり、酸素を吸わなければならない状態になってしまう場合もままあります。

新行)ドキドキ感はどうですか?

斎藤)ドキドキ感にもいろいろあるのですが、皆さん「動悸がする」と訴えられるので、その性質をよく聞いて検査を進めることが大事です。

新行)私は以前、検診(健診)を受けたときに胸の音を聞いてもらって、「異音がします」と言われ、かかりつけ医で心電図を撮っていただきました。心電図を撮ると、いろいろなことが詳しくわかるのですか?

斎藤)心電図は必須ですね。まず脈の乱れがわかりますし、肥大があるなど、いろいろな異常が見つかることが多いです。

動悸や息切れは病気なのか?

斎藤寛和氏、新行市佳アナウンサー

心拍数が40を切ると甲状腺機能低下症、安静時に90を超える場合は甲状腺機能亢進症の可能性も

新行)通常の心拍数はどのくらいなのでしょうか?

斎藤)1分間に50回~90回ぐらいは正常と考えていいと思います。40を切るようになると、甲状腺機能低下症などの可能性も出てきます。運動すればみんな90~100になりますが、安静時に90を超す場合は、甲状腺機能亢進症という病気も考えなければいけません。

新行)心拍数が速いと。

斎藤)洞性頻脈や房室回帰性頻拍など、難しい名前の頻拍の可能性もありますので、よく調べなければなりません。

心配な場合は心臓超音波検査(心エコー)を

新行)私の場合は心電図を見てもらい、「異常はない」ということでした。「ちょっと雑音が聞こえますね」と言われて詳しく調べてもらった結果、「大変なものではないですよ」という場合もあるのですね。

斎藤)もちろんあります。心雑音……心臓の雑音には、「無害性雑音」というものがあります。音はするけれども、取り立てて機能異常がないという状況です。例えば甲状腺機能亢進症の場合は、かなり血流が速くなるので、それだけで雑音がすることもあります。小さな逆流であっても、すごい音がする場合もあります。ただ、現在では、心臓超音波検査で心臓のなかの情報を全部捉えることができますので、もしご心配でしたら、心臓超音波検査(心エコー)を受けることをおすすめします。

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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