百条委員会は都議会議員選挙をにらんでの攻防となる?高嶋ひでたけのあさラジ

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3/6(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

百条委員会は都議会議員選挙をにらんでの攻防となる!?
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター須田慎一郎さん(ジャーナリスト)

豊洲移転問題で記者会見にのぞむ石原慎太郎・元東京都知事=20170303東京内幸町日本記者クラブ 写真提供:産経新聞社

豊洲移転問題で記者会見にのぞむ石原慎太郎・元東京都知事=20170303東京内幸町日本記者クラブ 写真提供:産経新聞社

石原慎太郎元都知事記者会見「専門家ではない。側近に一任していた!」を繰り返す

東京築地市場の豊洲への移転をめぐり、元東京都知事の石原慎太郎氏が、先週日本記者クラブで記者会見しました。石原氏は移転の行政決算をした最高責任者として責任を認める一方で、今の混乱の原因は小池知事にあると批判しました。

高嶋) 昨日の朝の自宅前のマスコミには「百条委員会、出れやいいんだろう!」というようなことを言ったわけですけど。長らく都庁の担当を務めまして、石原さんにもずいぶん質問をして、結構可愛がられたといったら怒られますけど、ニッポン放送の畑中秀哉デスクのまずリポートから聞きましょう。

畑中) 3日の午後3時から日本記者クラブで1時間あまりにわたって繰り広げられました会見ですが、やはり御年84歳ということで都知事時代の迫力はさすがに削がれていたかなあという印象でした。まずは今回の豊洲の問題ですけれども、裁可という言葉を使っていました、当時の最高責任者としての責任は認めました。その上で都庁の各部局、議会などの手続きを得た上での決断だったと言うことで、行政全体の責任であるということを強調しました。
また当時は、都知事時代はディーゼル車対策ですとか羽田空港の国際化ですとか、三宅島の噴火ですとか、あるいは新銀行東京の問題もありました。さまざまなトピックの中で豊洲移転問題のプライオリティ、まあ関心度はいかほどであったのかという質問が記者から出ております。
一方で焦点となっております、瑕疵担保責任の詳細については知事就任以前から豊洲移転の方向が固まっていたと。また専門家ではない、あるいは側近に一任していたと、こういうコメントを繰り返しました。

一番精通しているのは現練馬区長の前川燿男(あきお)氏と発言

畑中) 新しい内容が出ない中で一つだけ、元知事本局長の人物について言及するシーンがありました。

石原 録音) 前川くんと言いますか、にバトンタッチしてですね、自社の契約まで持って行ったと聞いておりますけども、東京ガスの執行役員に転出しましてね。そう、その人が一番ものに精通しているんじゃないのでしょうか。

畑中) これは石原さんにとっては屈辱を晴らしたいと話しておりましたが、たぶん一番言いたかったことではなかろうかと思います。この豊洲の移転については「科学的な問題はない」と決断をしない小池知事を重ねて批判をしたわけです。

石原) やるべきことをやらずにですね、築地で働いている人を生殺しにしてほったらかしにして、しかもランニングコストにべら棒にお金がかかる。こういったですね、混迷・迷走をやっている責任は、今の都知事、小池さんにあると思いますね。

畑中) このようにポイントをかいつまんでお伝えしましたけど、「最後は割り切れないでしょうが」という一言を残して記者会見を後にしています。

なぜ豊洲に移転が決まったのかを究明しなければ問題の解明にはならない

須田) 石原さんにいくら聞いても真相真実全容は解明されないと、そもそも思っていました。これまでの石原さんの発言、あるいは浜渦元副知事などの発言証言を聞いていくと、やはり石原体制ができたときには、もう築地の移設移転が決まっていたわけですから。そうすると候補地としてどこがあるというと、もう豊洲しかないという状況になっていたわけです。いくら石原さんを突いても、なぜ築地の移転が決まったのか、なぜ豊洲が決まったかというところは出てこないのだと思います。

高嶋) それ以上に思いますのは、石原さんは豊洲に対して関心がなさ過ぎですよ。あれだけこうグシャグシャと出てきたときに、例えばこの間の会見でも浜渦さんに問いただして、なぜそうなったのか聞いたのか、そういうことなんにもしていないんだよね。当時、石原さんは石原新党がどうしたとか、顔は国政の方に向いていて、いわゆる市場の問題というのは全く関心の埒外だった気がするんだけど。

畑中)実は2011年7月の記者会見で、石原さんがこう言っているんですよ。「築地市場の移転を織り込んだ豊洲の街を協力して進めていくことに合意いたしました」とこのように話しております。これに対して実はこれはマスコミも顧みないといけないのですけれども、これに関する質問は一切出ていません。ですからこれは全体的にやはり関心度があったのかどうか、検証してみる必要があるかと。

高嶋) 素朴におかしく思ったのは、前川知事本局長はというのはね、当事者でありながらいきなり東京ガスに天下って、仕事は違うことをやっていたなんて。天下りの本質を見ればね、なんのためにその人が必要なのかっていうのは明らかじゃないですか。
そういうこととか、例の瑕疵担保責任ですか? あんなのもねえ、強力に金を使ってですね、東京ガスの術中に嵌っていると。その辺はどうしたらいいですかね。

須田) 先程も申し上げたとおり、とにかく築地の移転は決まっていたと。普通だったらこういった公共施設というのは元あった場所に本来立て直しをするっていうのがオーソドックスのやり方なんですよ。病院なんかでもなんでもそうですよ。ところが築地の移設移転が決まった、なんでこれが決まってしまったのか、やっぱりこれが最初のそもそもの原点だと思うんですよね。決まったからこそ豊洲という問題が出てきた。それに決まっているからこそ、豊洲に対してあるいは東京ガスに対して破格の条件をつけた、というのがその流れですから。なぜそこが移設になったのかということを解明していかないと、今回の問題の全容解明には繋がっていかないんじゃないかと思いますよ。

百条委員会は都議会議員選挙をにらんでの攻防となる?

高嶋) 石原さんはそれを言い分としてあると思いますけど、なぜ豊洲にしたんだという、その辺も深く追求していないんですよね。

須田) ええ。でまあそうは言っても、候補地にはそれしかなかったですからね。

高嶋) 浜渦さんという副知事に丸投げして、それで浜渦さんは石原さんの会見を終えた後「百条委員会までは何も言いません」と言っています。二人の間もすごいギクシャクしているでしょう?

須田) ただ浜渦さんはこう説明しています。「言ってみれば豊洲の候補地については、護岸工事については東京都がやります。中については東京ガスがやってくださいね」ということで、浜渦さんは東京ガスとの交渉をまとめてかかっていたんですよ。ところがこの交渉の過程で浜渦さんは解任されちゃいますから、結果蓋を開けてみたら、中まで東京都がやることになっていたと。その間何があったのですかと。

高嶋) そういうのを百条委員会でちゃんとしてほしいよね。

須田) 先程高嶋さんが言われた前川知事本局長は呼ばざるを得ないですよね。

高嶋) なんでメンバーに入っていないんですか?

須田) まあここら辺はいろいろ思惑があるんでしょうけど、入れ忘れていたという理由もあるでしょうけど。

高嶋) 正当な名簿を出して3つの政党がオッケーしたら、メンバーに入るという話ですよね。

須田) ただしですね、そのへんは事態を原点から系列順に話を聞いていきましょうという流れになっているんですよ。これだけではなくて、これはまず第1弾ですから、加えて百条委員会というのは期限があるわけじゃないんですよ。永遠とやっていく話でもあるんですね。ですからその過程の中で間違いなく前川さんは呼ばれると思いますけど、ただどうなんでしょうね。期限区切らずに永遠やっていって、一体どこに狙いがあるのか。真相解明ではなくてどうも7月の都議会議員選挙、これを議会の方も小池さんも睨んでいるんじゃないのか。自分たちがどう立ち振る舞ったらね、自分にとって有利なのか。そういうことで百条委員会を利用するんだったら、真相究明なんておぼつかないですよ。

高嶋) 怒っていますねえ。正直いうとそういうところなんでしょうね。

須田) 本音はそこにあると考えるべきなんでしょうね。

高嶋) 小池さんに風が吹いているから誰も反対しないんですよね

須田) ガス抜きで終わることもあるわけですよ。

高嶋) ああそうですか。

須田) 石原さんが言っていることにも一面の真理がありまして、それによって豊洲問題が永遠と引き伸ばされていくわけですよね。永遠とランニングコストというか保証金なんてものをどんどん払っていかなければならない。我々都民の血税でですよ。果たしてどうやって決着というか幕引きをするのか、じゃあ移転しないんですかという問題も含めて議論していかないといけないと思いますよ。

高嶋) 百条委員会でうやむやみたいになっちゃったら、いわゆる都議選でも一番の争点にあるんじゃないですか?

須田) まあそうですね。そのときにどこの党が有利になるかということですかど。小池都知事は読んでいるとは思いますけど。

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