4月24日(水)深夜放送のラジオ番組『ミューコミプラス』(ニッポン放送・毎週月−木24時~)に、ビッグコミックスペリオールで連載中の漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の作者・太田垣康男が出演し、同作が連載開始に至るまでの経緯を語った。
今年でTVアニメ放送開始から40周年を迎える超人気シリーズ『機動戦士ガンダム』。これまでに多くのコミカライズ作品が発表されている同シリーズだが、太田が手がける『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は、連載が開始されるまでにこれまでのガンダム作品とは異なるやりとりが担当者と交わされたという。
吉田尚記アナウンサー:『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は、クレジットを見ると原案に矢立肇さんと富野由悠季さんと書いてあって、この富野由悠季さんは初代ガンダムを作り上げた人で、矢立肇というのはガンダムを作っているアニメ会社・サンライズの共同ペンネームなんですよね。で、この2人の名前が入っているというのは正式なガンダム作品というのを示しているんですよ。だけどこの『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の作家名はあくまで太田垣先生の名前が書いてあるので、この作品はサンライズが考えて太田垣先生に「こんな設定で描いてください」って言ったわけではないということですか?
太田垣:サンダーボルトは、それまでのガンダムのコミカライズ作品とかと全く違う成り立ちで始まっていると思います。いまでこそ設定もガンダムの流れの中に入っているんですけど、始まった時は私が物語を考えてMS(※モビルスーツ、ガンダムシリーズに登場する兵器)のデザインも新しくリファインしたいというのをサンライズさんにお話したら、「それは構わないですけど、それだとガンダムの歴史には載りませんよ」と(笑)
吉田:ほう!
太田垣:さらに「アニメ化も無いですし、プラモデルも出ませんよ。本当に漫画だけになりますけど、それでも良いですか?」って言われて、私は本当に漫画だけが描きたかったので、それで良いですって言って。おかげで自由にデザインをいじれる権利をその時に手に入れたんです。
吉田:それってこれまでに『MOONLIGHT MILE』とか、太田垣先生のこれまでの作品を読んでたりしてたとかが関係しているんですかね?
太田垣:まあそうですね、キャリアがあったので変なものは出ないだろうってサンライズの人達も思ってくれたと思うんですよね。創作の自由をそれで認めてくれたので始まった企画でもあります。
さらにその後、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は元々単行本2巻程度で終了させる予定だったが、大きな反響を受けて7年にも渡る長期連載になってしまったと苦笑いする太田垣。『機動戦士ガンダム サンダーボルト』最新刊となる第13巻は4月26日(金)に発売される。
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