落語家・立川志らくが1月4日、ニッポン放送の番組「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演、師匠・立川談志への思い、関係性について明かした。、
辛坊)以前志らくさんの話を聞いていて、なるほどなと思ったのは、(師匠の)談志さんに対して唯一心残りがあるとするならば、談志さんが生きていらっしゃるときにテレビに出て活躍するということができなかったので、それも1つテレビに出ているモチベーションになっていると。そのようなことを前回話してくださいましたが、ここ数年間テレビに出て活躍をされて、談志さんに対する隠れた思いのようなものはある程度満たされたのか、いやこんなものではないというものなのか、どのようなお気持ちなのですか?
志らく)うちの師匠は私に対して、「お前、落語ばかり突き詰めてやっていたら俺と同じでおかしくなってしまうぞ」と。「どこかで精神のバランスが保てなくなる」と言っていたのです。
辛坊)談志さんという方はそのような方だったのですか。突き詰めて落語をやって、突き詰めて、突き詰めて、ある意味の狂気に至るというような方だったのでしょうか。
志らく)「それで自分は狂人になっていったのだ」と。「お前もやがて俺と同じ運命をたどるぞ」と言われたときに、談志が死んでから私はテレビというものを見つけた。もし談志が生きていたら「くだらねえことをやっているなお前は」と言うのだけれど「別のおもちゃを見つけたな」と。「当分俺のようにならずに済むな」と。それはきっと「70を過ぎてからそこで考えればいい」と。「ここ10年ぐらいはメディアをおもちゃだと思って遊んでいればいいんじゃないか」と談志だったらそう言うと思います。
辛坊)落語界における名声のようなものは知っていましたが、志らくさんという方はそう前から存じ上げていたわけではなくて、直接お話をさせていただいたのは2020年が初めてです。大変失礼な言い方をすると、志らくさんっていい人すぎるのではないかと言う気がすごくするのです。
志らく)ははは。
辛坊)というのは、私が持っている談志イメージでいうと、談志って悪人、というイメージなのです。
増山)インパクトがすごく強い人ですよね。
辛坊)だけれど、1番弟子の志らくさんはすごくいい人という、このパッケージは一体なんなのだろうという.
志らく)談志はいい人と悪い人を両方持っているのですよ。両方持っていて、立川談志というと世間からのイメージとしたらすごく乱暴で怖い人。だけれど、馬鹿に対してはものすごく悪い人になるのです。そしてちゃんとした人に対してはものすごく紳士な人になるのです。
辛坊)なるほど。
志らく)私はそれを見ていたので、談志のいいところだけをもらっておこうと。
辛坊)いまの話で、もしかするときっと本当はものすごく悪いところがあったりするわけですよね?
志らく)どうですかね。自分で悪いところはありません、いい人です、と言ったらこんなに馬鹿な話はないので(笑)。私生活では本当に普通の家庭人です。何よりも家族や子供を大事にしています。
辛坊)昔の(桂)春団治ではないですが、飲む打つ買う、みたいなのはあるわけではないですか。
志らく)仲間と打ち上げで酒を飲むぐらいだったら子供の寝顔を見に帰るタイプですから。
増山)いいお父さん〜。
志らく)いいのです。私はこの正月休みも、ずっと子供たちと過ごしていました。
辛坊)いやいや、でも横にお洋服を着ていない増山さやかさんがいたら心動くでしょう?
増山)なんですか、それは。動きませんよ!
志らく)もうそのような年齢ではないし子供の顔がちらつけばそういうことはないですね。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)