「新日鉄コンサート」は、ニッポン放送開局翌年の1955年10月から2005年3月まで50年に亘り放送していた民放ラジオ黎明期を代表する音楽番組(1970年までは「フジセイテツ・コンサート」)。
全国各地で行う公開録音や収録による本格的なクラシックのライヴ番組というスタイルを一貫、国内外の名演奏家やオーケストラの名演を放送してきた歴史は、そのまま戦後の日本クラシックシーンの年表であった。
2005年3月24日赤坂・サントリーホールで行われた最終回の公開録音は、井上道義指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団が出演、50年に亘る番組のラストを飾った。「ラジオから流れるオーケストラ」をテーマに選曲されたこの演奏会のライヴを、20年の時を経てこの度初CD化、6月19日にリリースとなる。
【CD概要】
ニッポン放送 「新日鉄コンサート」最終回
井上道義指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
<PROGRAM>
1. ヨハン・シュトラウス父:ラデツキー行進曲 op.228
2. ヨーゼフ・シュトラウス:「鍛冶屋のポルカ」op.269
3. エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」op.45
4. ヨハン・シュトラウス息子:ワルツ「芸術家の生涯」op.316
5. ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」op.235
6. ルロイ・アンダーソン:「舞踏会の美女」
7. ルロイ・アンダーソン:「忘れられし夢」
8. ルロイ・アンダースン:「プリンク,プレンク,プランク!」
9. ルロイ・アンダースン:「フィドル・ファドル」
10. プロコフィエフ:バレエ音楽「ロミオとジュリエット」組曲より「バルコニーの情景」
11. 同 「キャピレット家の地下墓室」
12. マーラー:交響曲第1番「巨人」より 終楽章「嵐のように」
13. ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」op.271
14. 井上道義マエストロによる語り
15. ショパン/ダグラス:バレエ音楽「風の精」より マズルカハ長調
2005年3月24日サントリーホールにてライヴ収録 発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2024年6月19日 税込価格3,520円(税抜価格3,200円)品番:OVCL-00845 JAN:4526977008451
井上道義(指揮) Michiyoshi Inoue
1946年東京生まれ。桐朋学園大学にて齋藤秀雄氏に師事。1971年グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝して以来、一躍内外の注目を集め、世界的な活躍を開始する。1976年日本フィルハーモニー交響楽団を指揮し日本デビュー。1977~1982年 ニュージーランド国立交響楽団首席客演指揮者、1983~1988年 新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督、1990~1998年 京都市交響楽団音楽監督・第9代常任指揮者、2007~2018年 オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督、2014~2017年 大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者を務め、斬新な企画と豊かな音楽性で一時代を切り開いた。これまでにシカゴ響、ハンブルク響、ミュンヘン・フィル、スカラ・フィル、レニングラード響、フランス国立管他各国、および国内の主要オーケストラを指揮してきた。1999~2000年 新日本フィルハーモニー交響楽団と共にマーラー交響曲全曲演奏会を取り組み「日本におけるマーラー演奏の最高水準」と高く評価。2007年には「日露友好ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト」を実施、大きな成功を収めている。2015および2020年 全国共同制作オペラ「フィガロの結婚」、2019年同「ドン・ジョヴァンニ」、2023年自身作曲の「A Way from Surrender ~降福からの道~」を、いずれも総監督として制作発表。1998年「フランス政府芸術文芸勲章(シュヴァリエ賞)」ほか各賞を受賞。オーケストラ・アンサンブル金沢桂冠指揮者。2024年12月にて指揮活動の引退を公表している。
新日本フィルハーモニー交響楽団(管弦楽) New Japan Philharmonic
1972年、小澤征爾、山本直純の「一緒に音楽をやろう!」という掛け声の下、自主運営のオーケストラとして創立。1997年すみだトリォニーホールを本拠地とし、日本初の本格的フランチャイズを導入。定期演奏会や特別演奏会の他、墨田区の学校の音楽授業等での演奏等、地域に根ざした活動も精力的に行っている。1999年、小澤征爾が桂冠名誉指揮者に就任、歴代の指揮者には、初代音楽監督・小泉和裕、第2代音楽監督・井上道義(1983年~1988年)、第3代音楽監督・クリスティアン・アルミンク、第4代音楽監督・上岡敏之。2023年4月より佐渡裕が第5代音楽監督に就任。街・ホール・オーケストラが一体となった音楽活動を行う。