フリーアナウンサーの福田典子がパーソナリティを務める『スルミ presents トップジャム』（毎週木曜午後9時～9時30分）。１月16日（木）の放送には、番組パートナーの株式会社スルミ 代表取締役CEOの石塚つばさ、ゲストには映画監督で作家の森達也が出演。森がオウム真理教信者に密着したドキュメンタリー映画『A』制作のきっかけや、自身が考える昨今のメディアと社会の関係性などを語った。

石塚つばさ、森達也、福田典子

森達也は、1992年、テレビのドキュメンタリー番組『ミゼットプロレス伝説 〜小さな巨人たち〜』でデビュー。オウム真理教信者に密着したドキュメンタリー映画『A』、続編の『A2』などを制作。一昨年公開された初の劇場映画『福田村事件』は、第47回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞している。

福田が、当時テレビディレクターだった森が映画『A』を制作した経緯や背景について尋ねると、「当時は早朝から夜中までオウムの特番だらけで、オウム以外の企画は通らなかった。それなら自分がやっているドキュメンタリーの手法でオウム信者たちを撮るしかないと思い、連絡したら二つ返事で撮影許可が下りた」と話す。しかし、気付くと周りにはほかのメディアの存在はなかったという。しかし自身にとって、これは「自然な流れ」だったそう。

森の作品をすべて観ているという石塚からの「作品を中立の立場で描けるのはなぜか」との質問に、「中立は全然意識していません」と応え、「自分の感覚に正直でありたいと思っているから、それが結果的に中立に見えちゃうんでしょうね」と続けた。

森がテーマとして扱っている題材や制作の手法などについて、「今の時代はますますやりづらいと思うが、そのあたりはどう考えているか」との福田アナの問いに「オウムの事件をきっかけに社会とメディアは悪い方向に変わってしまった。結果、メディアが自由に呼吸をできなくなっている。メディア自体が自縄自縛しているわけだから、やっちゃえばいいんですよ。誰かが誰かを叩いたらみんなで群がって叩くみたいな傾向には、メディアがもっと抗った方がいい」としめくくった。番組はポッドキャストで配信中。次回は、公認会計士の山田真哉が出演予定。

【福田典子 プロフィール】
1991年生まれ。株式会社SCOグループ広報・COC兼アナウンサー。2013年立教大学経営学部を卒業後、RKB毎日放送入社。情報番組やスポーツ番組を担当し、福岡ソフトバンクホークス番リポーターとして活躍。2016年テレビ東京に中途入社。「モヤモヤさまぁ〜ず2」の3代目アシスタントに抜擢。そのほか主な担当番組は「よじごじDays」「追跡LIVE！SPORTSウォッチャー」等。野球、ゴルフ、卓球、フィギュアスケート、柔道、競輪、ソフトボールなどスポーツ中継の経験を生かし、リオ、平昌、東京と3大会のオリンピック報道にも携わった。2024年3月末日にテレビ東京を退職し、4月からは株式会社SCOグループの広報職に正社員として就きつつ、フリーアナウンサーとしても活動する。一児の母。

【株式会社スルミ 代表取締役CEO 石塚つばさ プロフィール】
経営者の父の影響を受け大学在学中である2020年に株式会社スルミを創業。DX人材の育成および生成AIのプロダクト開発やコンサルティングを行っている。大学在学中に芸能活動を経て横須賀市観光大使および防衛省広報支援に就任。ミスワールド・ミスユニバースなど世界的ミスコンのファイナリストとしてSDGsをテーマに世界に向けて発信し受賞歴もある。青年版ダボス会議”One Young World"Manchester Summit2022およびILS TOP100スタートアップにも選出された。一般社団法人生成AI普及活用協会（GUGA）執行委員。日経xwomanアンバサダー。NewsPicksプロピッカー。TSUTAYA「Discover us」コラムニストなども務める。