3/1(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
森友学園問題で安倍総理予算委員会で防戦~教育方針には総理も共鳴。
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
公開された安倍昭恵夫人の講演会映像
安倍総理大臣は国会で、大阪市の学校法人森友学園の教育方針に理解を示す答弁をしたことに関し、躾に共鳴したと述べました。ただ改めて籠池理事長との個人的な関係は否定しました。
高嶋)国会で連日の集中砲火でありますが、まずそんな動きをニッポン放送報道部の遠藤竜也デスクにレポートしてもらいます。
遠藤)昨日、参議院の予算委員会が午後からありました。その冒頭、民進党から質問が始まりましたが、本当に森友学園の質問ばかりで、どこが予算委員会なのだという感じでした。昨日はさらに、民進党の辻元清美議員が森友学園の現地を視察したということでした。とにかく怪しすぎて第三者に調査を任せないとだめという発言もありました。
一方大阪府の松井知事からも発言がありました。今回の森友学園の籠池理事長が2011年7月頃に借入金に関する学校設置の認可、この基準を緩くして欲しいということを大阪府に求めて、大阪府が2012年の4月に森友側の要望に沿う形で基準を改正したことが昨日分かったということで、松井知事は昨日記者団に明らかにしたのですが、籠池理事長の要望が改正に影響したのではないかと問われたところ、これは違うと否定していますので、今日以降もかなり予算委員会等で追及される話題になるかと思います。高嶋)これ野党側はとにかく支持率の高い安倍内閣に対して、そしてトランプ大統領とのああいう蜜月というか、100点満点回答を示せとか何だかんだいろいろ言われて、攻めあぐねていたところに森友学園の問題が出てしまった。それで総理夫人が絡んでいて、さらに最近はテレビで講演会の映像が流れている。
鈴木)昨日の夜から私もチラチラ観たのですが、昭恵夫人がこの要職について講演して喋っていて、そういうものが全部流れている。そうすると今国会で安倍総理が答弁していますが、それと真っ向から違うような台詞が出てきたりする訳ですよね。一字一句は覚えていませんが、安倍さんもここの教育方針には共感を持っていたとか。
高嶋)当初総理も国会で同じようなことを言っていました。
鈴木)それからそこの中ではこの学校の教育方針も含めてですけど、昭恵夫人なりに評価する、正しいというような講演をしている訳ですよね。
そうなると、この学校の中身知らなかったとか教育方針の在り方がどうのこうのという矛盾が出てきてしまいます。まだまだ出てくる? 森友学園問題の安倍総理に不利な事実
高嶋)いわゆる土地を買う時にゴミが沢山出たので、それの職員費用で8億円ダンピングしたという、財務省系のお金の問題がある。それからもう一つは学校の、幼稚園とかの教育の特殊性、教育勅語を唱和させたり、それから「安保法制成立おめでとう」みたいな、そういうのをよく分からない子供、幼子に言わせたり、おかしいじゃないかと。
それで今日あたりの新聞には昭恵夫人に支出があったというのが出てきた。総理は一切そういうものは受領していない、自分も関係無いし妻も関係無いのだと。
少しずつ綻びというか、その辺どうなのでしょうね。鈴木)私が取材している感じでは、大阪で活動している国会議員がですね、与野党含めているのですが、こういう人たちもこの問題のディープな所を最初から取材している議員もいて、そういう議員に少し訊くとまだまだいろいろな事が出てくる。
例えば昨日の夜から実際に出ている昭恵夫人ご自身の講演の映像なんていうのも出てきている訳ですよね。こうすると安倍さんの答弁と矛盾が出てきたりもする。
こういうものがまだいくらでもあるんだみたいなことを言っている人もいるのですね。だからやっぱりこれについてはまだまだこれから一体どんなものが出てきて、逆に安倍さんも今答弁していますけれども、そこが逆にネックになって「え、そう言ったけど違うじゃない、こういうものがあますよ」というようなね。その辺も出てくる可能性はありますよね。「何かあったら私は総理も辞める」発言が自分に戻って来る
高嶋)金銭的な問題というのも出そうですか?
鈴木)金銭的なことというと、これはあくまで私の取材した予測からするとやっぱり安倍さんが出ていってお金をどうこうしろって、そんなことはとてもやっていないとは思いますが、ある種の忖度であるとかいろんなものがあるけれども、やはり総理としては立場上の責任、それから夫人が関わっているというのもありますから、これはやはり慎重に、いわゆるどういう意味での責任があるのかというのは安倍さん自身も考えて答弁されないと、墓穴を掘ってしまう可能性もありますよね。
高嶋)ある人が言っていましたけども、その森友を支持するという、素晴らしい教育方針だという、教育勅語を読ませるとかいう人ね。
すると、安倍さんはちょっとオブラートに包んでいますけども、本当は衣の下から鎧がちょろちょろと、実際はああいう学校を礼賛するくらいのそういう思想の持ち主なんだみたいな、そういう風にも取られかねないという。鈴木)そういう風にも取られるし、逆に本当にしっかりとしたライトな思想をきっちり持って活動していらっしゃる方からすると、安倍さんが「私は関係ありません」的なことを答弁すると「え、なんだ安倍さんって本当は我々のことを理解してたんじゃなかったの」と、逆にそっち側からの批判も向けられる可能性もありますからね。
だから本当に安倍さんは答弁ひとこと一言かなり難しいと思いますね。高嶋)これからの一番のポイントはどこになっていきますか?
鈴木)おそらくどんどん出てくる、例えば講演の映像が出て来るとか、事実関係がこれから出てくる可能性がある。そうなるとやっぱり安倍さんが最初に言っちゃったじゃないですか。「何かあったら私は議員も辞めるし総理も辞める」と。
やはりあれがどんどん真綿で首を絞めるような感じに、自分にブーメランが戻って来ちゃう。
だからやっぱりこの一言一言の発言、どんな証拠が出るか、それによって政局になる可能性も否定できませんよね。高嶋)そうですか。次元は全然違うけど、ああいう公の場での発言というのはすごく大事で。民主党時代の野田さんが総理大臣の時に「解散しますよ」って党首討論で言っちゃったら安倍さんがそこにガッと食い付いたでしょ。それでいわゆる政治家の人数を減らすとか何だとかやりましょうなんて言って一切やらないんですけどね。
だけども解散だけには食い付かれて、それでせざるを得なくてボロ負けしちゃった訳ですよね。鈴木)一人歩きしますからね。だからやっぱりその辺はもう少し慎重な答弁が必要。
あともう一つだけ簡単に言うと、やっぱり子供がキーワードだと思いますね。実はもう皆さん忘れているかもしれないけど、去年やはり大きく政治を動かしたのは保育園に落ちた「日本死ね」の子育ての問題から。今度もああいう小さな子供たちがこういう形の主役で出てきてしまっている訳でしょ。言わせたとか。流石に「安保法制ありがとう」はないよねって。
ただやっぱりここも子供という所が非常にキーワードになっていますよ。だから結構尾を引く可能性はあるのですよね。「世界のリーダー」いう席が気になる安倍総理
高嶋)一方ですね、安倍さんはもう手柄話が多すぎて最近。それでいわゆるサミットなんかが開かれても多分古参で、自分が仕切るというか。
鈴木)世界のリーダーという位置付けがありますからね。
高嶋)やはりそれは言えますかね?
鈴木)だからそうなると結局内政に目がいってないんじゃないのっていう批判が当然出てきますよね。
だってまた今月にヨーロッパだとか、4月にはまたロシアとか、一ヶ月に一回大きな外交日程が入ってくるということになってくると、それはやっぱり内政も今共謀罪なんかも含めて大変な状況なのだから、もう少し落ち着いて内政を見てくださいって言っている自民党の幹部もいるのですよね。
だからそういう所でこの問題は内政というよりもっと矮小化された問題かもしれないけれど、こういうことをやっぱり確実に大事に乗り越えていっておかないと、そこから大きなヒビが入っていく可能性がありますよね。高嶋)やや墓穴を掘るというか、足元を掬われるというか、そういう危険性が出てきているよということで。安倍さんもちょっと世界の方に向きすぎだと、そんな批判もあるのだなと。どんな展開になっていくのでしょうか。
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