中国の国防費1兆元超え~トランプ政権に対抗?高嶋ひでたけのあさラジ!

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3/7(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

中国軍拡の動き~習近平が党の“核心”
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

中国の国防費が1兆元超え(約17兆円)

中国の今年の予算案の内、国防費が去年の実績よりも7%増えて初めて1兆元を超え、日本円でおよそ17兆2000億円にのぼることが分かりました。一方、李克強首相は一昨日開幕した中国の国会にあたる「全人代‐全国人民代表大会」で、今年の実質GDPの成長率を6.5%前後としていました。

高嶋)まあ習近平さん、“核心”なんて言葉好きですね。

森田)中国の国防費の伸び率、GDP成長率の6.5%を上回って7%の伸び、初めて1兆元を超えるということで、習近平指導部軍拡を進める姿勢が改めて明確になりました。トランプ政権が歴史的規模となる国防費の増額方針を打ち出していることに対抗する狙いがあるとうように見られておりまして、中国軍はアメリカ軍の動きも睨んで実戦能力を高めるため、部隊の抜本的再編や、新型兵器の開発を進めています。
こうした中、中国のマクロ経済政策を主幹する国家発展改革委員会のトップである何立峰主任は全人代に合わせて就任後初めて昨日記者会見をしまして「14億人近い人口を抱える中国にとって雇用は非常に大きな問題だ」と指摘し、今年は都市部で1,100万人以上の新規就業者を生み出す目標を掲げています。
また習近平国家主席が重視する貧困対策を強力に進める考えも示しました。さらに全人代では地方ごとの会議が内外のメディアに公開されまして、今年後半の共産党大会で最高指導部入りを狙う注目の若手指導者たちが登場しまして、その党の“核心”に位置付けられた習近平国家主席への忠誠を口にする姿が目立ったのですね。

高嶋)専門の富坂さんとしてはどこに一番注目しますか?

富坂)今回全人代は焦点ではなくて、秋の党大会に向けてスルッとすり抜けた感じがします。そういう意味でいうと4年目を総括する六中全会でもう完全に次の年の人事の方に向けて動き出したなという感じはしますね。

全国人民代表大会開幕=20170305 写真提供:時事通信

全国人民代表大会開幕=20170305 写真提供:時事通信

高嶋)トランプさんに対してはどのようなスタンスなのですか? 今の中国では。

富坂)中国はまずアメリカ国内が安定するのかどうか、それとどういう風に付き合うかということを見ていますから、まだ模様眺めですよね。ただ、米中関係を大きく揺らす訳にはいかないので、そこのところで最初は焦ったところがあったと思いますけど、とりあえず外交に関して今年は静かにしたいと。昨年末4つの目標を挙げているのですけど、その内の一番が外交環境を静かにして十九回大会に備えるというように言っていましたので、正に“外は無風にしたい”というのはありますよね。
ですから国防費とか目立ったところはあるべき様にしておきますよね。昨年から軍事改革をしていますので、組織再編とかその辺ものすごくお金が掛かるというのがありますけど、ただもうこの路線は変えないと私は思いますよ。

北朝鮮に対してはゆっくりと時間をかける中国

高嶋)日本としてはやはり北朝鮮が一番気に障る訳ですけども、それに対して(中国は)石炭を抑えたりしましたが、石油も、なんて言っている専門家もいらっしゃいますし。対北朝鮮としてはどういう風に思っているのですか?

富坂)中国は、この問題は時間を掛けてないと解決できないと私は考えていますね。だから“特効薬”があるとは思っていないので、ゆっくり北朝鮮にプレッシャーをかけつつ、とことん追い詰めるということはしないで、よく考えてもらって「どちらが貴方にとって得なのか」というのを選択してもらうということですね。

高嶋)トランプさんが大それたことをやるなんていう予感は無いですか?

富坂)いやあ、慌てると思いますよ、そうなったら。結局中国としては自分の目の届く範囲にいろんなものを置いておきたいので、しかも統一されては困るのでね、いろいろ悩ましい所ですね。

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