小湊鐵道 学生限定で年間1万円乗り放題パスを発売

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房総半島を走るローカル線の小湊鉄道が、1万円で全線が1年間乗り放題になる学生向けの電子乗車券を本日15日から発売した。全国から購入が可能で、小学校から大学、それに専門学校に通う30歳以下の人が対象。五井から上総中野までの18駅が1年間乗り放題となる。通学定期の利用が落ち込む中で、採算を度外視して学生の利便を優先し、鉄道離れに歯止めをかける狙い。通学に限らず、アルバイトや趣味など日常の移動での活用も想定している。

 小湊鐵道

小湊鐵道

導入の背景には沿線の子どもの減少への危機感がある。沿線地域ではこの20年あまりで14歳以下の子どもの数が8割近く減っている地区もあり、石川晋平社長は「これ以上子どもが減ったら鉄道だけでなく、沿線のいろいろなことが立ち行かなくなる」と話す。また、沿線住民に聞き取りをすると、運賃の高さや列車本数の少なさから小湊鐵道は通学手段として移動の選択肢すら入っていないことが分かり、今回の年バスの発売となった。

記者発表で説明をする小湊鐵道石川晋平代表取締役社長(右)と石川卓生代表取締役副社長 

記者発表で説明をする小湊鐵道石川晋平代表取締役社長(右)と石川卓生代表取締役副社長

利用者が比較的多い五井~上総牛久間の6か月通学定期券は年間19万円を超える額で、これを「年パス」利用に切り替えると、かなり安くなる。年パスの開始で大幅な減収が見込まれるが、新たに寄付制度「学生応援寄付Go!ジモト」を4月1日から開始し、支援を求める。目標は学生定期売り上げの平均額の4千万円。1口 3,000円で、小湊鉄道の1日フリー乗車券の他、沿線にある指定の店舗・施設で割引やサービスを受けられる「Go!ジモトお楽しみ券」がついてくる。集まった寄付金を原資に、鉄道運営や沿線活性化に充当していく。

返礼優待に参加するushikuni cafe代表の曽根晴さん

返礼優待に参加するushikuni cafe代表の曽根晴さん

年パスの4月からの利用開始を控え、小湊鉄道は3月14日からダイヤ改正を実施。五井-上総牛久間の昼間時間の運転間隔を40分間隔に統一して利用しやすくするほか、利用者数に応じた増減も行う。上総牛久駅のコーヒースタンドを営む曽根晴さんは、「私にとって小湊鐵道は単なる交通手段ではなく、ずっと大切にしていきたい日常風景。石川社長からこの話を聞いた時に、是非私も協力させて頂きたいと申し出た。こういう時に何もしない訳にはいかない」とこれからに期待している。

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