「烏」と「鴉」~カラスに2種類の漢字が当てられている理由
公開: 更新:
カラスの漢字「鴉」と「烏」の違い。鴉の読みも「カラス」な理由は?
「ハロー千葉」では、千葉のイベント情報にあわせて耳より情報を紹介する。今回は「カラスの漢字である鴉と烏の違い」と、小湊鉄道より「からすのパンやさんトロッコ」の話題だ。
かこさとしさんの名作と言えば、「からすのパンやさん」や「だるまちゃんシリーズ」を思い浮かべる方が多いと思います。
今回は「からすのパンやさん」の主役、カラスの漢字について少し掘り下げてみましょう。
カラスの漢字は、「烏」と「鴉」の2種類
「カラス」には、2種類の漢字があることをご存知でしょうか?
1つは「烏」、そしてもう1つは「鴉」ですね。この烏と鴉には、どのような違いがあるのでしょう?
まずは、烏と鴉の由来からお話しします。
烏の漢字の由来は?
はじめに「烏」ですが、この字をはじめて見たとき「鳥(とり)とほとんど変わらないじゃん!」と思いませんでしたか?
「烏」と「鳥」は横棒がたった1本ないだけの違いですから、読み間違えてしまうこともありそうです。
カラスは鳥と比べて目の位置が分かりづらいから、目を表す横棒がとれて「烏」になった
「烏」という漢字は象形文字(ものの形を点や線で表した文字)です。「鳥(とり)」にあって「烏(からす)」にない上部の横棒は、もともと目を表す部分だったそうです。
しかし、カラスの体は真っ黒ですから、通常の鳥と比べると目の位置が非常に分かりづらいのです。そのため、「鳥」にはある目の部分の横棒がなくなり、「烏」という漢字になったと言われています。
鴉の漢字の由来は?
さて、もう1つの漢字「鴉」ですが、こちらには「牙」という字が入っています。
しかし、カラスにあるのはクチバシであって、牙ではないですよね。なぜ漢字の「鴉」には「牙」が使われているのでしょうか?
「鴉」に使われている「牙」は、カラスの鳴き声に由来する
この「牙」という字、実はカラスの鳴き声に由来しているそうです。
カラスの独特な「カーカー」とも「ガーガー」ともつかない声を、昔の人は「牙」という文字で表しました。そのため、本来カラスが持たない「牙」という字が入っているのですね。
では、烏と鴉の違いはなんなのでしょう?
烏と鴉の違いは?
烏と鴉の違いは、漢字の成り立ち。烏は象形文字だが、鴉は形声文字
烏と鴉の違いは、漢字の成り立ちです。
「烏」は象形文字ですが、「鴉」は形声文字(意味を表す文字と、音を表す文字を組み合わせた文字)ということになります。
日本語には思わぬ由来が隠れていることがありますが、カラスは2種類の漢字があてられるほど我々の生活に深く関わっている鳥なのかもしれませんね。
まとめ ~カラスの漢字である「鴉」と「烏」の違いは?
カラスの漢字である「鴉」と「烏」の違いは、漢字の成り立ちです。「烏」は象形文字(ものの形を点や線で表した文字)ですが、「鴉」は形声文字(意味を表す文字と、音を表す文字を組み合わせた文字)です。
カラスの体は真っ黒なので、ほかの鳥と比べると目の位置が分かりづらいもの。そのため、「鳥」にはある目の部分の横棒がなくなり、「烏」という漢字になったと言われています。
一方、「鴉」という漢字は「鳥」と、カラスの鳴き声を表していた「牙」とを組み合わせたものです。
小湊鉄道が「からすのパンやさんトロッコ」を運行(運行終了)
のどかな自然の中を走る里山トロッコでおなじみの小湊鉄道では、2018年10月14日(日)まで「からすのパンやさんトロッコ」を運行しています。
これは、今年5月に亡くなった絵本作家「かこさとし」さんとのコラボレーション企画の一環で、前回6月に一度実施した際、大変多くのご好評の声を受け、期間限定で復活運行したものです。
今回は、前回より更にバージョンアップ!
絵本の中でからすの子ども達が食べていた『おやつパン』の販売を、トロッコ列車および養老渓谷駅で実施するほか、からすの大騒ぎする里山トロッコ列車に乗って、トロッコの終着駅・養老渓谷駅に降りると、そこは…到着してからのお楽しみ!
愉快なからすたちが、初秋の里山トロッコ列車の旅に皆様をご案内いたします(2018年イベント終了)。
小湊鉄道 からすのパンやさんトロッコ(2018年イベント終了)
運行期間 :2018年9月15日(土)~10月14日(日)
電話:0436-21-6771
【ハロー千葉】