4月26日、千葉県大多喜町にある上総中野駅前と周辺広場で「結び目マチルシェ」が開催された。小湊鉄道・いすみ鉄道・千葉銀行・ちばぎん商店からなる「たすきプロジェクト実行委員会」が主催したイベントで、この日は併せてちばぎん商店が運営する購入型クラウドファンディングサイト「C-VALUE」の「房総横断鉄道 たすきプロジェクト」の第二弾として新しく11件の企画を発表した。小湊鐵道といすみ鉄道沿線での新たな商品・サービス・イベントをクラウドファンディングで実現し、沿線地域の活性化を目指す。

(左から)小湊鐵道 石川晋平 代表取締役社長、千葉銀行 米本努 頭取、いすみ鉄道 古竹孝一 代表取締役、チーバくん
「結び目マチルシェ」では、キッチンカーやクラフトビール、雑貨などの販売など約30店が並び、いつもは静かなこの駅前が多くの来場者や出展者同士の交流で賑わった。中でも田所商店・ファミリーフーズのブースでは、地元のジビエを使った「房総ジビエ餃子・焼売」を販売。

房総ジビエ餃子と房総ジビエ焼売
運営会社である株式会社トライ・インターナショナルの田所史之社長は、「今回は地産地消ということで千葉県産の猪肉を使用した。商品研究には1年かかった」とのこと。また、特設ステージでは和太鼓やダンス、三育学園中等教育学校によるハンドベルの演奏などが繰り広げられ、会場を盛り上げた。

株式会社トライ・インターナショナル 田所史之 代表取締役社長

イベントを楽しむ様子
小湊鐵道の石川晋平社長は、「ここ10年で住む場所の選択が地域から都市になってきている。それに伴って鉄道利用が減少しており、地域鉄道は大きな岐路にある。我々大人の役割は自分たちが暮らす土地を少しでも良くして次の世代にバトンタッチすること。その為には地域への投資が必要」と話し、いすみ鉄道の古竹孝一社長は「地域の足としての使命を再確認し、復旧に向けて努力をしている。私たちにとっても再出発の場である」と述べた。

イベントでの和太鼓披露の様子
今回のプロジェクト第二弾では、日帰り房総横断パンの旅や、貸し切りサウナとふるさと体験、大原はだか祭りを次代へ繋ぐ応援企画、新ビールや限定ジェラートなど多彩。中でも「みんなで繋ぐ思い出の旅—養老渓谷駅発小湊鐵道×カーシェアで広がる未来」では、25歳以下限定にかなりお得なカーシェアリング1日利用券を販売する。勝又自動車株式会社の遠藤理菜ソリューション開発室長は、「小湊鐵道に乗って、養老渓谷駅からカーシェアを利用して、地域の魅力を感じていただきたい」と述べた。

カーシェア車両と、勝又自動車株式会社 遠藤理菜ソリューション開発室長
この他にも、沿線のスポットを巡る「デジタルスタンプラリー」や両鉄道公認の車両型「房総横断鉄道 たすきNFT」の配布も期間限定で実施している。