16日(月)深夜放送のラジオ番組「菅田将暉のオールナイトニッポン」に、シンガー・ソングライター米津玄師が生出演。米津のニューアルバム『BOOTLEG』収録曲「灰色と青(+菅田将暉)」で共演したことが縁で決定した初対談で、同楽曲の制作秘話が明かされた。
11月1日にリリースされる、米津玄師のニューアルバム『BOOTLEG』。収録楽曲の「灰色と青(+菅田将暉)」は、10月11日に楽曲のダウンロード配信がスタートし、同時にYouTubeでミュージックビデオも公開されたが、わずか24時間以内に100万回再生を突破した。
今回のコラボは、米津から声を掛けたことで実現しているが、映画『そこのみにて光輝く』(2014年)、 『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年) 、『溺れるナイフ』(2016年)などに出演する菅田の姿が印象に残り、後に、自身の音楽で菅田と共演するという思いを募らせたという。その並々ならぬ思いを伝えるため、オファーは米津が直接行い「菅田くんじゃないと絶対ダメだと思って。もう、本当に、絶対に一緒にやりたいという気持ちが強くて、口説けなかったら終わりだという気持ちだった」と、初めて対面した時のことを振り返った。
菅田を前に、「本当に嬉しいです」と何度も共演できた喜びを明かしながら会話をすすめる中、新曲『灰色と青(+菅田将暉)』は、北野武監督の映画作品からも影響を受けていることを明かした。
菅田:楽曲はどうやって作っているの?どういう時に思いつくの?
米津:んーー。その場その場で違って……
菅田:『灰色と青』は?
米津:あ、それはもう、菅田将暉という人間がいて、形になった曲
菅田:僕からあんなにオシャレなものが生まれる!?
米津:いやいや、めちゃくちゃオシャレじゃん
菅田:本当!?
米津:菅田将暉はオシャレなイメージ。服もかっこいいし
菅田:以前、酔っぱらいながら、米津さんに『北野武さんの映画が好きだ』という話や、『小さい頃にあった熱量のこととか、“今は変わってしまったかもしれないもの”を表現したい』って話をされたとき、『あの頃の続きがやっとできるのかな?』って思った。僕は16歳で上京したから、部活とかを途中でやめた人間だから
米津:僕は、北野武監督の映画がめちゃくちゃ好きなんです。北野武監督の『キッズ・リターン』という映画があって、高校生二人組が、それぞれの道を選びながら進んでいくんだけれど、最終的には二人ともダメになって、冒頭の校庭のシーンに戻る――という内容で。映画を見てから、『こういう音楽を作りたい。でもそれは、いつ、どこで、どういう形なんだろう?』と、ずっと思っていた
菅田:ずっと作りたいと思っていた?
米津:そう。作りたいな、作りたいな……って。それが2017年になって、“菅田将暉”という人間が、気が付くと僕の脳裏にチラつく。『この人は一体何なんだ?』と思っていた。自分は音楽家で、菅田くんは俳優。それぞれ表現方法はぜんぜん違うけれど、なにか共通している部分があるんじゃないか、という考えが頭から離れなかった。そんな時、『キッズ・リターン』と結びついて、『曲になる!』『今だ!』って思って、バーっと作って、形になって、曲になりました
北野武監督の『キッズ・リターン』(1996年)は、問題児の男子高校生二人が別々の道を歩み、甘くはない現実に葛藤しながら生きる様を描いた映画で、“青春映画の金字塔”として今なお愛され続けている作品。米津の中で、北野作品から授かった感情と、菅田の姿が重ったことで生まれた楽曲を「この曲は奇跡的なタイミングで、いろんなものが合致した結晶」とも称し、完成を心から喜んでいる様子だった。
番組情報
映画・ドラマ・CM、そして歌手としても活躍する菅田将暉が、毎週月曜日のオールナイトニッポンで2時間トーク!メールは毎週様々なテーマでお待ちしています。