10月29日(日)、横浜アリーナで、「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(毎週木曜日深夜25時~ニッポン放送をキーステーションに全国36局ネットで放送中)の番組イベント「岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭 in 横浜アリーナ2017」が開催された。
このイベントは1994年から21年半放送された「ナインティナインのオールナイトニッポン」や、この秋で3周年を迎えた「岡村隆史のオールナイトニッポン」にゆかりのアーティストや音楽を楽しむイベントで、今年3回目を迎えた。会場に集まった1万2000人は、ほぼ全員が番組のヘビーリスナーで、熱心なファンが全国各地から集まった。
16時30分、開演とともに『恒例の燃えよドラゴン』のBGMが流れると一気に会場は総立ちに。おなじみの時報で登場したのは、宇宙船のカプセルに入った岡村隆史。“永遠の眠りにつく岡村隆史”という演出に、リスナーたちは早くも「岡村!」の大コール。宇宙船のカプセルが起き上がり、岡村が目を覚ますと大きな爆発音が鳴り響き、会場がさらに沸いた。
続けて「岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭in横浜アリーナ」のタイトルコールと共に、流れてきたイントロは、恒例の1曲目となる反町隆史の『POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~』岡村隆史の呼びかけに、会場も「ポイズ~ン~!」の大合唱となった。
最初のトークでは「3年前とは見違える光景、(ペンライトで会場が)光ってます!今日はお足元の悪い中、ありがとうございます。台風の進路は分かりませんが、集まったみんなが台風の目になるぞ!…ミュージシャン気取って言っちゃいました!」と語った岡村。「今日一日最高の思い出になるように、バカになってください!」と煽り会場を盛りあげた。
トップバッターで登場したのは知念里奈。知念のデビュー曲『DO-DO FOR ME』は、当時から番組内で何度も流れており、リスナーにとってはお馴染みの1曲。「ワチャゴナ」で知られる曲にド頭から大盛り上がりとなり、岡村も「仕上げてきたね~!」と満足気に語った。
続いてステージに現れたのは、「どうしてもネタをやりたい」ということで登場した、今年3月まで「オールナイトニッポン0」を担当していた芸人のニューヨーク。番組での恒例となっている、ショートコント「ハプニングバー」を披露した。
1分もたたないうちにコントが終わり、呆気に取られる会場。登場した岡村が2人を軽くイジるも、あっという間にステージから追い出してしまうという事態に。もう1度ステージに登場して同じコントを披露し会場を笑いに包むも、再び岡村にステージから追い出された。
続いては、憑依芸で話題沸騰の、ロバート・秋山竜次が登場。番組ではカリスマボイストレーナーとして、何度も登場してきた秋山。今年は、“TOKAKUKA”のパフォーマンス中に、秋山がTシャツを捲って梅宮辰夫を登場させる、“体モノマネショー”を披露。途中、岡村がパスタを持って登場し梅宮に食べさせるという展開でコラボし、会場は笑いに包まれた。
岡村とのトークでは、パフォーマンス中に秋山が吹き出したパスタがステージに散らばっていることに触れ、パスタのリハーサルをやるために、秋山の入り時間が朝の10時半になっていたことなどを明かした。
岡村の振りを受けて披露した『WE WILL ROCK YOU ~かぞくのうた~』では、会場と一体となり合唱したほか、リスナーから届いた「ポルノグラフィティの『ミュージックアワー』の中のフレーズ、ステイチューンの入り方が分からない」という相談を受け、秋山が様々なパターンを試してみるという場面もあった。
そうした流れを受けて、続いて登場したのは、3年連続の登場となったMay J.。事前にリスナーからカバーして欲しい曲を募集したところ、熱心なリスナーから番組でよく流れた曲のリクエストが50曲以上届き、その中からチョイスされた、ポルノグラフィティの『ミュージックアワー』とglobeの『FACE』の2曲を歌い上げた。
最後に新曲『母と娘の10,000日~未来の扉~』も披露。この曲は、先日発売されたニューアルバム『Futuristic』に収録されている楽曲で、デュエット相手が八代亜紀となっている。
1番を歌い上げると、ステージ上段からサプライズゲストの八代亜紀が登場し、会場は大きな歓声に包まれた。岡村とのトークでは、May J.も八代亜紀も本名が橋本であるという話や、『舟唄』の歌詞で「ぬるめの燗がいい」と歌っているものの実は八代はお酒が飲めないことなどを明かした。
May J.とのデュエット曲を聴かせた後は、岡村からのたっての願いということで、番組で何度もオンエアしている『残酷な天使のテーゼ』をサプライズで披露。大御所が歌う思わぬ1曲に、会場からも驚きの声と歓声があがり、「クセがすごい。最高でした!」と絶賛した。
続いて、番組のスポンサーでもある高須クリニックの高須克弥院長が、トロッコに乗ってステージに登場。岡村の顔のシミを取ってあげるという約束を交わしつつ、カラオケの十八番だという勝新太郎の「座頭市」を披露した。手拍子をしていいものか戸惑いつつも会場は笑顔で聴いていたが、途中でのど自慢の鐘が鳴ってあえなく終了となり、「YES」「高須クリニック」のコール&レスポンスで締めた。
ここで再びニューヨークの登場、またしてもショートコント「ハプニングバー」を披露。前半同様に岡村が軽くイジると、ここでまさかのアンコールが起き、結局同じネタを通算5回もやることに。そして岡村から追い出された2人は、「ほかのネタもあったのに」とボヤきながらステージを去った。
そして後半戦、「番組のヘビーリスナーがついに来てくれた」と岡村が待望していたaikoのステージ。
『ナインティナインのオールナイトニッポン』時代から熱烈なリスナーとして知られるaikoは、番組の名物コーナー「悪い人の夢」でも“悪aiko”として度々ネタにされており、満を持しての登場となった。
ステージに登場したaikoは、『あたしの向こう』『キラキラ』の2曲を熱唱。aikoのライブで恒例となっている、「男子~!女子~!メガネ~!コンタクト~!」と様々なジャンルで会場に呼び掛けるコール&レスポンスに続いて『ボーイフレンド』のイントロが流れると、ステージに登場した岡村と2人でデュエットを披露し、会場は大興奮の盛り上がりを見せた。曲中では、以前aikoがゲスト出演した際に、岡村が「コール&レスポンス教えて欲しいねん」と話していたのを受け、先程やった呼び掛けに岡村が挑戦。
初挑戦のコール&レスポンスに岡村は楽しそうな表情を見せつつも、歌詞を覚えていなかったため全力が出せずに少々悔しそうな様子だった。トークでは、aikoが初めてナインティナインの楽屋に挨拶に行ったときのエピソードを披露。そのときたまたまピリピリしていて、あまり言葉を交わせなかったそうで「あまりいい印象じゃなかったよな。」と岡村は振り返り、aikoも「少し怖かったです。」と話した。
最後にaikoは、「私は本当にラジオが大好きで。この歳になっても、ずっと聴いてるんですよ。これからもラジオとともに、寂しい心を埋めていきたいと思います。この場所でこの曲歌えるのが、すごく嬉しいです。」と語り、そんな思いが込めれた楽曲『ラジオ』をしっとりと歌い上げた。
ここで突如画面に、『岡村隆史SUPER LIVE』の文字が。これは文字通り、岡村が普段カラオケで熱唱している曲をお届けするライブで、郷ひろみの『2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン~』と鈴木聖美の『TAXI』の2曲を歌った。
そして3曲目、頭にバンダナを巻きアコースティックギター片手に歌ったのは、岡村が大好きだという長渕剛の『乾杯』。昨年に続いて、ハガキ職人が岡村の人生を綴った特別な替え歌バージョンを披露した。しっとりと歌い上げた後に突然“サプライズゲスト”という文字。何が起きるのかと岡村が戸惑う中登場したのは、今年4月に番組で岡村とのお見合い企画を行った、ぱいぱいでか美とリスナー代表のユウ。
何も聞かされていなくて驚いた様子の岡村に、花束を手渡す2人。お見合い企画のその後についてのトークとなったが、番組中に岡村が選んだぱいぱいとは、現在に至るまで特に連絡を取り合うこともなかったとのこと。携帯番号もまだ教え合っていないそうで、このあと交換して交流を始めていきたいと、ぱいぱいは語った。
次に登場したのは、ラジオでの共演から意気投合し、今回出演することになったToshl。歓声に包まれる中で、ピアノを弾きながらしっとりと1曲歌い上げると、Takashlこと岡村もステージに登場。Toshlが実際に2016年の紅白歌合戦で着用した衣装を、そのまま着て登場し、会場を沸かせた。
トーク開始早々、「本物ですよね?」と岡村が半信半疑な様子で投げ掛け、Toshlが「よく聞かれるんですけど、本物なんですよ。」と返答する場面が。今年X JAPANとしても横浜アリーナで4日間に及ぶ公演を行ったToshlだが、それにも関わらず岡村歌謡祭に出ていただけることが嬉しいと岡村は話した。
そんな2人がアコースティックギターで弾き始めたのは、X JAPANの『紅』。会場にどよめきが起こる中、岡村の「紅だぁ~~~~!!」の声に合わせてバンド演奏がスタート。間奏ではToshlが岡村の手を引き2人でステージを1周するという熱い場面も。Toshl&Takashlという夢のコラボに、会場は大きな盛り上がりとなった。
会場がどよめく中、次に披露されたのは、Toshlのピアノ演奏によるX JAPANの楽曲『Forever Love』。引き続き岡村とのコラボで、極上のバラードに会場は深い感動に包まれた。
aiko、Toshlという夢のコラボに続き、画面に表示されたのは“鈴木健介”という文字。リスナーにとってはお馴染みの、岡村の高校時代の親友である鈴木は、西田敏行の名曲『もしもピアノが弾けたなら』を披露した。大学受験のときのエピソード、一緒にバイトをしていたときの話などを語った2人。親友らしい微笑ましい昔話に花を咲かせた。
全てのステージを終えた岡村は、「本当にありがとうございました!来年あるか分からないですけど、もしあったらまたきてください。これからも岡村隆史のオールナイトニッポン聴いてください!」と会場に呼び掛け、最後に番組で20年以上続いているやり取り「わーわー言うとります、お時間です」「さようなら」を、コール&レスポンスで行った。そして、ホブルディーズが番組エンディング曲としても知られている『月夜の星空』を披露した。
全員が揃ったエンディングでは、「今年も最後にみんなでもう1発どうですか?」という岡村の振りから、X JAPANの『X』で盛り上がることに。ライブ恒例の「We are X!」の掛け声や、X JAPANの代名詞である“X ジャンプ”をこの日の出演者たちと会場に集まった全員で行い、この日一番の盛り上がりとなった。曲終わりには、エキサイトしたToshlが岡村に向けてペットボトルの水を撒き、水びたしになったステージで、揃って記念写真を撮影した。
最後には、番組では名物の元ナイナイマネージャーの大谷氏より、来年2018年10月28日(日)に第4回となる「岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭」の開催決定が発表され、大歓声の中、イベントは幕を閉じた。
「岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭 in 横浜アリーナ2017」
■開催日:2017年10月29日(日)
■開催場所:横浜アリーナ
■出演:岡村隆史・知念里奈・ニューヨーク・ロバート秋山・May J.・八代亜紀・高須克弥・aiko・Toshl・鈴木健介・ホブルディーズ(※出演順)
■公式HP:http://event.1242.com/special/okamura_3rd/