ぼくりり、新アルバムは「音楽それ自体だけで良いものを」
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20日(月)深夜放送の、ニッポン放送『ミュ~コミ+プラス』(パーソナリティ:ニッポン放送アナウンサー吉田尚記、月曜日レギュラーアシスタント:松井玲奈)に、19歳の現役大学生ながら、ヒップホップMCとして活躍する“ぼくりり”こと、ぼくのりりっくのぼうよみが出演し、ニューアルバムに込めた思いについて語った。
11月22日(水)に3rdアルバム『Fruits Decaying』をリリースする、ぼくのりりっくのぼうよみ。以前、自身の曲の中で「CDは死んだ」という、痛烈なメッセージを送っていたが、その上でCDリリースについての経緯を吉田に聞かれると「仕事だから」と、歯に衣着せぬ言葉を返して笑わせた。
そんな今作だが、アルバムのテーマは”エロス”だという。19歳の若きアーティストが、どのようなメッセージを込めて作ったのか、その真意が本人の口から語られた。
吉田:ニューアルバムでは、何を考えて作ったんですか?”エロ”ってよく言ってるみたいですけど。
ぼくりり:そうですね、Hな感じのやつをやろうぜっていうので。今回は音楽にいろんな要素を出したくなっちゃって。例えば2ndアルバムの『Noah’s Ark』では物語を付与するというか、ストーリーを作るために10曲用意するっていう。
吉田:あ~。
ぼくりり:まあいろんなもの付与してきたんですけど、逆に音楽は、音楽それ自体で良いなと思って。忘れてたんですよ、そういうこと。
吉田:全然アーティストとして知らない人だったとしても「なにこれすごい良い曲」っていうのはありえる?
ぼくりり:そうですね。歌詞とか何言ってるか全然分からないし、歌詞に全然共感出来ないけど、聴いてて気持ちいいから良いなみたいな。そういう感覚ってすごい大事だなって思って。
吉田:ということは、今作は何も考えない状態で作ったってこと?
ぼくりり:そうですね。音として僕がすごいやりたいやつっていうか、自分がすごい好きな音を、集めて作ったって感じですね。
吉田:知らない人の音楽だけど2秒で涙が出る、みたいなこともあると思うんですよ。それと同時にエロもストーリーなしでもOKですよね。音楽とエロを繋げた時に、そういう効果はあったんですか?
ぼくりり:音の、聴いて気持ちいいっていうのは、身体が喜んでる方だと思うんですよ。物語とかでカタルシスを感じるのって、頭で楽しんでるじゃないですか?でも、音楽を聴いて身体が揺れるっていうのは、文字どおり身体で楽しんでいて。それはそういうHなことと若干近しいものがあるのかな、みたいな気はしますけどね。
身体から感覚的に楽しめる音作りに焦点を当て、制作されたという今作。10代の最後にリリースするアルバムをエロスで締めくくる、ぼくのりりっくのぼうよみにこれからも注目だ。