松井玲奈の自己プロデュース力に、演出家・鴻上尚史も脱帽
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3月20日(火)放送のラジオ番組『鴻上尚史のオールナイトニッポンPremium』に、ゲストとして女優の松井玲奈が登場。女優への想いや、アイドル時代の本音にパーソナリティの鴻上尚史が迫った。
1月から3ヵ月限定で放送し、今回で最終回を迎えるこの番組。鴻上は「もう早いもんですね。3ヵ月があっという間に経ちましたよ。もう最終回」と切り出し、番組はスタートした。
最終回のゲストコーナーには女優の松井玲奈が登場。松井といえば、元SKE48のメンバーで現在は女優として活躍中で、ドラマ『海月姫』(フジテレビ系)では前髪で顔が見えないというオタクキャラを好演した。また、約5年間にわたり月曜日レギュラーアシスタントを務めていたニッポン放送のラジオ番組『ミュ~コミ+プラス』(毎週月曜日~木曜日24時)を3月19日の放送で卒業し、話題となっていた。
鴻上が「昨日、ミュ~コミ+プラスを卒業したんですよね?」と質問すると、松井は「そうなんです。昨日の深夜1時に放送が終わって、淋しいな~って思ったんですけど、今日コレがあるんで、またニッポン放送に来て。なんなら待ってる間にスタッフさんに何人も会って。昨日はどうも…みたいな(笑)」と語る。それを聞いた鴻上は「なんだかな~…(笑)。すごいね。せっかく感動的だったのにね」と笑った。鴻上尚史作・演出の舞台『ベター・ハーフ』に松井が出演していたこともあり、かねてから親交がある二人。その舞台中のエピソードなどが語られる中、リスナーから質問メールが届いた。
鴻上:(メール)『アイドルを卒業しようと思ったキッカケは何ですか?』
松井:元々、お芝居がしたくて入ったので。なんかある日、あ!もう全部やったなと思って、じゃあ卒業しますっていう感じでした
鴻上:なるほど。どんな女優さんになりたいですか?
松井:どんなっていうのは、こういうタイプとかですか?
鴻上:でもいいし、サクセスモデルとして、この女優さんみたいになれたら…でもいいし。もっとアバウトな何かでもいいし
松井:私は薬師丸ひろ子さんがすごく好きなので
鴻上:おお~
松井:薬師丸さんみたいな、お母さんの役をやってもずっと可愛いらしさの残る人っていうのは素敵だなと思いますし。あとは色んなイスに座れる人になりたいです
鴻上:色んなイス?
松井:はい。なんか役を取るっていうのは、イス取りゲームだなと思うので。その中で1つのイスを極めるっていうのはすごく大変だし、プロフェッショナルなことだと思うんですけど。色んなイスにちゃんと座ってハマっていける人になりたいなって思います
鴻上:なるほど~。だから海月姫もイスの1つだということだよな?
松井:そうです
鴻上:あれだけ、顔を見せないって役は
松井:はい
鴻上:今、いくつだっけ?26、7?
松井:26、今年27になります
鴻上:26で、なんでこんなにしっかりとした考え方を持ってるんだね、君は
松井:しっかりしてるんですかね?
鴻上:しっかりしてるよ。色んなイスに座れるようになりたいとか、すごいじゃんだって
松井:ただ、生き残っていきたいっていう…(笑)
鴻上:はははは(笑)。それは、やっぱりSKEで鍛えられたってこと?生き残っていくっていうのは
松井:まあ、でもアイドルって自己プロデュースなんですよね。誰かがやってくれるわけではないんで。そういう中で、ああどうしていかなきゃ、こうしたほうがいいのかな?って考えるっていうのは、大きかったかもしれないです
鴻上:誰かがやってくれないの?
松井:やってくれないです
鴻上:だって、事務所があなたはこういうことを言った方がいいよとか、こういうことは言っちゃいけないよとかは無いの?
松井:ないです
鴻上:本当?
松井:逆に、自由だから48グループって色んな人が出てくるんだと思います
鴻上:でもそしたらさ、プロデュースを間違う子も沢山出てくるじゃんよ?
松井:そうですね。秋元さん(プロデューサーの秋元康)が言ってたのは、全部鉢植えだから、この鉢植えで陽がちゃんと当たって育つ子もいるし、その鉢に移った時に芽が出る子もいるっていう。今いる自分の環境が本当に合うかどうか分からないから、色々試しなさい…みたいな
鴻上:そうだけどさ、20歳前後で自己プロデュースを客観的にしろっていうのはちょっと無理だよな~
ファンの近くにいられるという理由からグループの“センター”を目指したと語った松井。その為に、「MCを頑張ってました、私、歌もダンスも本当に下手だったので。終わった後に、あの自己紹介でこういうことを話してた子がいたよね…みたいな。そういう印象に残ったらいいなと思ってやってました」とアイドル時代を振り返った。
そして迎えた番組のエンディング、鴻上はリスナーに向け、「しんどいですけど、生きていくしかないので。色んなことは皆ありますが、それぞれの色んな中でウンウン言いながら生きていくしかないので。オイラもウンウン言いながら、色んなことを抱えながら生きていきたいと思ってます。またどこかで…」とメッセージを送り、番組を締めくくった。