後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

By -  公開:  更新:

10月31日(水)、『男はつらいよ』シリーズの、22年ぶり50作目となるシリーズ最新作映画の製作発表会見が行われ、監督とメインキャストたちが一堂に会した。

後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

1969年8月27日に第1作が劇場公開された、映画『男はつらいよ』シリーズ。第1作の公開から50周年を迎える2019年に、シリーズ50作目となる新作が公開される。1997年公開の第49作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』以来、実に22年ぶりの新作『男はつらいよ50 おかえり、寅さん』 (仮題)は、10月20日にクランクインし現在撮影中とのこと。

後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

今作は、車寅次郎の甥・諏訪満男と、満男がかつて思いを寄せた及川泉のその後の物語となっており、別々の人生を行きてきた2人を軸に、諏訪さくらや諏訪博、そして寅次郎の実家の菓子舗・くるまやを囲む人々を描いた作品となる。会見の冒頭で山田洋次監督は、「いよいよ始まるんだなと興奮しております。」と気持ちの高鳴りを表現し、「渥美清演じる寅さんというキャラクター像を通じて“自由”であることが素晴らしいのかをテーマに。映画を作ってきたとしみじみ思う。50作目を撮影できているのは大変幸運。集大成のような素晴らしい映画になればいいなと思います。」と作品にかける意気込みを語った。

後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

また今回の映画では、『男はつらいよ』第48作を撮り終えて以来子育てに専念していた後藤久美子が、23年ぶり女優として復帰することでも話題となっている。落ち着いた口調で「ご無沙汰しております、後藤久美子です」と挨拶すると、後藤は「また呼んでいただくことができて、とても光栄で嬉しい気持ちです。敬愛する渥美清さんに思いを馳せながら、撮影を続けております。皆さんどうぞお楽しみに」と作品に対する熱意を語った。

さらに記者から、「車寅次郎は(あなたにとって)どんな男性ですか?」と聞かれると、後藤は「私にとっての寅さんは、大きな背中で大きな心で、全てを包み込んでくれる人。(自身が演じる)泉の家族にはいない、大好きなおじさんです」と回答。「どんな言葉を掛けてもらいたいか?または掛けたいか?」という質問には、「今まで通り、よお!元気にしてたかい?と声を掛けてもらいたい。私から寅さんに掛けたい言葉は、たくさんありすぎてまとまらないです」と、車寅次郎という人物に対する特別な思いを表現した。

後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

今回後藤が出演に至った経緯は、後藤のいるジュネーブに山田洋次監督から手紙が届いたことがきっかけだったそうだが、後藤は手紙を受け取ったときの心境について、「“こういう作品が作りたい” “どうしてもキミが必要だから、どうにか考えてもらえないだろうか?” と書かれた長いお手紙を読んでいるときに、山田洋次監督の『男はつらいよ』に対する大きな愛情と、今回の作品への情熱を感じまして。読み終わる頃には、“引き受ける” “引き受けない” を私が考慮する(選ぶ)権利すらないのでは?と思って。一つ返事で「はい」と行くしかないなと、そう思いました。」と語り、すぐに出演を快諾したことを明かした。

後藤は演技に関しては23年ぶりとなるが、このことについては不思議な感覚を味わっているといい、「ほんのちょっとおいとましていて、“ただいま”と言って戻ってきたという感覚。当時のスタッフもいて、とても温かく迎え入れていただいて。とても心地よい現場です。」と、ブランクを感じさせない雰囲気で撮影しているという。

後藤久美子、『男はつらいよ』シリーズ50作目で23年ぶり女優復帰

時は経ち出演者たちも歳を重ねる中、22年ぶりにスクリーンに帰ってくる名作映画『男はつらいよ』。記念すべき50作目となる、シリーズ最新作映画『男はつらいよ50 おかえり、寅さん(仮題)』は、2019年12月27日(金)より全国にて公開される。

映画『男はつらいよ50  おかえり、寅さん』(仮題)

■主演:渥美清
■共演:倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆、後藤久美子、夏木マリ、浅丘ルリ子
■原作・監督:山田洋次
■脚本:山田洋次、朝原雄三
■公開日:2019年12月27日(金)
■『男はつらいよ50  おかえり、寅さん』 (仮題)公式サイト:https://www.tora-san.jp/movie50/
■『男はつらいよ50周年』公式サイト:https://www.tora-san.jp/50th/

Page top