1989年4月10日に放送を開始した、ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」。3月16日(土)によみうりホールで番組30周年記念イベント・ニッポン放送『「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」リスナー大感謝祭~そんなこんなで まる30年』が開催された。チケットは発売後すぐに完売となった、ビバリスト(番組リスナーの呼称)待望のイベント。高田文夫を筆頭にレギュラー陣が全員出演、番組ゆかりのゲストも多数登場。演芸ショウや歌謡ショウ、30年を振り返る爆笑トークショウに、満員御礼の会場は大いに沸き、大盛況で終了した。
昭和から平成になった1989年の4月に放送を開始したニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」。スタートに当たり、アシスタントはどうしますか?問われ、高田は”明るく勘も良かった松本典子“を希望した。
ところが本番直前スタジオにいたのは松本明子。スタッフのきき間違いだったのだ。まあいいか、とスタートして以来の名コンビに。そして『笑う門には福来る!お昼の憩いにラジオビバリー昼ズ!』をコンセプトに、ニッポン放送のお昼のワイドでは最長番組となった。現在は月曜:高田文夫と松本明子、火曜:東貴博と山根千佳、水曜:春風亭昇太と乾貴美子、木曜:清水ミチコとナイツ、金曜:高田文夫と松村邦洋、磯山さやかという布陣で、フリートーク、時事ネタ・ゲストトーク・リスナー投稿・モノマネ・クイズコーナーなどを展開し、お昼に明るい笑い・エンターテインメントを届けている。
番組を必ず聴くヘビーリスナーは「ビバリスト」と呼ばれ、お笑い芸人だけでなく、俳優や歌手にスポーツ選手と有名人の「ビバリスト」も多数。爆笑問題や、神田松之丞など他局のラジオパーソナリティが、話題にすることもしばしばで放送局の垣根を越えて支持されているのも、ビバリーの大きな特徴となっている。
そんなビバリスト待望の30周年記念イベント『「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」リスナー大感謝祭~そんなこんなで まる30年』が3月16日(土)に東京千代田区のよみうりホールで開催された。
予定時間の16時にイベントがスタート。ブザーが鳴り響くとともに、スクリーンには「ニッポン放送」の大きなロゴが映し出され、拍手が沸き起こった。「ビバリーコールをどうぞ」という文字が現れると、大きな笑い声があがり、「ビバリー!ビバリー!」と大歓声のコールが起こった。そして、VTRとともにカウントダウンが始まり、客席は興奮状態に。番組の歴史を振り返るVTRが流れ、過去に出演したゲストやエピソードを振り返る内容に客席も沸いた。 続けて出演者紹介のVTRが流れ終わると、ステージ上に高田文夫と松本明子、松村邦洋が登場。時事ネタを絡ませながら、「30年やってこられたのは、ひとえにわたしのおかげです」と “高田節炸裂”の挨拶で会場を盛り上げた。
松本明子の掛け声で第一部の「高田名人会」がスタートし、トップバッターとしてナイツの2人が登場。塙が「2年前くらいから籠池夫妻に似ているって言われるんです」と言うと、土屋が「俺は言われたことないよ」と返すなど、軽快に繰り広げられる漫才に大きな笑いが起こった。
2番手には松村邦洋が現れ、モノマネ満載のトークを展開。「ロッテ・永野選手の広場恐怖症が話題になっていますが、芸能界の90パーセントは和田アキ子恐怖症です」の一言で会場は大うけ。ドラフト会議でのパンチョ伊東と関野浩之の比較や、ドラマ「下町ロケット」の阿部寛、お得意の「アウトレイジ」のモノマネで会場を沸かせた。
続けて清水ミチコが登場。「元気ですかー?ビバリー昼ズ聴いててくれてますかー?」と呼びかけ、客席から大きな返事が返ってくると満足そうな笑みを浮かべ「グッズが売れていると聞きました。私はこんなクドイの売れるわけないと思っていたんですが…」と語り笑いを誘った。その後、会場のリクエストに応えて平野レミなどのモノマネをしてひとしきり盛り上げた後、弾き語りで10代のえなりかずきから80代の黒柳徹子などモノマネパフォーマンスを披露。また、ユーミンや中島みゆき、秋川雅史など珠玉の“降臨メドレー”で観客を魅了した。
最後に春風亭昇太が登場。高田からは自分より背が低いことでいつもツッコまれており、30年前から関係が変わっていないことを嘆いた。番組では常にいじられる役割なことを受けて、「僕はビバリー以外では偉いんですよ」とアピールする場面も。
20分の中入りを挟み、乾貴美子と山根千佳をMCに、2部の「高田文夫名曲歌謡ショウ!」がスタート。高田が生み出してきた名曲の数々を披露するというもので、「舌禍事件でアイドルへの道を断たれたバラドルの夢は、もう一度、歌手としてマイクを持ちたい!すがって泣かれた高田センセが書き上げた言葉に曲をつけたのは、ご存知、市川昭介先生でした」と、最初に紹介されたのは松本明子。番組が生まれた1989年にリリースの「この恋いけませんか」を熱唱。スクリーンには高田と松本が出演している「カラオケ映像風のMV」が流れ、大きな笑いが起こった。
続けて東MAX扮する小瀧詠一が2階席から登場。会場を歩きながら「冷麺で恋して」(作詞・松本隆/作曲・大瀧詠一/替え歌作詞・高田文夫)を歌い上げた。途中から山根が歌に合わせて華麗なダンスを披露。パフォーマンス終了後、「もっと滑るかと思った」とこぼす山根に対し「うるせぇな!失礼だろ!」と東が声を荒げる場面もあり、仲の良さを見せつけた。
3番手には昭和こいる師匠と「のいる師匠のお面をつけた」男が登場。謎の男の出現に会場が少しざわつきつつ、「そんなもんだよ しょうがない」(作詞・高田文夫/作曲・玉置浩二)を爽やかに歌い上げた。終了後、お面男の正体はU字工事・益子だったことが発覚。「お面かぶってたら誰だかわかんないですよね!」と語り、客席の笑いを誘った。
お次は林家ぺーによる「余談ですけど『愛してる』」(作詞・高田文夫/作曲・佐瀬寿一)。パー子も合流し、仲良く歌っていると、番組お馴染み松村と磯山が扮するニセ林家ぺーパー子」が乱入。ステージ袖から高田も登場し、高い声で笑い続ける磯山に「うるさいんだよ!」と怒る高田。
客席の興奮冷めやらぬ中、演歌歌手の西方裕之が登場し、「親父のたそがれ」(作詞・高田文夫/作曲・佐瀬寿一)を熱唱。この日のために地方営業を断ったという西方に、磯山が「何か告知することがあれば…」と声をかけると「わからないので、検索してください」と話し、笑いが起こった。
最後は、U字工事による番組30周年の記念ソング「ビギン・ザ・ギンザ」(作詞・高田文夫、作曲・佐瀬寿一)。熱唱する益子の隣には、バイオリンを抱えた福田がおり、お世辞にも上手とは言えない演奏を披露。ステージ終了後、磯山に「高田先生からオファーをもらった時は緊張してましたよね」と言われると「高田先生に言われたら拒否する権利ないですからね…」と、オファーをもらった際の心境を語った。
続いて3部の「30周年トークショウ」がスタート。レギュラー陣がステージに登場し、高田が「まだまだ伸びる70歳です」と自己紹介すると、ひと際大きな笑いが起こった。いつもはラジオで聴いているパーソナリティたちが全員揃ったステージに、ビバリストも大きな期待をよせる中、「忘れられない○○」をテーマに、一人ひとりがトークを展開。
磯山は「忘れられないピンチ」と題し、番組に出演するようになって2か月後に高田が倒れ、松村と2人きりになった時のことに触れ「フリートークのできない2人が残ってどうしようか悩んだけど、東さんとか色んな人が助けてくれた」と語った。高田は磯山から借りたDVDを観ているときに意識を失ったことを明かし、「それから三か月入院。いまだに結末がわからない」「3か月間ICU貸し切り!」と笑わせた。
清水の「忘れられない報告」では、「これ、言っていいのかな?」とためらいながらも、高田が倒れたとき、高田を愛してやまないスタッフが泣きながらビートたけしに弔辞を頼んでいたエピソードを報告。高田は「今は俺がたけちゃんのをつくってるんだから」と切り返し、会場は爆笑の渦につつまれた。
盛り上がるトークショウは時間を押し、7時15分に会場を出ないとロケ先への移動に間に合わないという東貴博がそわそわしはじめ、「ダブルブッキングかよ!」と高田に突っ込まれる場面も。最後には東による「忘れられない矢沢永吉」も披露され、30年の様々なエピソードや裏話にビバリストたちは大いに沸き、会場はまるで大きな家族のように一つになった。
最後は客席と記念撮影をして、大歓声の中イベントは終了した。
ニッポン放送『「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」リスナー大感謝祭~そんなこんなで まる30年~』
開催日時:2019年3月16日(土)15:30開場/16:00開演
出演:高田文夫、松本明子、東貴博、山根千佳、春風亭昇太、乾貴美子、清水ミチコ、ナイツ、松村邦洋、磯山さやか
ゲスト:昭和こいる、西方裕之、林家ペー、U字工事
会場:よみうりホール 東京都千代田区有楽町1-11-1
料金 全席指定7,500円(税込) 完売1,100人
主催:ニッポン放送
高田文夫のラジオビバリー昼ズ
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 11:30~13:00
番組情報
高田文夫先生と、キャラクターの濃~いパーソナリティがお送りする「昼休みのお笑いバラエティー」ラジオビバリー昼ズ!