野坂昭如はバイアグラと引き換えに原稿を……大物たちの豪快伝説

By - NEWS ONLINE 編集部　公開：2019-10-14 　更新：2020-01-12

エンタメ垣花正あなたとハッピー！

新潮社・中瀬ゆかりが、作家や芸能人などの豪快なエピソードを明かした。

中瀬ゆかり、那須恵理子アナウンサー、垣花正アナウンサー

10月10日のニッポン放送「垣花正あなたとハッピー！」では『だめだめパートナー』をテーマに特別企画を放送。これまでに数々の大物作家たちや芸能人が仕事のパートナーとなってきた中瀬だからこそ体験してきた、豪快なエピソードを語った。

作家・岩井志麻子編(1)『台湾で暴走事件』

中瀬とは『5時に夢中』(TOKYO MX)のパートナーにして大親友の作家・岩井志麻子のエピソード。少し前に台湾に一緒に旅行に行ったとき、岩井はカラオケで山本リンダを熱唱。次第に盛り上がってきたその時、なぜか片乳をボロンと御開帳。

驚く台湾の方々を前に恥ずかしくなったのか、テーブルの上にあったガラスの灰皿で、乳首に蓋をする岩井。しかし……

「乳首に蓋をしてそのままカラオケを歌ってるんですけど、灰皿の底が虫眼鏡のようになっているので、志麻子の乳輪がめっちゃ広がって、シングルCDみたいになってましたね！隠してねーし！」

作家・岩井志麻子編(2)『焼肉屋で暴走事件』

「もう時効だと思うんですけど」と明かしたエピソードは、新宿にある有名な焼肉店を岩井と訪れたときの事件。

食事を終え、いつものように（？）酔っぱらった岩井は、挨拶に出てきた店長に向かって急に「ありがとうございました。これお礼です」と言って、店内で胸元を引っ張り下ろして、胸を露出。

店長が驚くかと思いきや「いえいえこちらこそ、またいらしてください」とモノを露出。露出狂対決となって、そのまま数秒にらみ合いに。

「立ちすくんでいた2人を見た、お店の外を自転車で通りがかったおじいさんがビックリして、ズッコケそうになっていたのが危なくて、申し訳なかったですね（笑）この2人はハブとマングースみたいに、しばらくにらみ合ってました」

ニッポン放送「垣花正あなたとハッピー！」

作家・野坂昭如編『夜のお薬、持って来い事件』

今から20年以上前、野坂の連載の原稿をとり行く際に連絡すると「最近、アメリカの“バイアグラ”なるものが流行っているらしいので、それを持って来てくれるなら、今月の原稿は早く渡す」と物々交換をもちかけられた中瀬。

野坂昭如といえば業界一の遅筆。そんな先生から早めに原稿をもらえるということでOKすることに。当時日本でも話題になりはじめてはいたが、なかなか入手困難な時代のなか、「なんとかします」と宣言。たまたまアメリカから帰国する友人に頼んで1錠分けてもらうことができ、早速それを持って行くと、原稿の束を渡すや否や「例のブツは？」と身を乗り出してきた野坂。ラップに包んだ“それ”を渡した数日後、「先生、試してみました？」と訊くと「部屋に持ち帰ったら興奮して、落として足で踏んで、粉々になってしまった……」とひどく落ち込んでいたとのこと。

しかし翌月もブツと原稿を引き換えにすることを約束し、業界一遅筆と評判の野坂から2カ月連続、〆切通りに原稿をゲット。

「あの野坂昭如から2か月連続も締め切り前に原稿をもらえる編集者はなかなかいないですよ。ましてや、バイアグラと引き換えに（笑）ダメダメな関係だけど、ほほえましいですよね」

昭和の大投手・金田正一編(1)『縫い目はひとつ事件』

「本当に素敵で面白い方で」と中瀬が語る金田は、15年ほど前に中瀬の担当する雑誌で対談企画に出た。そのときに雑談で、ボールが一回転するうちに「2回」縫い目が見える、“ツーシーム”という球種について話していたところ、金田は「バカ野郎！タマの縫い目は1つに決まっているだろう！」と発言したという。

「そっちの玉じゃないし！野球下ネタを言われてしまいました（笑）」

昭和の大投手・金田正一編(2)『新潮社　常務ずっこけ事件』

前述の雑誌の対談で同席していた新潮社の常務が「金田さん、私、国鉄にいた石井の息子です」と話しかけたとのこと。その常務の父は、国鉄の副総裁を務めた人物ということで、国鉄スワローズに在籍した金田とは懇意にしていた。「おお！君があの石井くんの息子か？今なにやっているんだ」と目をうるませていた金田に「新潮社の常務です」と答えると、金田は「そうか……落ちぶれたなあ」と一言。常務は、思いっきりずっこけていたという。