ファーストサマーウイカが刺激を受けた本「鉛筆削りのようにシュッシュッと」

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5月11日(月)深夜、タレントのファーストサマーウイカがパーソナリティを務めるラジオ番組「ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送・毎週月曜27時〜)が放送。以前、愛読したという松尾スズキのエッセイ集『現代、野蛮人入門』について語った。

ファーストサマーウイカが刺激を受けた本「鉛筆削りのようにシュッシュッと」

番組前半、ロックバンド・グループ魂の「おかあさん」を選曲したウイカは、同メンバーが所属する劇団「大人計画」に影響を受けて役者を志したことを告白。さらに先日、同劇団を主宰する劇作家・演出家・俳優の松尾スズキが2014年に刊行したエッセイ集『現代、野蛮人入門』を再読したことを明かした。

同書には「友達は不要。偽善で上等。」といった帯文とともに、生きづらい世の中における“心の解放”が綴られていることから、「今の自分にピッタリだな」と改めて感銘を受けたというウイカは、その中でも印象に残った本の一節を挙げた。

「“独善性”について、いわゆる善意の中にあるモヤッとする、悪とまでは言わないけれども、その正しさは果たして自分にとって正しいかなと疑問に思う瞬間は誰しもあって。例えば、この本の中で言われていることで、松尾さんがよその劇団の打ち上げに行った話があって。松尾さんは苦手な飲み会に参加しなくちゃいけなくて、知人もいないし、しゃべる人もいないし、ちょいちょいひとりぼっちになってた。

で、それを見た気の利くことで有名な女優さんが、騒がしい会場の中で劇団員の人に、『ほら、気を回して! 松尾さんが1人になってるよ!』って大きい声で言って。で、次の瞬間から『あ、俺、今から気を回されるのか……』って思うわけですよ。でも次から次へと話題を作ってくる若手の劇団員がいて、気を遣われてるなと思いながらも笑顔で返して。これが永遠に続くとしたら地獄じゃんと思って耐えきれなくなって、たまらずその女優さんに『あの、無理に話しかけていただかなくても大丈夫なんですよ』って言ったんですって。

すると、その女優さんは急にシラけた顔になって『松尾さん、あんためんどくさ』って言われた。もう、返しようがないな。それは、100パーセント善意なのよ。気を遣ってくれているから。でもそれは自分にとってとんでもなく苦痛だったっていう。その善意の中にある暴力的な部分、“独善性”みたいなものをつらつらと書いてくださっているエッセイで。私はこれがひどく刺さった」

その後、松尾のエピソードから、ネットニュースやSNSで芸能人などの発言がすぐに取り上げられる昨今の状況についても深く考えさせられたというウイカ。丸くなりがちな気持ちを、松尾のエッセイ集が「鉛筆削りのようにシュッシュッと研いでくれる」と、大いに刺激を受けていた。

番組情報

ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)

毎週月曜 深夜 3:00 - 4:30

番組HP

バラエティ・ドラマ・ラジオなどマルチに活躍するファーストサマーウイカが月曜日のオールナイトニッポン0を担当! 基本はコテコテ!願わくはスタイリッシュに!怒られない範囲でセクシーに! 話したことが、何でもいいから毎週ネットニュースにならないかなぁ~なんてスケベ心を抱きながらお送りします。

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