9月８日（水）深夜、テレビプロデューサーの佐久間宣行がパーソナリティを務めるラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」（ニッポン放送・毎週水曜27時～28時30分）に、お笑いコンビ・三四郎の小宮、相田が生出演。佐久間が手掛けている番組「ゴッドタン」（テレビ東京）で、三四郎が衝撃的な初出演をし、世間を驚かせた時のエピソードが語られた。

画像を見る（全5枚） 佐久間宣行と三四郎・小宮浩信、相田周二

三四郎が「ゴッドタン」に初登場したのは2013年。それまでは、ほぼ無名の2人だったが、小宮が前歯無し、ひざを骨折、車椅子に乗ったボロボロの状態で「ゴッドタン」に登場し、これがブレイクのきっかけになったと言われている。

3人で当時のことを振り返り、実は、相田は収録当日に小宮の状態を知ったこと、本番前に小宮が佐久間からかけられた言葉についても明かした。

佐久間： 8～9年前、ゴッドタンで「この若手知ってんのか？」って企画の第一回をやって。で、若手芸人からのアンケートに「三四郎ってコンビが天才だ！」「フレーズがキレキレだ」「ツッコミの小宮君」っていうがたくさんあったのよ。あれってガチアンケートだから。

小宮：はい。

佐久間：で、収録の3日前かな。「事故で来れません」っていう（笑）

相田：事故っていうか……（笑）

佐久間：僕のところには「事故」って。だから、交通事故かなって思って。「その子、大丈夫？」って聞いたら、「大丈夫じゃないです。骨折に、何より前歯が全部ないです！」って。

小宮：まあ、そうですね。

佐久間：順位を入れ替えるのはおかしいから、「1位の三四郎はこういう状況です」って説明して、代わりに2位の子を出すかって話をしていたのよ。

佐久間宣行（左前）と三四郎・小宮浩信（右前）、相田周二（右奥）

小宮：あの企画の順位、ガチなんですね？

佐久間：そう。呼ぶ、呼ばないはあるけどね。

小宮：ほおー。

佐久間：で、「どうする？」って話し合っていたら、その半日後ぐらいに、「本人達が出れるって言ってます」って（笑）

相田：あはははは（笑）

佐久間：「えっ？ 出れる？ どういうこと？」って。僕はその時、小宮はトラックにはねられたぐらいのイメージだったから。

小宮：僕、終電が間に合わなくて、雨の日に走ったら転んで、歯が欠けて、足も骨折したんですよね。だから、僕的には出たくないっていうか。車椅子だし。それでテレビに出るなんて、恥ずかしいと思って。

佐久間：初テレビぐらいだもんね？

佐久間宣行（左前）と三四郎・小宮浩信（右前）、相田周二（右奥）

小宮：「恥ずかしいから出たくない。しんどい」って言って。相田にも「やめよう！」って言って。でも、相田としては「出たい」と。まあ、今までいろんなオーディションに行っても落ちていたから、これはチャンスだ！ って。

佐久間：なるほどね。

小宮：ゴッドタンのことは勿論、僕ら二人とも好きな番組だったし。ただその時、車椅子の状態では、相田と直接対面していなくて。

佐久間：え、相田は小宮に会っていなかったの？

相田：会ってなかったんですよ。マネージャーを通じて、「小宮が出たくないって言っている」って聞いて。「出たくないって何だよ！」みたいな。「ゴッドタンだぞ！？ お前、出たくない訳ねぇーだろ！！」って、僕、本当に泣きながらマネージャーに訴えたんです。そうしたら「出よう」ってなって。当時のマネージャーが小宮を説得してくれて。

小宮：相田は僕の状態を知らないからね。で、収録当日に初めて会って。

佐久間：ええっ！ 初めて当日に会ったの！？ 相田は小宮を見てどうしたの？

相田：「あっ、これ、ダメだ」って（笑）

佐久間：（笑）

小宮：相田が「ダメだ」みたいなこと言ってるから、僕は「ほらね！」って。

相田：（笑）

佐久間宣行（左前）と三四郎・小宮浩信（右前）、相田周二（右奥）

小宮：「だから言ってんじゃん！ 無理だよ！！」って。僕はマジで出るつもりもなかったし、自暴自棄になっていたし。『もう、どうでもいいや』と思って。お風呂も、怪我で3日ぐらい入ってないですよ？

佐久間：髪の毛もボサボサだったもんね。

小宮：ボサボサで、ボロボロで。本番前、控えていたら佐久間さんが来て「あっ、小宮くんだっけ？　とにかく、明るくね？ この状態だったらやっぱり、笑えるものも笑えないから、明るくね？」って言われた。

佐久間：いやぁ〜、覚えてるわ〜（笑）

小宮：「とにかく明るく」って、僕、この状態だぞ？ このおっさん、分かってる？ 自分、なってみ！？ って。この状態で初テレビ！ まあ、明るくするけど！！ って思って（笑）

佐久間：あはははは（笑）

相田が泣きながら「ゴッドタンに出たい」と訴え、収録の参加が改めて決定。ところが当日、想像以上にボロボロの姿だった小宮を見てあ然とし、『あっ、これ、ダメだ』と絶望していたと語った相田。

この舞台裏を聞き、佐久間は「今、謎が解けた！」とコメント。「ゴッドタン」本番前の三四郎は元気がなく、下を向いて、「何が何でも出演したい！」と訴えてきたコンビのテンションではなく、ずっと不思議に思っていたとのこと。小宮も相田も失意のどん底だったと知り、納得していた。