シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、現在公開中の映画『矢野くんの普通の日々』と『本心』をご紹介します。
『矢野くんの普通の日々』フレッシュなキャストが大活躍する胸キュンラブストーリー
田村結衣による同名人気ラブコメ漫画を実写映画化した『矢野くんの普通の日々』。超不運体質の男子高校生と心配性な女子高生を中心に、クラスメートたちの日常をユーモラスに描き出した、ラブリーな映画が誕生しました。
『矢野くんの普通の日々』のあらす
吉田さんは、超心配性なクラス委員長。彼女が今、いちばん心配しているのはクラスメイトの矢野くん。何もないところで転ぶ。犬に噛まれる。落ちてきた植木鉢にぶつかる。毎日ケガまみれになって学校にやって来る彼を、吉田さんは全力でサポートすることを決意。
クラスメートも交じえてカラオケに行ったり、ファミレスで勉強したり。一緒に過ごすうちに、心優しい矢野くんに惹かれていく吉田さんだったが……。
『矢野くんの普通の日々』のみどころ
主人公・矢野剛を演じたのは、ダンス&ボーカルグループ・FANTASTICSでボーカルを務め、本作が映画単独初主演となった八木勇征。眼帯姿はキュートでありながら、どこかミステリアスな雰囲気も漂っています。漫画から抜け出したようなビジュアルに、キュンとくる女子も多いことでしょう。
そして心配性なクラス委員長・吉田清子役は、本作が実写映画初出演となる池端杏慈。さらに吉田さんに想いを寄せる学校イチのモテ男子・羽柴雄大を、アイドルグループTravis Japan の中村海人をはじめ、白宮みずほ、新沼凜空、伊藤圭吾、筒井あやめなど、フレッシュな顔ぶれが勢揃いしました。
ピュアで真っ直ぐな初々しいラブストーリーとしてはもちろん、和気藹々とした学園ドラマとしても楽しめる本作。机をピタリと寄せて一緒に教科書を見る。ケガの手当てをしている時に視線が絡み合う。矢野くんと吉田さんが恋に落ちていくディテールが丁寧に描かれており、その1シーン1シーンにキラキラとした輝きが宿っています。
数々の胸キュン映画を手がけてきた新城毅彦監督の演出力がなせる技でしょう。不運すぎて守ってあげたくなってしまう矢野くんと、お節介なぐらい純粋な吉田さん。観終わった後、なんとも言えない温かい気持ちに包まれるミラクルピュアラブストーリーです。
『本心』人工知能は、人の心も再現することが出来るのだろうか
国が認めた“自由死”を選んで急逝した母。幸せそうに見えた母は、なぜ自ら死を望んだのか……。本心を知りたい息子・朔也は、仮想空間上に“人間”を作る技術VF(ヴァーチャル・フィギュア)で、生前そっくりの母を再生させる。
平野啓一郎の傑作小説を奇才・石井裕也監督が映画化したヒューマンミステリー。AI時代が到来し、日々、世の中が急激に変化している現代。デジタル社会がもたらす功罪を鋭い視点で描き出した意欲作です。
<作品情報>
矢野くんの普通の日々
2024年11月15日(金)から全国ロードショー
出演:八木勇征 池端杏慈 中村海人 白宮みずほ 新沼凜空 伊藤圭吾 筒井あやめ
原作:田村結衣「矢野くんの普通の日々」(講談社「コミック DAYS」連載)
監督:新城毅彦
脚本:杉原憲明 渡辺啓 伊吹一
音楽:信澤宣明
主題歌:Yellow Yellow/FANTASTICS from EXILE TRIBE (RhythmZONE)
挿入歌:Staying with you/Travis Japan (キャピトル・レコード/ユニバーサルミュージックジャパン)
製作委員会:HI-AX 松竹 読売テレビ 講談社 ローソン ダブ / STV MMT SDT CTV HTV FBS
企画製作:HI-AX 製作プロダクション:ダブ
配給:松竹
(C)2024 映画「矢野くんの普通の日々」製作委員会 (C)田村結衣/講談社
公式サイト https://movies.shochiku.co.jp/yanohibi-movie/
<作品情報>
本心
TOHOシネマズ日比谷ほか全国上映中
出演:
池松壮亮
三吉彩花 水上恒司 仲野太賀 / 田中 泯 綾野 剛 / 妻夫木 聡
田中裕子
原作:平野啓一郎「本心」(文春文庫 / コルク)
監督・脚本:石井裕也
音楽:Inyoung Park 河野丈洋
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
(C)2024 映画『本心』製作委員会
公式サイト https://happinet-phantom.com/honshin/
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連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/