ニッポン放送で毎週木曜日の夜8時からお送りしている『NEXT STAGEへの提言Ⅱ』。
この番組は、日本を代表する各界の著名人が毎週登場。今の日本の礎を築いた著名人たちは、何を考え、何を次世代に伝えるのか。芸能・文化・音楽・スポーツ・経済・政治など、日本を代表する各界の著名人が週替わりで登場し、自身の人生を振り返りながら、「次世代・NEXT STAGE」への提言を発信していく。
1月23日(木)の放送では、漫談家の綾小路きみまろが登場。1950年、鹿児島県出身。高校卒業後、司会者を目指して上京し、新聞配達をしながら大学へ通い、キャバレーで司会者としての活動を開始。その後、森進一や伍代夏子らの専属司会を務め、漫談家としてもデビューを飾った。また、サービスエリアの観光バスを相手に、自身の漫談を吹き込んだカセットテープを配布。口コミで徐々に評判が広がり、2002年には漫談を収録したCDをリリース。185万枚の売上を記録した。
カセットテープを配布していた頃の様子を、綾小路きみまろが振り返った。
綾小路:50歳を過ぎた頃、漫談が結構ウケていたので、いつもテープ撮ってたんです。それを編集して一つのカセットにして、これを誰かに聞いてもらおうと考えたんです。でっかいカセットを2台買ってきて、録音した音源を、いいところつないで、25分A面、25分 B面に入れて。それをどうしたらいいかということを考えたわけです。どこに持っていくんですよね。中高年のターゲットなので、いろいろ考えたら、観光バスがいいと閃いて。バスにカセットデッキが付いていて、渋滞した時に添乗員さんの方が話が詰まった時とか、そういうときに流してくださいと。それがいいんじゃないかと自分で気がついたんですね。
それで高坂インターとか、 談合坂とかに行って、いろんな観光バスが入ってくるわけですよ。秋田、山形、北海道。そこで、バスの添乗員の方にね、もうタダでカセットを配ったんですよ。そのカセットの裏には「テープの欲しい方はここに電話ください」って電話番号を貼り付けて。そこで火がついたんですよ。私が言うのもおかしいんだけど、そこを自分で考えられたところが、私の運命の分かれ道でしたね。
カセットテープを配り始めて、売り上げはどうだったのか。
綾小路:最初は1日の売り上げが2本、3本。良くて、4本。1本2,000円、税込みでね送料込みで郵便局から送るわけですよ。そうすると次第に、1日の売り上げが5本になり、10本になって、今度は20本になって。人気が出てきて、1日400本売り上げて、変な話ですけど、銀行口座に振り込まれる金額が、
2000円の400本で、80万ぐらい毎日入ってくるわけですよ。中には、バスの中から直接、電話してきてまとめて20本送ってくれる?っていう方もいて。ある意味、一番忘れられないというか、それが私の一番輝いてた時でしたね。
最後に、次の世代への提言を伺った。
綾小路:私がブレイクしたのが52歳。だから、若い方には絶対に諦めないで欲しい。諦めないこと。努力は必ず報われます。私はそうやって、成功した。夢を追っている若い方は、私がブレイクした52歳まで時間があるだろうから、頑張ってほしい。また、人との出会いを大切にすること。縁と、運と、努力、そして体力が大事です。
この番組は、radikoのタイムフリー機能で、放送1週間後まで聴くことができる。次回2025年1月30日(木)のこの番組は、作曲家の都倉俊一が登場する。