羊文学、2年越しのラジオリベンジ成功!「羊文学はラジオができる!」100人のリスナーと過ごした特別な2時間『羊文学のオールナイトニッポンGOLD supported by セブンカフェ』レポート
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オルタナティブロックバンド・羊文学による特別番組『羊文学のオールナイトニッポンGOLD supported by セブンカフェ』の公開収録が29日、東京・有楽町のニッポン放送地下2階「イマジンスタジオ」にて行われた。抽選で招かれた約100人のリスナーの前で、ボーカル・ギターの塩塚モエカとベースの河西ゆりかが約2時間にわたってトークを展開。近況やライブの裏話、リスナーから寄せられたメッセージの紹介、セブンカフェとのコラボ企画など、普段のライブとはひと味違う素顔を見せた。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
2人がステージに姿を見せると、会場から温かな拍手が送られる。塩塚は「今日は来てくださってありがとうございます」と感謝を伝え、「すごく久しぶりの公開収録ということで、どうなるのかなという感じなんですけど、皆さんと一緒にいる時間を作りたい」と挨拶。河西も「頑張っていきましょう」と応じ、和やかな空気の中で収録が始まった。
番組冒頭、塩塚は「今、私たちの目の前に100人のリスナーさんがいます」と紹介。「皆さんこんばんは」「今日は何をしていたの?」と客席に呼びかけ、仕事帰りや学校帰りの人が多いことを知ると、2人は「お疲れさまでした」とねぎらった。客席との距離が近い公開収録ならではのやり取りに、開始早々から親密な雰囲気が漂う。
改めて自己紹介する場面では、羊文学が2人組のオルタナティブロックバンドであることを説明。塩塚は自分たちの音楽について「すごい静かな曲もあるし、ロックですごいうるさい曲もあるし、いろんな曲を作っています」と語り、一つのジャンルでは説明しきれない幅広さを紹介した。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
さらに、会場にいるリスナーに「羊文学のライブに来たことがある人?」と尋ねると、ほとんどの手が上がる結果に。まだライブを見たことがないという人にも次の公演への来場を呼びかけ、「待ってますね」と笑顔を見せる。その一方で「ライブのMC、めっちゃつまんないから。というか声が小さすぎて、何を言ってるかわかんない」と自虐も。2人で顔を見合わせながら、普段のステージではなかなか聞けないトークを楽しんでほしいと呼びかけた。
羊文学が『オールナイトニッポン』を担当するのは、2024年9月の『オールナイトニッポンX(クロス)』以来2回目。当時はTVアニメ『【推しの子】』のエンディングテーマ「Burning」をリリースした時期で、リスナーの悩みを燃やして解消する「お焚き上げBurning」という企画にも挑戦した。
しかし、塩塚にとって前回の出演には忘れられない“失敗”があったという。生放送の終盤、当時ハマっていた「ベランダ飲み」を再現するため、スタジオから移動する演出が用意されていた。スタッフが場所や飲み物まで準備してくれたものの、移動に思いのほか時間がかかり、優雅に乾杯するはずが放送終了の時間に追われることに。「すごい階段を走って、ベランダにダッシュして」と当時を振り返り、結局エンディングが慌ただしくなってしまい、最後にバンド名を名乗れず終わってしまったと明かしたが、「今日は全部払拭していくつもりなので!」と意気込んだ。

羊文学 塩塚モエカ
今回のメールテーマは【「すーーーはーーー」する瞬間】。羊文学は現在、初の全国ホールツアー『羊文学 TOUR 2026 “すーーーはーーー”』を開催中で、塩塚はツアータイトルに込めた思いを説明。「深呼吸をしている状態というか、思い描く深呼吸よりも、もっと長くて深い呼吸のイメージ」と語る。発想のきっかけはピラティスのレッスンだったそうで、先生から「力を入れて動かそうとするのではなく、脱力した状態の方がうまくいくことがある」と教わったという。その考え方は体の動かし方だけでなく、日常生活や音楽活動にも通じると感じたそうだ。
「ギターを弾くときもそうだし、今こうやってお話しするときも、できるだけ緊張して体が固まらないようにしたい」。そんな思いから、深く息を吐き、自然に空気を吸い込むような感覚をタイトルに託しているとのこと。河西も今回のツアーについて「今までで一番リラックスしている感じがする」と話し、ステージ上でも肩の力を抜いて演奏できていることをうかがわせた。

羊文学 河西ゆりか
ということで、リスナーがほっと一息つく瞬間や、独自のリラックス方法を募集。大型バイクでツーリングをして景色のいい場所で深呼吸する時間が好きだというメッセージが届くと、運転すること自体が落ち着くという河西は「自分の部屋みたいな感じ」と共感。海へ出かけたときにも自然と深呼吸をしていると話す。台湾滞在中にも現地で乗り物を利用して海へ向かったというエピソードを披露した。
近況トークでは、2026年の大きな出来事として『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』での受賞を挙げる。羊文学は最優秀オルタナティブアーティスト賞と、楽曲「声」で最優秀オルタナティブ楽曲賞を受賞。塩塚は「本当に光栄な賞」と喜びながらも、前年に続く受賞について「そろそろ嫌われるんじゃないかな」と冗談交じりに不安を口にする。
受賞結果は発表されるまで知らされず、会場では名前が呼ばれるかどうかわからないまま待機していたという。塩塚がとりわけ気にしていたのは、受賞スピーチの持ち時間が1分と決められていたこと。「呼ばれるかどうかもわからないのに、めっちゃバチバチに決めたことを言っても恥ずかしい」と、スピーチを準備することへの葛藤を告白。発表の際にはカメラが自分たちの方に近づいてくる気配を感じ、2人で「来るかも、来るかも」と緊張していたという。授賞式で「Dogs」を演奏したことも含め、思い出深い一日となったようだ。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
さらに話題は、10月25日にライブを行った台湾・高雄へ。これまでも台北ではライブや現地ミュージシャンとのコラボレーションを経験してきた羊文学だが、高雄での公演は初めて。南部ならではの温暖な気候に触れながら、塩塚は「今日、日本めっちゃ寒い!」と帰国後の気温差に驚いた様子を見せた。
ただし、今回の高雄公演は開催そのものが危ぶまれる事態に。2人は海外でのポップアップイベントやファンとの交流のため、ライブスタッフよりも早く現地入りしていたが、その後、台風の影響で飛行機が相次いで欠航。機材やスタッフが予定どおりに到着できなくなった。ライブ当日になっても準備が整わず、スタッフが現地に着いたのは開演の約3時間前だったという。
河西は「急いで準備して、楽器もギリギリに」と慌ただしい舞台裏を振り返り、塩塚も「できると思わなくて」と当時の心境を告白。交通状況の影響で来場を断念した観客もいたといい、「無事にライブができるって、すごいことなんだな」と改めて実感したことを明かした。
一方、現地での思い出には思わぬ幸運も。塩塚が立ち寄ったカメラ店で、何が出るかわからないミニチュアカメラのキーホルダーを購入したところ、48分の1の確率というシークレットを引き当てたのだという。これをきっかけにチーム内で同じ商品が流行し、合わせて十数個を購入するほどの盛り上がりを見せたとのこと。
さらに塩塚は、その数日前に占いへ行ったことも告白。引っ越しの方角がよくないと告げられ、神社で方位除けのお札を授かったという。すると現地でじゃんけんに勝ったり、レアアイテムを引き当てたりと幸運が続いたため、「めっちゃいいじゃん!」と思っていたそうだ。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
ところが、その後のライブ中にギターの音が出なくなるハプニングが発生。塩塚は「プラマイゼロになったのかな」と、幸運が続いた直後の出来事に苦笑。河西はギターの音が出ていないことに気づき、普段以上にベースを力強く弾いたそうだ。
続いて行われたのは、セブンカフェとのタイアップコーナー「ベストセレクション会議」。新商品の「選べる3種の青 セレクトブレンド」が、そのときの気分に合わせてコーヒーを選べることにちなみ、日常で起こりそうなシチュエーションへの最適な対応を2人で考える企画だ。ただし、答えを出すまでの制限時間は、コーヒーマシンで一杯が完成するまでのおよそ40秒。ステージには実際にマシンが用意され、2人がカップをセットしてから議論することに。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
「美容室で、仕上がりが思っていたのと全然違ったとき」「まったく記憶にないスタッフから、親しげに“久しぶり!”と話しかけられたとき」「飲み会で一瞬席を外し、戻ってきたらめちゃくちゃ盛り上がっていたとき」「初対面の人から“俺のこと、全然いじっちゃっていいから”と言われたとき」というお題に、2人は頭を悩ませながらも次々と回答。時には用意された選択肢を無視して独自の答えを導き出すなど、マイペースな掛け合いで会場の笑いを誘った。さらに、リスナーにも意見を求めながら、和気あいあいと企画を楽しんでいた。
なお、この3種類のコーヒーを来場者にも試飲してもらい、好みのブレンドを選んでもらう投票企画も実施。最も人気を集めたのはグアテマラブレンドで、リスナーからは気分や時間帯によって飲み分けられることへの好意的な感想も寄せられ、2人はそれぞれの楽しみ方にうなずいていた。
河西が会長、塩塚が副会長を務める「リラックス選曲委員会」のコーナーも開催。日頃頑張っているリスナーから届いたメールをもとに、2人がその人にぴったりの楽曲を選ぶという企画だ。河西は会長としての活動について「困っている人たちを温かく見守る」と説明し、塩塚からさっそくツッコミを受ける一幕も。
最初は、ライブハウス出演を目指して毎日ギターを練習しているものの、仕事が忙しく、なかなか練習に集中できないというリスナーからの相談。これをきっかけに、2人が楽器を始めた頃の話題に。河西は学生時代、部員が100人以上いる軽音楽部に所属していたといい「最初はめちゃくちゃ練習しまくっていました。何時間も時間を忘れて」と回想。周囲に負けたくない一心で、学校を休んで練習したこともあったという。塩塚も、学校が終わるとすぐに帰宅し、4~6時間ほどギターを弾こうと頑張っていたと明かした。
もっとも塩塚は、練習時間だけが上達を決めるわけではないと強調。誰かを感動させたいという相談者の気持ちを「すごく素晴らしい」と受け止め、ギターの響きを楽しみながら続けることを勧めた。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
お笑いコンテストに挑戦し続け、M-1グランプリでも思うような結果が得られなかったというリスナーには、塩塚がChildish Gambinoの「Riot」を選曲。「この人に必要なのはリラックスじゃないんじゃないか」と考え、ほかの参加者の圧に負けない強い気持ちで舞台に上がってほしいという思いを込めたという。人を笑わせることの難しさにも触れながら、挑戦を続ける相談者を応援した。
最後は、4カ月に及ぶ転職活動を終えたばかりというリスナーからのメール。しかも本人がこの日の公開収録に参加していることがわかると、2人は客席を探して直接「お疲れさまです!」と声をかける。河西は、自然を感じられる音や穏やかな歌声を楽しめる楽曲を選び、「ただただリラックスしてほしい」とねぎらった。
続いて、会場のリスナーが事前に書いた【「すーーーはーーー」する瞬間】を紹介する時間に。20年近く大切にしているぬいぐるみに鼻を押しつけて匂いを嗅ぐという投稿には、塩塚も「私も布団の匂いを嗅ぐのが好き」と共感。身近なものの匂いに安心するという、思いがけない共通点が見つかった。
休日の人が少ないビジネス街が落ち着くというメッセージには、河西が「夜中のビジネス街とか結構好き」と反応。ツアー帰りに深夜の東京駅周辺を通ると、普段は人が多い街が静まり返っている様子に心地よさを感じるそうだ。一方の塩塚は、ツアー後は疲れ切って早く帰りたいことが多いと笑い、同じ景色でも受け止め方が異なる2人の印象的な掛け合いが繰り広げられた。
リスナーからの質問に答えるコーナーも。「10年後、どんな姿になっていたいですか?」という質問が寄せられると、話題は将来の理想像へ。塩塚は、長く活動する中で年齢を重ねてきたことに触れ、「渋い女たちになりたいよね」と河西と話していることを明かす。単に年齢を重ねるのではなく、経験を積んだからこそ生まれる説得力や落ち着きを身につけたいと言うと、河西も共感していた。
音楽活動の話題から日常の細かな習慣まで、リスナーの質問によって2人の新たな一面が次々と引き出される時間となった。

羊文学 塩塚モエカ
番組終盤には、塩塚がギターを手に弾き語りを披露。「超久しぶりに弾き語りする」と少し照れたように話し、最初に演奏したのは「春の嵐」。それまで笑い声や会話が絶えなかったスタジオは一転、歌声とギターの音に耳を傾ける静かな空間となった。
演奏後、塩塚は「ラジオということを忘れました」とぽつり。客席も息をのむように聴き入っていたことを感じたのか、「なんか咳とかしちゃいけない気分になった? くしゃみでもしていいんだからね」と声をかける。そして「さっきまであんなにしゃべってたのに、なんか恥ずかしいな。本当の気持ちが急にここで出るみたいな感じで」と、トークから演奏へ切り替わったときの不思議な感覚を打ち明けた。

羊文学 塩塚モエカ
続いて披露したのは「声」。『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』での受賞も話題になった楽曲を、弾き語りという特別な形で届けた。
エンディングでは、塩塚が「2時間、どうだった?」と河西に問いかけ、2人でこの日の収録を振り返る。河西は、コーヒーを淹れながらシチュエーションへの答えを考えた「ベストセレクション会議」が楽しかったと回答。塩塚も、客席のリスナーには河西と考え方が似ている人が多かったと振り返り、会場との一体感を楽しんだ様子を見せた。
さらに塩塚は、会場のリスナーにも「楽しんでいただけたでしょうか?」と問いかける。客席から好意的な反応が返ってくると、「めっちゃ楽しかったっぽいね!」と笑顔に。前回の『オールナイトニッポンX(クロス)』での慌ただしいエンディングを思い出しながら、「もうその過去はなかったことになりましたよね?」「羊文学はラジオができるっていうことになりましたよね?」と確認し、笑いを誘う。

羊文学 塩塚モエカ、河西ゆりか
さらに「これできっと、またベランダチャレンジできるかもしれない」と期待を寄せ、「次回こそは生放送で頑張りたいと思います!」と再出演への意欲を。最後は2人そろってリスナーに感謝を伝え、約2時間の公開収録は幕を閉じた。





