「雛人形は顔が命」…そして、音楽性も大切ですよね!
平安時代のリッチお姫さまたちのフィギュア遊び!
まぁ、その主役は「お内裏サマとお雛サマ」ですが、その他にも沢山の可愛いキャラがいらっしゃいますので、五段雛飾りをミュージックスタイルで妄想編成してみました!
ひな段の下からアップしていきましょう!
まずは五段目!仕丁と衛士からなる、トリオ・ザ・護衛の面々!
向かって右から日傘係、履物係、雨傘係だそうですね。
怒り泣き笑いの表情ということで「三人上戸」と言う名前とか。
これは迷うことなくコチラの3人組で決定です!
オージェイズ『BACKSTABBERS/裏切り者のテーマ』1972年。
1958年オハイオ州で結成されたゴールデントリオ!
苦節14年目の7枚目なコチラのアルバムでブレイク!
フィラディルフィアソウルの永遠不滅の名盤ですね!
シングル「BACKSTABBERS/裏切り者のテーマ」は全米3位、日本でも大ヒットしましてディスコ定番のナンバーに!
ハイ!皆さん!ソウルチャチャのステップで…わってんどん♪♪♪
ケニー・ギャンブルとレオン・ハフが仕掛けたMFSBの甘く美しい流麗なストリングスが織りなすシビれるメロディ!
近代音楽史に燦然と輝くイントロに背筋がゾクゾクいたします。
そして、看板男エディ・レヴァートのメラメラ炎なヴォーカル!
愛だけではなく自由や平等も訴えた高いメッセージ性は、怒りと泣きと笑いという「三人上戸」のキャラにドンピシャ!
ロック好きな方、クリームやポリスを選ばなくてスイマセン!
続いては、四段目…「右大臣/左大臣」ですね!
向かって右が年輩の左大臣、そして左が若者な右大臣!
ふたりとも武官だそうで、正しくは近衛中将または少将とか。
では!日米クロモノの名コンビにスポットをド~ンっ!
マクファーデン&ホワイトヘッドの御登場です!
元々素晴らしいソングライターチームとして活躍して、遂に自分たちも歌っちゃうよと華麗にデビュー!
「Ain't No Stoppin' Us Now」の大ヒット!
今でも彼らを止めることなんて誰も出来ませんね!
『McFADDEN & WHITEHEAD』1979年。
TAKEDA & TETSUYA『LOVE TRACKS』2016年。
キタコレ!日本クロモノ界の名コンビ「武田と哲也」です!
Skoop On SomebodyのTAKEさん(1969年生まれ)、ゴスペラーズの村上てつやサン(1971年生まれ)!
雛人形では向かって右が「年上の左大臣」の編成ですけど、向かって右の左大臣/村上さんが2歳年下…ま、いいっか。
コンビ結成10年記念の単独名義おめでたいアルバムです!
完璧なトリビュートデザインのジャケット写真ですが、スーツデザインを左右変えているところがニクイですねぇ。
オープニングを飾る軽快1曲目「EASY LOVE」は、まさにマクファーデン&ホワイトヘッド的なアプローチ!
個人的には3曲目「LADY CANDLE」のエッチさが俺好み!
LIVEで収録されてる「母に捧げるバラード」もマヂ必聴です。
ゴスペラーズは「Fly me to the disco ball」を2月22日リリース!
輝く月をディスコの鏡玉にしての歌えや踊れの名曲です。
それでは、三段目!能の囃子を奏でる「五人囃子」ですよ!
向かって右からパートが…謡、笛、小鼓、大鼓、太鼓!
5人組の実力系バンドと言えば…ザ・バンドかなぁ。
いやいや!私の勝手な趣味趣味でコチラに決定しました!
『the PAUL BUTTERFIELD BLUES band』1965年。
こええええ~、完全コワモテなシカゴの5人組です!
メンバー入れ替わりあって5人だったり6人だったり!
でも、コチラのデビューアルバムが個人的にベストです。
ポール・バターフィールド親分の凄まじい謡と笛!
いや、間違いました!ヴォーカルとハーモニカです!
マイク・ブルームフィールド子分の強烈な小鼓!
いや、また間違いました!エレキギターでした!
アルバムA面1曲目「ボーン・イン・シカゴ」は1941年に生まれたシカゴ野郎の無法松人生一代記です!
ブッ飛びまくりなブルースパワーで快感フルスロットル!
白人ブルースミュージック界の歴史的名盤です。
こんな最強五人囃子がバックなら男雛と女雛は怖いモノなし!
ポップ好きな方、ビーチ・ボーイズを選ばなくてスイマセン!
さぁ、二段目に来ました!「三官女」です!
宮中に仕えるトリオ・ザ・女官の面々ですね。
コレは本当に迷いに迷います!
いろいろな時代で活躍した3人組女性たち。
50年代は…アンドリュー・シスターズ!
60年代は…ロネッツ!シュープリームス!かしまし娘!
70年代は…ポインター・シスターズ!
80年代は…バナナラマ!
90年代は…ウィルソン・フィリップス!
00年代は…デスティニーズ・チャイルド!
そして、2010年代は…コチラの女性トリオです。
The Living Sisters『love to live』2010年。
あのリトル・フィートのロウエル・ジョージの娘であり、デュエット「ザ・バード&ザ・ビー」のイナラ・ジョージ!
女優兼業で「ラベンダー・ダイアモンド」のベッキー・スターク!
そして、シンガー・ソングライターのエレニ・マンデル!
2006年から時間融通しつつ活動していた西海岸三人官女が、豊穣4年で超ドリーミーなファーストアルバムを遂に完成。
美しく温かく和みまくりな完璧ハーモニーの全10曲です!
古き良きアメリカンミュージックへの愛あふれる内容で、ベッシー・スミスとナンシー・ウィルソンのカヴァー2曲もナイス。
他人の空似な居間姉妹がアナタのリビングルームを訪問です!
雛祭りの音楽に本当にピッたしカンかんキンこんカ~ン!
ちなみに!2013年カヴァー集『Run For Cover』から、アレックス・リリー参加で4人娘ユニットとなりました。
それでは最後に!最上段の御夫婦です!
音楽界が誇る理想のカップルとは?!
いやいや、これは読者皆さまのお好きな趣味で!
雛祭りをきっかけにして好きなアーティストでの3・2・5・3編成を好きに考えてみるのも楽しいですよ!
『雑学と音楽 ザツオン』第13弾いかがでしたか?
音楽のもうひとつの楽しみ方、次回もお楽しみに♪
神部恒彦(a.k.a 北大路おさんどん)
1960年北海道生まれ。
1981年「オールナイトニッポン」のADとして放送業界で活動開始。
音楽やドキュメンタリーを中心としたテレビ・ラジオの構成/選曲を担当する。
1992年いったん全ての仕事を終了してシベリア鉄道で渡欧。
1年間に渡りフランス/スペインを拠点に欧州各国の景勝地や美術館を見て回る。
さらに渡米、自動車でアメリカ大陸を横断しながら様々な音楽聖地を巡って帰国。
幅広い音楽/雑学知識と好奇心でジャンルを問わない番組/イベント構成を手がける。
趣味:大相撲/F-1観戦、全国各地の居酒屋訪問と見知らぬ人々との会話。