3/22(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
支持率56%という数字からひも解く安倍政権の今後
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
安倍総理は3期9年を行うつもり高嶋)少し古い話題ですが、3月5日の自民党の党大会で、総裁任期延長が了承されました。その段階から、「安倍さんが9年やるのか」というような、そんな空気でしたが、これはまだ確定したわけではないですよね?
鈴木)もちろんです。総裁=総理として「3期9年まで続けてやっていいよ」ということで、安倍さんは来年の総裁選挙で、従来なら任期の関係で出馬ができなかったところを「延びたからもう一度出ても良いですよ」というのが決まったということです。
高嶋)本来なら(任期は)そこまでだったと。
鈴木)そうです。
高嶋)ところが幹事長をはじめとして、忠誠派というか「安倍さんでなければ治まらない!」という人たちは、安倍さんが9年続けるべきだと。それで、ご本人もそんな気になっている感じがするのですけれども。
鈴木)最初から安倍さん自身もそのつもりではあると思います。憲法改正など、まだまだやりたいこともありますし。最近の安倍さん関係の取材によると、やはり外交といったところに非常に力が入っている。
高嶋)ああ、そうですね。
鈴木)これはちょっと変な言い方かもしれませんが、やはり世界のリーダーということになってきますよね。そうなってくると、そこに凄く思いがある。だから、世界のリーダーとして何をするべきか。憲法改正もある。となると、当然1期3年、オリンピックの時まで長くやりたいと。こういう感じになると思う。
支持率の低下をどう見るかが、安倍総理の分かれ目になる高嶋)ただね、最近は籠池さんの問題とかもあって、支持率が軒並み落ち出してきている。酷いのだと、読売でしたけれど「マイナス10ポイント」と。それでも56%という高い数値がありますが。
鈴木)50%超えてますからね。目立たないのですよ、実は。
高嶋)これはほとんど心配ないのですかね?
鈴木)いや、50を“それでも50ある”と見るか、“7~10ポイント下がっている”と深刻に見るか。ここは分かれ目だと思うのですよ。つまり、3期9年になったから安倍さんが総理を長くやるよ、という見通しはまだ甘いというか、何が起こるかわからないということだと思うのです。その1つのポイントとして出てきたのが、今の世論調査の結果だと思います。それで、こういう時に、7~10下ポイント下がったことをものすごく警戒しないと、どんどん支持率が下がっていく可能性もある。これはある種の危機管理ですね。今回の場合は森友問題や稲田さんの処理の問題など、問題がいくつも重なってきている。ちょっと嫌な空気、というわけですね。
一寸先は闇!予測のつかない1年高嶋)鈴木さんなんかの分析だと、支持している理由というのも非常に消極的になっていると。これまでの内閣より良いからとか、他にいないから、とかね。
鈴木)これが増えてきているのです。ここは非常に安倍さんにとっては気を付けなければいけないポイント。極端な話ですが、「他に良い人がいない」という理由であるなら、つまり他に魅力的な人が出れば変わるわけですから。任期延長も含めてですけれど、自民党の中に次を狙う人がすごく名前を挙げてくるとか。野党がとんでもなく頑張ってしまうとか。何か出てきたときにやはりそちら(安倍さん以外)に期待が移っていく可能性もあります。
高嶋)まだ具体的に「この人!」という感じの人はいないような感じもするのですけれど、それでも石破さんとかね。
鈴木)そうですね。
高嶋)この間、岸田さんとかも、いま外務大臣でありながら、結構あからさまな……
鈴木)意欲は持っていますよね。ですから岸田さんの場合も、たとえば安倍さんを支え、そして譲ってもらうのではなく、総裁選にて徹底的に戦う……そういう風になっていく。支持率が下がると、そういう風に方向転換するという可能性もありますね。
高嶋)可能性はありますよね。「アベノミクス”だって風前の灯火だ」と言う人もいますし、「もうないよ」という人もいますしね。
鈴木)まあ春闘はね、やはり完成春闘の限界のようなものも見えてきている。だから、先ほども言ったように、この支持率が世論調査で下がったのを、まだ半分以上あると思うか、下がっていることに危機感を持つか。ここにやはり安倍さんの分かれ目が来ていると僕は思います。何が起こるかわからないですよ。だって、森友問題をだれが半年前に予想しましたか? そういう話になってくるわけですよ。
高嶋)ということで、一寸先は闇と言われている政界の1年を、とてもじゃないけど予測もつかないということのようですね。
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