今日からペナントレース開幕。12球団の監督は、どんな気持ちでこの日を迎えたのでしょうか。多くの評論家が優勝候補の筆頭に巨人を挙げています。ところが、オープン戦の成績は5勝14敗でした。勝率が2分6分3厘で12球団最下位。チーム打率が1割9分6厘で、防御率も4.27と信じられない数字が並んでいます。
「チーム状況は、バッチリとはいえないけど、開幕したら新たなスタート」
と高橋監督は悠然と構えていました。確かに、オープン戦単独最下位は、巨人にとって吉兆。いずれもリーグ優勝を飾っています。最近では、08年の原巨人。開幕5連敗などがあり、13ゲーム差をひっくり返す、メークレジェンドのシーズンでした。
オフにはFAで陽、山口俊、森福の3選手を獲得した他、トレードなども活発に。外国人選手もそれほど必要なのだろうか、と心配になるほどの大補強を行っています。
「ぼくはジャイアンツしか知らない。大補強は当たり前です。阿部、坂本、長野は、そういう状況でレギュラーをとったのでしょう」
と言う。
ただし、勝負にはこれでいいはなし。
「オフになっても野球が頭からはなれない。現役の時は、球場をはなれると、野球が消えた」
とのことです。本音を漏らすのは、クールな高橋監督だけに珍しい。それほど監督とは、つらい職業です。
クリーンアップを期待される、阿部、村田、マギーは揃ってオープン戦、打率が1割台でした。FA組の陽は調整不足、山口が右肩痛で開幕には間に合わない。
そんな1軍をあざ笑うかのように、2軍はオープン戦で強かった。1番松本、2番脇谷、3番亀井で4番がギャレットとくれば、これはもう1軍。選手層の厚さを各チーム、思い知らされたことでしょう。
今夜、開幕カードで対戦する中日は、森監督を選手が「オヤジ」と親しみを込めて呼んでいます。この人を胴上げしたいとチーム一丸になっているムードが伝わってくる。巨人に誕生した青年監督の場合はどうでしょうか。2年目を迎えても、チームはバラバラといった感が否めません。
せっかくの巨大戦力も使いこなせないのでは、宝の持ち腐れです。例を挙げれば、チームではパッとしなかった小林が、WBC日本代表の正捕手へ抜てきされると、目を見張るような大活躍。エースの菅野も同様でした。
行き当たりばったりとも揶揄される、高橋さい配。まずは、お手並み拝見といきましょう。
3月31日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」