本当に大切なものを奪われた時、一体人はどうなるのでしょうか?
復讐しない地獄、復讐する地獄……正義に罪はないのでしょうか?
夜更ししたいゆったり気分の土曜の夜に、心の闇や現代の社会問題・タイムトラベルなど、スパイスの効いたドラマを送出してきた東海テレビの「オトナの土ドラ」も既に7作目。今回は”復讐の是非”をテーマに、WOWOWと初めてタッグを組みました。
東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ『犯罪症候群』。
Season1 を東海テレビ「オトナの土ドラ」で放送し、Season2 はWOWOW「連続ドラマW」で見ることができます。
警察組織が扱いにくい事件を捜査し真相を追い求める特殊任務。 このドラマは警視庁の裏稼業とも言える「特殊任務」につくことになった元刑事の男と、その男の親友である現役刑事、そして特殊任務を指揮する男の3人を軸に“誘拐”“失踪”“殺人”の3種類の事件を重厚に描く社会派サスペンスです。
ドラマ全体の共通テーマは『復讐の是非』。 主役は、大切な女性を殺された二人の男。早くに両親を亡くし、親代わりをしてきた妹を殺された男・武藤。天涯孤独の身で、唯一愛した恋人を殺された男・鏑木。武藤の妹は、鏑木の恋人でした。
Season1では、心のうちの復讐心に苦しみながらも、復讐を選ばず、妹のような犠牲者を二度と出さないように犯罪を追い続けようと決意する武藤。
Season2では、一線を越えた復讐に囚われていく鏑木。
また、特殊任務の指揮役であり事件解決のためなら手段を選ばない非情の男・環。
男たちの対照的な生き様を通して「復讐の是非」の表裏を描きます。
深い友情で結ばれている武藤と鏑木は、復讐を巡って互いの決意の違いに葛藤し、怒り、苦しみ、 そして悲劇的な結末を迎えることに...。
オンエアを前に、製作発表記者会見が都内のホテルで開かれました。
主役の武藤隆役は玉山鉄二さん。もう一人の主役、鏑木護を演じるのは谷原章介さん。そして、特殊任務を指揮する環敬吾役は渡部篤郎さんです。
オトナの土ドラにふさわしい素敵なオトナの男性陣。スーツ姿もため息が出るほどキマっています。
元刑事で、妹を殺された主人公・武藤役の玉山鉄二さんは、「あまりに背負うものが多く、演じていて疲労感のある役」と告白。「その分、やりがいもあるし、この疲れは自分のこの作品に対する期待感だと思っています」と真摯に役に取り組んでいる様子が伺えました。谷原章介さんは「Season1では武藤の苦しみをともに出来るポジション。全編シリアスな物語の中で、鏑木が登場する場面は少しでも軽やかな雰囲気が出せれば」と軽やかな笑顔で発言。
一方、以前東海テレビの昼ドラ『愛の天使』に出演していた渡部篤郎さんは「やっとお呼びがかかりました。今回が23年ぶりだから、次はまた23年後かな」と白い歯を見せました。さらに「WOWOWのドラマに出るときはいつも言っていることがあります。Season2を見て頂くためにも、ぜひ加入して下さい」と笑いを誘い、「今回はSeason1からSeason2まで切れ目なく続いています。これも小ズルいでしょ」と大人のジョークで会場を笑いの渦に巻き込みました。
20代に“イケメン俳優”と呼ばれ、30代・40代になった時どう歩めばいいか悩んでいたという玉山さん。「そんな時、目標になったのが渡部さんでした。だから今回の初共演は本当にうれしく、現場での渡部さんの取り組みを盗み見ていたら、これが結構適当だったんです。パブリックイメージの影響ってすごい、と。反面教師にさせていただいています」と笑いながら語り、すっかり打ち解けている様子でした。
終始、3人のオトナのウィットに富んだコメントで楽しませてくれた会見の最後、渡部さんは「見てくださる皆さんの貴重な時間を頂くことになりますが、ご期待に応えられる作品になっているとの自負があります。またそうなるよう、頑張りましょうね」と2人に呼びかけ、チームワークの良さを強調していました。
独自の世界観のある人間ドラマを目指し、大人が楽しめるエンターテイメントドラマを作ってきた「オトナの土ドラ」と「連続ドラマW」。原作は累計50万部を越える貫井徳郎の3部作「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」。初めてのドラマ化です。
復讐しない地獄、復讐する地獄。2017年春は、重厚なテーマのサスペンス大作でお楽しみ下さい。
東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ『犯罪症候群』
Season1 東海テレビ「オトナの土ドラ」4/8スタート〈毎週土曜日23:40~24:35〉
Season2 WOWOW「連続ドラマW」6/11スタート〈毎週日曜日22:00~23:00〉
レポート:ひろたみゆ紀