杏子、マドンナを語る!1987/6/14大阪球場来日初ライブ【大人のMusic Calendar】

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30年前の今日、マドンナが、大阪球場で、日本初ライブ!
がっ、この頃、ワタクシ、マドンナに全く興味が無かったのであります。

モチロン、1984年のメガヒット「Like a Virgin」でのライブパフォーマンスやそのファッションに興味は、チョイチョイあったけど。
次のシングル「Material Girl」のMVが、マリリン・モンローの『紳士は金髪がお好き』のオマージュだった時には、かのポール・マッカートニーも「マリリン・モンローは、2人いらない」ってコメントしてたし。
TVのインタビューのわざわざワルぶってる感が鼻についてたし。
前年に、シンディ・ローパーが武道館で、圧倒的な歌の上手さと、鍛錬してできるダンス?とは違うとんでもなくしなやかなカラダの動きを見せつけてたし。
だいたい、その頃のワタシ、BARBEE BOYSと云ふ、硬派なバンドに属していたので、「マドンナ好き!」なんて口が裂けても言えたぁもんじゃありませんでしたわ。

madonna,杏子

そんな、私が、マドンナ♡フリークになったのは。
映画『In Bed with Madonna 』のことを、詩人 白石公子ちゃん(大学の寮が一緒だったのね)が、某誌に映画評を書いていて。「キョウちゃん、マドンナの映画、意外やいいわよ〜。」と薦められてからでありました。“意外”という言葉がついてたのをやけに覚えてる。

この映画のプロモーションは大々的で。新進気鋭の監督アレック・ケシシアン(デビッド フィンチャーの代役ともされているけど)が、マドンナの『Blond Ambition Tour』のon stage 、back stageにとことん密着、何万時間もフィルムを回しました!まるごとマドンナ!てきな。

しかし、上映されたのは、新宿武蔵野館、客の入りもそこそこ。意外や地味な展開。
カラーのon stage、モノクロのback stage。そのツアーは、梅雨の日本から始まり…、
ちょっとしたイヤな予感に反して。

オモシロイ!!!
カラーの圧巻のライブステージ、モノクロのマドンナの素顔? グッときたなぁ。
この映画の素晴らしさは、マドンナのプロデュース能力にありっ!

自らセックスシンボルとなる存在を創りあげる!と思いきや、ツアーのメンバー、スタッフの母として在り。
また、幼くして無くした母の墓に横たわるシーンでは、絶妙なバラードかけ、イノセントな少女のような一面をもみせる。
そして、女の顔は。『デイック・トレーシー』で共演したウォーレン・ベイティが、 楽屋やパーティーに彼氏ヅラをしてチョイチョイ登場!で、ハイッ!出来上がり!…と、思いきや。
ツアーメンバーとの『挑戦か告白か』のゲームで、「今まで、一番愛した人は?」の質問に「ショーン」と、かつての夫ショーン・ペンの名をさらりとあげる。まっ、この映画が、上映されてる時には、ウォーレン・ベイティとは、ちゃんと別れてるケドね。

ワールドツアーのドキュメンタリーというテイのフィクションを、マドンナはちゃんと計算して作っていたのであった。
マドンナというアーティスト像を巧みに構築する凄さに感服!感動!

以来、マドンナ♡ファンとなるのでありました。

2008年の『Sticky & Sweet Tour』は、日本公演がなかったので、1泊3日でデトロイトまで。
マドンナの故郷で見るライブは、ひと味ちがって、2時間待たされてもなんのその。がっ、いざマドンナが登場すると、興奮しすぎて、何が何やら、ほぼ記憶に無いのである。
覚えているのは、なんでか突然の「縄跳びタイム」とドッカーンと出てきた「白い車」そして、ライブが終わった後、声がガラガラだった事。多分、ずっと絶叫してたんだろうな。

ので、結局、後のライブDVDを観て堪能。

そこで、気づいた!

最後の「Give It 2 Me」でマドンナは、イントロのギターのリフもカッチョ良く弾いたのに、ステージそでへ。
生で観ていた時、「衣裳替えかな〜」と思い、「何、着てくるんだろっ!」ってワクワクしてたのだが、同じ衣裳で再び登場。「えー!衣裳同じジャン。なんだー疲れちゃったのか?」大興奮の中にも1mm、ガックしきてたのだが。

よくよくDVDをみると…、

じみぃ〜に、靴を履き替えていたのである。最後のこの曲でガゼン踊るために、ヒール7cmくらいの編み上げブーツ(この編み上げブーツも、ライブオープニング時のものとはヒールの色が違うんだよなぁ)から、全くフラットなダンスシューズに。

この徹底ぶりには畏れ入る。

おっと、と云うことで、後から1987年6月14日の大阪球場でも行われた、マドンナ初のワールドツアー『Who’s That Girl-World Tour1987-Live In Japan 』をチェック。

眉毛 太し。筋肉まだ、チョと細し。やっぱり、マドンナ♡スキだし。

【執筆者】杏子(きょうこ):1992年、BARBEE BOYSの解散後、ソロでラジオパーソナリティ、舞台等幅広いジャンルで活躍中。2016年、いまみちともたかプロデュースのロックナンバー「イカサマ美男子feat.リンダ」と、『BAILA BAILA』とのコラボソング「Magenta Butterfly」を収録した両A面シングルをリリース。

イカサマ美男子feat.リンダ/Magenta Butterfly

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