中学浪人の挫折から学んだこと 辛島美登里
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1月17日(水)のニッポン放送の番組『土屋礼央 レオなるど』で、「実は中学浪人した」という辛島美登里が受験シーズンということで当時のことを振り返った。
行きたかった公立高校があり、他に行ける滑り止めや私立高校もあったが浪人の道を選んだ辛島は、受験に落ちてしまった中学3年生たちの予備校に1年間通っていた。けっこうそういう子は多く、当時鹿児島にあった予備校には100人くらい、それぞれ別々の中学校の制服を着た浪人生たちが通っていたらしい。
辛島)その時、受かったから「あ、これで私が浪人した苦労は報われる!」と思ったんですけど……
念願の高校へ行った辛島を待ち受けていたのは、中学時代の元同級生が1学年上で、同学年の子たちは1つ年下というなんともいえない現実。クラスメイトは辛島の経緯を知っていたが口には出せない微妙な空気があったという。その空気の中で3年間過ごすのは子どもながらに辛かったらしい。
辛島)だからといっていじめとかは絶対になかったですけど、微妙なところの所在なさがずっとあった時代だったので……
土屋)そういう経験で今に活きていることってありますか?
辛島)ありますよ。だってやっぱり中学生って高校なんて誰でも行けるって思い込んでいるじゃないですか。それに最初にまず挫折して。その時、人って思い通りにいかないことがいっぱいあるんだってことをまず悟って。昔は泣けば叶うと思ったじゃないですか。買ってもらえるとか、甘えればなんとかなるとか。「泣いてもお願いしてもどうにもならない世の中がある」っていうのを初めて知った。私もナメた人間だったので、「なんとかなるや」って思っていたことが、できなくて、その時「私って人間は人より倍努力してやっと人並みになれるんだ。だから努力しないと落ちこぼれるんだ」ということを痛いほど学んだんですね。だから、こういうお仕事って本当に蹴落とされることばっかりじゃないですか。ショックを受けたり。そういう時に「私が努力しなかったからだ」って思って「努力しよう」って思いになれるので、そういう意味では早いうちに挫折を味わえてよかったと、ちょっと思いますね。
土屋)そういう風な環境になる人もいるはずじゃないですか。辛島美登里さんのこういうお話を聞いていると勇気づけられますよ。早いほうがいいですよね。
辛島)早いほうがいい!
土屋礼央 レオなるど
FM93AM1242ニッポン放送 月~木 13:00~16:00