気にかかる「もうちょっとだけスケートに懸けたい」という羽生の発言
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2/19(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
日本中が歓喜の渦に包まれる結果となった
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
次の目標は4回転アクセル」とする羽生選手とオリンピックを「通過点」とする宇野選手
フィギュアスケート男子で、オリンピック2連覇の羽生結弦選手と銀メダルの宇野昌磨選手と合わせ、週末の日本は歓喜の渦に包まれた。その一夜明けての記者会見は、対照的なものとなった。
羽生結弦選手)本当にいままでの人生をスケートに懸けてきて、本当によかったと心から言えますし、これからも、もうちょっとだけ、自分の人生をスケートに懸けたいなって思ってます。いろいろな経験があったからこそ、いろいろなことを学べたし。それを生かせたのが、今回のケガからの復帰だと思っています。
羽生選手は次の目標に「4回転アクセルの成功」を挙げていました。それから、宇野選手は「オリンピックはあくまでも通過点だ」と断言していたわけですが、一夜明けての会見でも、伸び代が期待できる発言でした。
宇野昌磨選手)今回の結果についてはあまり悔しいと思っていなくて。実力の差が完全に結果に出たと思っていますし。「追いかける立場」というのはとても楽なんですけど、やはりまだまだ僕の実力が羽生選手に劣っていると、今回の試合でも改めて実感しました。
畑中デスク)羽生選手と宇野選手の、一夜明けての表情はいかがでしたでしょうか?
林)羽生選手と宇野選手にインタビューする機会がありましたが、羽生選手に関してはやはりこの大会を大きく位置づけていましたので、すべて終わってホッとしたような表情が印象的でした。
一方、宇野選手は先ほどの通り、この大会自体、オリンピックを特別視していないので、いつも通りのマイペースが表情から現れていました。
畑中)週末は日本も歓喜の渦となって、各地で号外が配られましたね。私は羽生選手の競技前に外へ出たのですが、近所スーパーの客はまばらで、公園にも誰もいない。「こういう状況なんだなぁ」と改めて実感しました。また、羽生選手も所属する全日空の関係者も集まり、羽生選手の快挙に、喜びに包まれました。以下は現場での声です。
関係者A)感動で胸がいっぱいです。努力は報われるんだなって思って……
関係者B)本当に最高の気分です。4年間頑張ってこられた努力の結果が出て。心から「おめでとうございます」と言いたいです。
畑中)では、この模様を取材したニッポン放送のあいばゆうな記者にスタジオ入りして貰いました。どうでしたか?
あいば)いや、本当に「歓喜の渦に包まれた」という言葉がピッタリだな、と感じました。羽田空港でANA社員による応援会というのがありまして。そこで100人ほどの社員さんが全員で青の「FLY YUZU」と書いたタオルを持ち、青いシャツを着ていて。お揃いのコスチュームで応援に望んでいました。
畑中)あいばさんはフィギュアスケートを長く観戦しているようですが、羽生選手は演技の前、あいばさんにはどのように映っていましたか?
あいば)自信があるように映りました。ショートプログラムで1番最初に予定していた4回転サルコウジャンプは昨シーズンから苦戦していたジャンプだったので、そこが成功できるかヒヤヒヤして見ている部分があったのですが、1本目で決められたので、そこで「金メダルもあるな」と私は見ていました。
畑中)「前から金メダルは大丈夫だろう」と話していましたが、その通りになったわけですね。
メンタルと向上心の強さがハッキリと形に出る結果となった
高嶋)須田さん、私はとにかく、羽生選手もそうだし、昨日の小平選手もそうですが、一言で言えばメンタル。精神力のすごさ……
須田)すごいですよね。
高嶋)日本人は、昔のオリンピックを見ていると、大体がプレッシャーにやられているのですよ。私も間近で、プレッシャーに負けた選手を見たことがあります。これが、世界を相手にしてもまったく動じていない。そして、コーチとハグしても、外国人記者のインタビューを受けても、まったく違和感がない。昔だと、外国人に囲まれるとたじろぐ瞬間があるのですが、いや国際的になりましたね!
須田)そういう、臆さない点では、少し人間性が変わってきたな、という感じもしますよね。
高嶋)あいばさんはその辺、どう思いますか?
あいば)やはり今回は「心臓が強い順に勝った」と言っても過言ではないような、そんな順番だったと思います。
高嶋)須田さんいかがですか?
須田)羽生選手の金メダル。これは彼自身、満足しているのかな? と思います。何故かというと、やはり「絶対王者」で次元が違いますから。その点で言うと、4回転アクセルを封印して金メダルを取ることに重きを置いていたじゃないですか。
羽生選手の次の目標はクワドアクセル
高嶋)浅田真央選手がよく言っていたトリプルアクセル。あれの4回転(クワドアクセル)を、跳んだ人はいないのでしょう?
あいば)いないですね。
高嶋)「もうちょっとスケートに関わっていたい」と、すごく謙虚な言い方をしていましたが、それがその目標なのでしょうか?
畑中)そうでしょうね。ただ、羽生選手はやはりプレイヤーであると同時に、すごいセルフプロデュース力のある人じゃないかと思うのです。
ですから、そのプロデュースができた段階が1つのゴールだとすると、意外と、辞めるのも早いのかなとも思います。