ニッポン放送アナウンサーの新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見するための連載企画「パラスポヒーロー列伝」。
今回は、前回(第1回『迫力!技術!戦略!魅力満載の「ブラインドサッカー」を取材!』)に続き人気パラスポーツ「ブラインドサッカー」について取り上げます。
前回、ブラインドサッカーのルールや見どころ、そして私たちが、無料で気軽に観に行くことができる「ブラインドサッカー地域リーグ」についてご紹介しました。
ブラインドサッカー地域リーグの中でもニッポン放送がある関東圏を中心に開催されているのが「ブラインドサッカー東日本リーグ」です。普段、ニッポン放送をお聴きのあなた、そして聴いてないけど関東に住んでるよという方にもぜひ生で観戦していただけるよう、そして10倍楽しく観戦していただけるよう、東日本リーグの注目選手をご紹介します。
【「ブラインドサッカー東日本リーグ」における注目選手】
■黒田智成選手(くろだ・ともなり):たまハッサーズ所属
今年で40歳になるベテランですが、「さらにもっと上手くなりたい!」とどこまでも貪欲です。今年8月に南米遠征で世界ランク1位のブラジルと対戦した際、ブラジルチームの監督に「シュートをより決められるようにするには、どう練習したら良いか。」質問したそうです。
「自分一人で切り込んでいくところと、周りの選手を使う部分をバランスよくできるようになれば、自分のシュートチャンスも増えてくる。」とアドバイスを受けました。
今はパスを受けてから仕掛けるといった「流れ」を意識して練習している最中で、試合の中で出せるようになってくるとプレーがより広がってくるのではないかと語っていました。
盲学校で教師の仕事をしながら選手として競技に取り組んでいる黒田選手は、学校の勤務時間が8時半から17時のため、仕事を終えてから体育館やグランドで自主練習をします。
忙しいときは30分、時間があるときは1時間。毎日ボールに触れることを大切に、限られた時間を大切に集中して練習に励んでいます。
■菊島宙選手(きくしま・そら):埼玉T.Wings所属
男性選手の強い当たりにも負けず、すぐに起き上がって音の鳴る方へと走っていき、積極的にシュートを打つ。とてもパワフルなプレースタイルの選手ですが、試合前のアップでシュートを決めた瞬間にぴょんぴょん跳んで喜んでいる姿は、まさにサッカー大好き少女。
現在高校1年生の菊島選手は、吸収力が凄まじく成長著しい選手です。視力が少し残っている菊島選手は、実際に他の選手のプレーを観て真似することで自分の武器を増やし、もっている技術を昇華させていきます。
「黒田智成選手や川村怜選手(Avanzareつくば)のプレーから学ばせてもらっています。自分でボールを蹴り上げて宙に浮かせ、ボールの着地点に走って自分でキャッチするループという技があるんですが、黒田選手の真似をしました。」
「持ち味はドリブルとシュートです。他の選手は足と足の間でボールをダブルタッチみたいにしてドリブルするんですが、自分は普通のサッカードリブルをやってスピードを出しています。あとは強いシュートかな。」
11月25日(日)福生市営福生野球場で「ブラインドサッカー東日本リーグ第7節」が開催されます。今回ご紹介した黒田智成選手が所属する「たまハッサーズ」、菊島宙選手所属の「埼玉T.Wings」も登場します。是非、生で観戦してお気に入りの選手を見つけてみてください。
試合の予定など詳しくは「JBFA 日本ブラインドサッカー協会」のHP(http://www.b-soccer.jp/)をご覧ください。
【新行市佳のパラスポヒーロー列伝 第2回】