歴史ナビゲーター・れきしクン~歴史を知ると旅行が楽しくなるのです
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、歴史ナビゲーター・歴史作家のれきしクンが出演。歴史を仕事にすることになった経緯について語った。
黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」。今週のゲストは歴史ナビゲーターで歴史作家のれきしクンです。れきしクンと言うからには、やはり歴史に詳しいということですが、もともとは漫才師だったのですよね?
れきし)大学を出てから22~27歳くらいまで、漫才を5年ほどやっていました。
黒木)テレビにもお出になっていたのですよね。
れきし)ちょこちょこと出て。あとは番組の前説をやっていました。
黒木)それをきっぱりやめて。
れきし)解散しました。
黒木)それで次は何をしようと思って、れきしクンになったのですか?
れきし)事務所に所属してすぐに、戦国時代にいちばん詳しい芸人を決めるという、関西のクイズ番組で優勝しました。
黒木)もってこいではないですか。
れきし)ラッキーでした。それで優勝して、最初は出演者というよりは放送作家とか、裏方として歴史番組に入っていました。あとは自分でも出られるようになってお話をさせてもらい、「歴史芸人」みたいな活動をしている時期もありました。いまは本格的に芸人をやめて、歴史だけで仕事をしています。
黒木)漫才師でいらしたときに、クイズ番組で戦国時代のことで優勝なさったということは、漫才師をやられる前から歴史には詳しかったということですか?
れきし)そうです。でも小さいころから好きだったわけではなくて、歴史にハマったのは20歳のときからです。
黒木)きっかけは何だったのですか?
れきし)20歳のときにお金を貯めまして、海外旅行に行ったのです。いい天気だったので、飛行機から日本がよく見えたのです。そのときに、「日本のことも知らないのに、海外に行こうとしている」と思って、恥ずかしくなったのです。帰ったら絶対に勉強しようと思い、帰って来て、自分と同じ名前の人物を調べてみたのです。私の本名は嘉輝というのですが、信長などの時代に足利義輝という将軍がいるのですね。「かっこいい人がいる」と思ったのですが、そこが入り口でした。気が付いたら、いつの間にか他の人よりは詳しくなっていました。
黒木)歴史を学んで、何がためになりましたか?
れきし)ずっとそれを考えるのですよ。歴史にこれだけハマって、仕事にして、何に活かせているのだろうと思ったとき、生き様や生き甲斐などはもちろんあると思うのですが、単純に旅行が楽しいのですよ。何でもない石だけれど、例えばそれは家康が腰掛けた石だと。その背景の歴史を知っていると、何気ない風景や、匂いや色が変わって来るのですよ。こんな得なことはないと思うのです。それを伝えて、みなさんが豊かになったらいいなと思います。
黒木)ちなみに大学では、何を専攻されていたのですか?
れきし)経済学部です。
黒木)人生は何がきっかけで、どう変わるかわからないですね。漫才師になられて、また戻ったという感じですね。
れきし)歴史は趣味で、仕事になると思っていませんでした。お笑いはずっと好きだったのでやっていたら、求められるのが歴史のほうだったということで、いま歴史のお仕事をやらせてもらっている感じです。
れきしクン(長谷川ヨシテル)/歴史ナビゲーター・歴史作家
■1986年生まれ。埼玉県出身。本名:長谷川ヨシテル
■大学卒業後、ワタナベコメディスクールに入学。漫才師としてデビュー。
■解散後、「歴史好き」であることから、歴史ナビゲーター・歴史作家として活動。
■歴史に関するクイズ番組で優勝するなど、豊富な知識を有する。
■現在は、日本全国でのイベントや講演会、また歴史に関する番組・演劇の作家や歴史ゲームのリサーチャーも務めるなど、芸人として培った経験を生かし、明るくわかりやすいトークで歴史の魅力を伝えている。
■中高地理歴史教員免許・歴史能力検定2級(日本史)・日本城郭検定準1級を所持。
■著書に『ポンコツ武将列伝』『あの方を斬ったの…それがしです』など。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳