キャスターの辛坊治郎氏が11月25日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。太平洋横断に再び挑戦することを発表した海洋冒険家の堀江謙一さんの「精神力」について語った。
世界で初めてヨットによる単独太平洋横断に成功した海洋冒険家の堀江謙一さんが、昨日11月24日無寄港での太平洋横断に再び挑戦することを発表した。来年3月にサンフランシスコを出発し、およそ3か月かけて兵庫県の西宮市を目指すということだ。成功すれば世界最高齢での単独無寄港太平洋横断となる。
辛坊)いちばん最初の堀江さんの(単独無寄港太平洋横断に成功した)「マーメイド号」はベニヤですからね。耐水ベニヤという水に強いベニヤがあるんですが、その耐水ベニヤでつくられたヨットで、『太平洋ひとりぼっち』という堀江さんの本を読むと出てくるんですけども、どんどん浸水してくるのです。そんなにいい加減につくってたわけじゃないと思いますけど、いまみたいな造船技術がある訳じゃないんで。ベニヤはり合わせたような船ですから、太平洋の真ん中ら辺でどんどん浸水してくるんだけど、それ全部洗面器で掻きだしながらアメリカまで行ってるんですよ。
でね、その『太平洋ひとりぼっち』を読んでもっとありえないと思ったのは、当時ペットボトルなんてないんですね。そのベニヤでつくった船には水タンクなんかもなかったんだと思います。だからどうやって水を持って行ったかというと、当時ビニール袋はあったんですよ。今でいうポリ袋、そのビニール袋に水道水詰めて持って行ったんですよ。ところがですね、太平洋の真ん中ぐらいで、全部の水のなかにもやもやしたものが生え始めたと。水が腐ってきたんですね。それでどうしたかというと、堀江さんは全部捨てるんですよ。ありえないでしょ。太平洋の真ん中で飲み水捨てちゃうって。私だったらもやもやしてても沸かせば飲めるかなってとりあえず置いておきますけどね、堀江さんは捨てたんですよ。その捨てた理由は何かっていうと、「ビール積んでるからいいか、液体あるし」と。「そのうち雨も降るだろう」みたいなね。
飯田浩司アナウンサー)すごいなぁ。
増山)なんか余裕。
辛坊)なんか、この人おかしいっすよ。
飯田)そのメンタルの部分というのは大きいんですかね。動じないというかね。
辛坊)いや、普通じゃないでしょうね。堀江さんが太平洋横断をヨットでしたから、そのあとは「小型ヨットで太平洋って渡れるんだ」ってみんな知ったわけですよ。だからそのあとに続く人もどんどん出てきて、私みたいな者まで太平洋横断しちゃう時代になってますけども。だけど1番最初に渡った人はね……初めてナマコ食った人とか、初めてシャコ食った人とか、初めてフグ食った人とか、まあ最初にフグ食った人は何人か死んでますけど、そういう先人の、いろんな成し遂げたことがあって我々の日常生活が支えられているわけで、私はやはり堀江謙一さんもやったことって最初にナマコ食った人に匹敵すると思うんだよね。
飯田)そしてまた挑戦しようというね。このスピリッツ。
辛坊)でもまあ83歳、この記者会見の動画を見る限りは体の各部が動いてますから。で、この新しい「サントリーマーメイド3号」もね、イラストで見る限り変わった形したヨットだなっていうのが正直ですね。我々のイメージで言いますとドッグハウスって言うんですけども、船の真ん中辺に人間の居住区域があるんですが、この堀江さんが乗る船の居住区域がですね、幅がやたら狭いんですよ。で、窓が意外と大きいんで、これはいわゆるドッグハウスではなくて、コックピットの上に覆いをつけるドジャーって言うんですが、ハードドジャーなのかコックピットなのか、それともメインキャビンなのかがこのイラストで見る限りよくわからないんですが、正直変わった船だなっていうのが印象ですね。どっかでいっぺん乗せてもらえないかなとね、ちょっと今画策をしてて。
増山さやかアナウンサー)やっぱりそういう興味をお持ちになるんですね、辛坊さんは。
辛坊)帰ってきたら乗せてもらお。行く前に乗るとちょっとアレなんでね。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)