12月20日（火）深夜、お笑いコンビ・ぺこぱがパーソナリティを務めるラジオ番組「ぺこぱのオールナイトニッポン0(ZERO)」（ニッポン放送・毎週火曜27時～28時30分）が放送され、19日（日）に開催された「M-1グランプリ2022」について振り返った。

M-1グランプリ2022を振り返るぺこぱの松陰寺（左）とシュウペイ（右）

「M-1グランプリ2019」で3位を獲得したぺこぱ。“否定しないツッコミ”は全肯定漫才と称され、“人を傷つけない笑い”の時代を切り開いた。「M-1グランプリ2022」では、ウエストランドが“毒舌漫才”で王者に。

松陰寺：面白かったですね、やっぱり。

シュウペイ：みんな忘れているかもしれないけど、俺らこう見えてM-1から出てきた漫才師だからね（笑）。それにしても今回決勝にいった9組、面白かったですね。

松陰寺：レベルがどんどん上がってるよね。

シュウペイ：レベルもだけど、こういうネタやってるのか、って。特に印象に残ったのが真空ジェシカ、ロングコートダディ、男性ブランコは好きなネタだった。

松陰寺：M-1また出たくなる？

シュウペイ：M-1にはね、どこか気持ちがあるからね。なんかかっこいいなって思う。

松陰寺：でも俺らが出てたときと、またちょっとレベルとか、漫才の多様性とか見ると、これすごいなと思って。逆にあのとき（2019年）だから滑り込めたけど、今は絶対無理だと思っちゃうもん。あの9組に入るのは。で、なんとウエストランドが優勝ということで。めでたいよな～。

シュウペイ：実は、その前日に一緒に仕事してたもんね。

松陰寺：俺、この番組の作家さんとかにも今年ウエストランド絶対あると思うって言ってたのね。実際、生放送見てて、最終決戦に進んだとき、ちょっとウルっと来ちゃったもんね。よしっ！　このまま行け！ って。

シュウペイ：河本さんに連絡したら、夜中の3時くらいに返事が来て。

松陰寺：寝れなかっただろうな～（笑）。大変だからね、優勝した日から次の日にかけては。

シュウペイ：河本さんがネタ中に、井口さんに自然に笑ってたのがすごく素敵だなと思って。それを伝えたら「ありがとうございます。今度是非飲みに行きましょう」って。飲みに行く約束をしました。「是非行きましょう！」ってなぜか土下座のスタンプが送られてきて（笑）

松陰寺：俺らも出演していた立場として、テレビの出来事としては見れなくて。色んな見方しちゃうんだけど。テクニックとかネタの作り方とか、みんなすごいじゃん。でもちょっと思ったのは、テクニックvs熱量みたいな戦いもあったな、と。ウエストランドはもちろんテクニックもあるけど、井口くんの熱量がテクニックを凌駕したな、と。前面に出てくる熱量だったり、そういうのを上回った気がしたな。

シュウペイ：井口さんってもともと熱はあったけど、それが世間に届くか……みたいなとこじゃなかった？

松陰寺：そうそう。でもそれが届いたのよ！ みんな笑ったってことは、どっかでみんな思ってたことだし。俺もすごいめでたい気持ちでTwitterで反応とか見てたら「ぺこぱの“誰も傷つけない漫才”の揺り戻しなんじゃないか」みたいな意見も結構あるのよ。ウエストランドvsぺこぱ、みたいな。

シュウペイ：出やすいっちゃ出やすいのか。

松陰寺：俺らは自ら“傷つけない”って言った覚えもないし、ウケる形がたまたまそうだっただけで。でもその対立構造に結び付けたいんだなって。

シュウペイ：みんなそれで面白がってる感じなの？

松陰寺：そうそう。「誰も傷つけない笑いなんて笑いじゃない」「やっと元に戻った」って言う人もいるし。そういう風に思う人もいるんだって思ったんだけど、違うんだよ。ウエストランドの漫才を、世間と審査員が肯定したと思ってるの。それも一つの多様性じゃん。いろんな形があっていいなっていうのは、最後ほんわかした気持ちで見てたら、河本くんが本当にきれいな涙を流したじゃん（笑）

シュウペイ：そういう漫才やってるの、正直井口さんだけじゃない？（笑）。河本さんは傷つけない人じゃない？

松陰寺：めちゃくちゃ優しいしね。

“地下芸人”としてともに切磋琢磨してきたウエストランドを祝うと同時に、「漫才の多様性を感じた」と振り返ったぺこぱ。続けて、松陰寺が「セリフ量は河本さんよりシュウペイの方が若干優っているかもしれない（笑）」と話すと「俺の方が動いているしね。チャンピオンに勝ったぜ（笑）」と喜ぶシュウペイだった。