キャスターの辛坊治郎が1月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。全国で相次いで発生している強盗事件で犯行の指示役とされる日本人特殊詐欺グループの一部が拘束されているフィリピン首都マニラ郊外にある入国管理施設の収容所や同国内の刑務所をめぐり、「お金しだいで何でもできる」と解説した。
マニラの入管施設に収容され、日本の警察がフィリピン側に移送を求めている渡辺優樹容疑者について、フィリピン政府が身柄を日本に送る方針を固めたことが29日、分かった。
辛坊)入管施設の収容所は刑務所の類似施設のようなものです。その施設内から犯罪の指示を外部に出せるのかというと、フィリピンでは可能です。フィリピンの刑務所などは、お金しだいで何でもできますからね。賄賂さえ払えば、おいしい物が食べられるし、携帯電話も手に入ります。また、知人を部屋に呼び込むこともできます。フィリピンの刑務所などは基本的には大部屋ですが、賄賂を払えば、個室を使えたり、エアコンが完備されたりします。また、ゴルフにも行けてしまいます。
特に自国で犯罪に手を染め、帰国すると罪に問われるような人間にとっては、ホテルよりも安全です。なぜなら、ホテル生活ではオーバーステイなどを理由に国外退去になるリスクがありますが、刑務所などに入っていればそのリスクが小さいからです。そのため、フィリピン国内で協力者に自分を告訴させ、刑務所などに入るわけです。告訴を定期的に続けさせれば、国外退去になるリスクを先延ばしにし続けられるわけです。要するに、自国で犯罪者として裁かれないために、フィリピンでお金を払って刑務所などに入れてもらうという、とんでもない話です。
今回、日本の警察が移送を求めている渡辺優樹容疑者ら4人の日本人も同様でしょう。現在、フィリピンのマルコス大統領と岸田文雄首相の首脳会談を2月上旬にも開催する方向で調整が行われています。移送はその首脳会談の地慣らしという意味もあると思われ、フィリピン側は超法規的措置として行うことになるでしょう。日本の警察による逮捕のタイミングは近づいていると思います。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)