黒木瞳流仕事術 「ジョーカーの居るチームでは仕事をしない」
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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(12月27日放送)にニッポン放送アナウンサーの飯田浩司が出演。アナウンサーの仕事について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。12月26日(火)~12月29日(金)のゲストはニッポン放送アナウンサーの飯田浩司。2日目は、仕事をする上でのスタンスの取り方について---
飯田)黒木さんは役者以外にも、監督をなさったり、脚本を書くこともあるではないですか。
黒木)そうですね。
飯田)私も自分の看板を背負って番組を担当しているのですが、周りのスタッフとはどのように接していらっしゃいますか?
黒木)ご自分の看板を背負っている飯田さんでさえ、そんなことを謙虚におっしゃるのですね。
飯田)何かに気付いても「これを言ったら申し訳ないかな」などと考えると、「自分が我慢すればいいか」と思ってしまうのですが、そういうときはどうされていますか?
黒木)デザイナーの石岡瑛子さんが昔、「ジョーカーのいるチームでは仕事しない」とおっしゃっていたのです。もっと柔らかい言葉だったと思いますが、その言葉が強く印象に残っています。多分、20代のころに聞いた言葉なのですが。
飯田)ジョーカーのいるチームでは仕事しない。
黒木)最近、トコジラミのニュースをよく見かけますよね。
飯田)流行っているようですね。
黒木)「1匹いると増えていく」という感じでしょうか? 私もできたら「ジョーカーのいないチームを組みたい」とは思いますけれど、蓋を開けてみないとジョーカーがいるかいないか、わからないですよね。
飯田)現場にそういう人がいた場合、どうするのですか?
黒木)なるべくコミュニケーションを取るようにします。考え方や生き方の違いもあると思うのですよね。コミュニケーションをなるべく取って、空気の入れ替えを試みます。
飯田)「とっつきにくいな」と思って話さずにいると、自分のなかでその人の像が悪魔化し、膨らんでしまうことが最もよくないですものね。
黒木)人は、「きっとこの人はこういう人だろう」などと先入観を持つではないですか。でも、あまりいいことではないですよね。だからスタッフとお付き合いするときは「こんな人だろう」とは思わず、その人の人となり、仕事なりを重視するようにしています。
飯田)映画監督、脚本など、いろいろと担当されるなかで、それぞれの立場ごとにスタッフへの接し方は変えるのですか?
黒木)スタンスは一緒ですね。ただ、そのなかでお役目が違うということです。1つのエンターテインメントをつくり上げるときに、「演者かスタッフか」というような。そういうエンターテインメントの世界が好きだから、スタンスは同じだと思います。
飯田)「上や下」ではなく、フラットに見ていらっしゃる。
黒木)私はそうです。自分ではそう思って仕事しているつもりですが、どうなのでしょうね。
飯田)それがお互いの相乗効果になるのですか? 「脚本の人は私のことをこう見るだろうな」という視点があったり。
黒木)まったく違います。
飯田)そこは違うのですか?
黒木)対岸ですね。対岸へ渡ることができたので、「どちらの気持ちにもなれる」というよさはあるけれど、やっているときは「それに集中」という感じです。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳