マストチェックな2025年新作映画4選

By -  公開:  更新:

Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1226回】

あけましておめでとうございます。シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年は巳年。ヘビは脱皮を繰り返して成長することから、“生命力”や“再生”を連想させる動物とされており、特に「乙巳(きのとみ)」の今年は、これまで努力してきたことや準備を進めていたことが実を結び始める年とも言われています。皆さんにとって、絶好の一年になるといいですね。

映画興行においては、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』や、吉田修一の長編小説を映画化した『国宝』など、ビッグタイトルが次々と劇場公開となり、映画ファンにとっては早くも期待が高まるところです。

そこで今回は、私、八雲ふみねも気になる2025年の注目映画をご紹介します。

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

『大きな玉ねぎの下で』大ヒットしたバラードソングが、切なくも美しいラブストーリーになる

2024年にデビュー40周年を迎えた爆風スランプが、1985年にリリースした「大きな玉ねぎの下で」。発売当初からまたたく間に話題となり、2000年代に入っても、いまなお多くのミュージシャンに歌い継がれています。そんな不朽の名曲から、切なくも美しいラブストーリーが誕生しました。

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

映画『大きな玉ねぎの下で』は、手紙やノートでのやりとりを通して、顔も知らない相手に恋をするという物語。就活のこと、プライベートなこと。本音をノートに書き出して、お互いを励まし合う主人公たちの姿の新鮮さ。

SNS全盛で、いつでもどこでも誰とでも繋がることができる令和の時代に、あえて手書きで心の声を綴ることで関係性を築いていく。

ちょっぴりノスタルジックな世界観に魅了されること間違いなし。

原曲を生み出した爆風スランプも「泣ける!」と太鼓判を押すエモさたっぷりのラブストーリーです。

(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

『マインクラフト/ザ・ムービー』あの“四角い世界”が実写映画に……

2023年に公開され世界的大ヒットを記録した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に、最新作『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』が公開されている『ソニック・ザ・ムービー』シリーズ。ゲームをベースに制作された映画が数多ある中で、本作の完成を待ち望んでいる人も多いことでしょう。

それは、『マインクラフト/ザ・ムービー』。

史上もっとも売れたビデオゲーム“マインクラフト”の世界観が、ついに実写映画化されました。

主人公のスティーブがポータルに触れたことでテレポートした先は、異世界。そこは、自分が考えたモノをなんでも創造することができる不思議な世界、“オーバーワールド”だった……。

樹木、湖といった自然から、蜂、オオカミ、ブタなどの動物まで、何もかもが四角いブロック型の形状をしているこの世界。観客までもがマイクラワールドに足を踏み入れたかのような没入感があり、ワクワクが止まらない一作となりそうな予感。2025年、あなたも映画館でLET’S PLAY!

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『セプテンバー5』五輪史上最悪の事件を通じて私たちに問いかける、報道のあり方

2021年に開催された東京オリンピック。その開会式では、1972年のミュンヘン五輪で、テロリストにより殺害されたイスラエル選手・コーチ11名を追悼する黙祷が行われました。オリンピックの開会式においてミュンヘン大会の犠牲者を追悼するのは、初めてのこと。事件から実に49年の時を経て実現したのです。

ミュンヘン大会の選手村で起きた人質殺害事件は、現代オリンピックの歴史に暗い影を落とす出来事のひとつだと言われています。この事件の一部始終を、生中継したテレビクルーたちの視点から描いたのが『セプテンバー5』です。

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

社会性とエンターテインメント性を両立させた傑作として「第81回ヴェネツィア映画祭」で上映されるやいなや、大絶賛の嵐を受けた本作。「第97回アカデミー賞」の最有力候補として、頭角を現しています。

人質たちの命の危険が迫る中、極限の状況下に置かれたクルーたちの緊迫感を追体験すると同時に<報道のあり方>を問う。世界情勢が刻々と変化し続ける今こそ観てほしい社会派映画です。

(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会

(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会

『ゴッドマザー ~コシノアヤコの生涯~』大地真央が映画初主演!あのパワフルウーマンを熱演

2024年に初舞台から50周年を迎えた女優、大地真央。トップ女優として常に第一線を走り続けてきた大地さんですが、2025年、映画初主演作が公開となります。

タイトルは『ゴッドマザー ~コシノアヤコの生涯~』。

日本のファッションデザイナーの草分け的存在であり、コシノヒロコ、コシノジュンコ、コシノミチコの世界的ファッションデザイナー三姉妹の母でもあるコシノアヤコさんの生涯を描いたヒューマンドラマです。

高い演技力とスター性で人々を魅了する大地真央が、主人公・コシノアヤコの15歳から92歳までを演じることでも話題となっている本作。好奇心旺盛で、逞しくて、明るくて前向き。戦時下を含めた昭和から平成という激動の時代を生き抜いた“ゴッドマザー=おかあちゃん”を、大地真央がどのように演じるのか。期待が高まる一作です。

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

<作品情報>
大きな玉ねぎの下で
2025年2月7日(金)から全国東映系にてロードショー

出演:
神尾楓珠 桜田ひより
山本美月 / 中川大輔 / 伊東蒼 藤原大祐 窪塚愛流 瀧七海
伊藤あさひ 休日課長 和田正人 asmi / 飯島直子
西田尚美 原田泰造 / 江口洋介

Inspired by 爆風スランプ「大きな玉ねぎの下で」
監督:草野翔吾 脚本:髙橋泉 ストーリー原案:中村航 音楽:大友良英
主題歌:asmi「大きな玉ねぎの下で」(Sony Music Labels Inc.)
製作プロダクション:ダブ
製作委員会:東映 U-NEXT ダブ ニッポン放送
配給:東映
(C)2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会
公式サイト https://tamanegi-movie.jp/

 

(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

<作品情報>
マインクラフト/ザ・ムービー
2025年ゴールデンウィーク全国公開

出演:ジェイソン・モモア ジャック・ブラック エマ・マイヤーズ、ダニエル・ブルックス
ジェニファー・クーリッジ セバスチャン・ユージン・ハンセン

監督:ジャレッド・ヘス
原題 :A MINECRAFT MOVIE
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
公式サイト:minecraft-movie.jp

 

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

<作品情報>
セプテンバー5
2025年2月14日(金)から全国ロードショー

出演:ピーター・サーズガード ジョン・マガロ レオニー・ベネシュ ベン・チャップリン ほか

監督・脚本:ティム・フェールバウム
製作:ショーン・ペン
原題:SEPTEMBER 5
配給:東和ピクチャーズ
(C)2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
公式サイト https://september5movie.jp/

 

(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会

(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会

<作品情報>
ゴッドマザー ~コシノアヤコの生涯~
2025年初夏全国公開

出演:
大地真央
黒谷友香 鈴木砂羽 水上京香
浅田芭路 永尾柚乃 江原璃莉
木村祐一 温水洋一
市川右團次

監督・撮影:曽根剛
制作:テンダープロ 日本映画振興財団
脚本:池田テツヒロ
音楽:フジパシフィックミュージック
企画協力:THE KOSHINO COMPANY
配給:日活 東京テアトル
(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会
公式サイト https://godmother-movie.com/

 

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

Page top