藤岡弘、が語る生死を彷徨う大事故からの復活秘話「松葉杖を取り上げられて。寿司を食えと……」

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ニッポン放送で毎週木曜日の夜8時からお送りしている『NEXT STAGEへの提言Ⅱ』。

藤岡弘、

藤岡弘、

この番組は、日本を代表する各界の著名人が毎週登場。今の日本の礎を築いた著名人たちは、何を考え、何を次世代に伝えるのか。芸能・文化・音楽・スポーツ・経済・政治など、日本を代表する各界の著名人が週替わりで登場し、自身の人生を振り返りながら、「次世代・NEXT STAGE」への提言を発信していく。3月13日(木)は、俳優で武道家の藤岡弘、が登場。

1946年2月生まれ、愛媛県出身。1971年、特撮テレビドラマ「仮面ライダー」で主人公・本郷猛役を演じ、一躍ヒーローに。その後も映画「野獣狩り」で初主演、「日本沈没」、「野獣死すべし」、ハリウッド映画「SFソードキル」、大河ドラマなど数多くの作品に出演。また武道家として、あらゆる武道に精通し、日本のみならず海外にも武士道精神を発信している。

「仮面ライダー」では、藤岡自身がスタントも担当。体を張った、命懸けの撮影の中で、大ケガにも見舞われたことも。

藤岡:生死をさまよう事故でした。まさかそんなこと起こると思ってなかったんですけど、自分は真剣に取り組んではいたけど、未熟が故に起きたことだと思うんですが。そこで天は我を見捨てるじゃないですが、心臓と、この頭だけは守られてたんですよね。五体はもう、バラバラのごとく、骨折と、ひびと複雑骨折。再起不能と言われる大重症ですね。ただ自分の中で、足が動かなくなった時に、足の先の指が指が動いたんです。「俺、また指が動く」というところで意識を失いました。

その後、奇跡の復活を遂げる藤岡だが、リハビリは想像を絶するものだったという。

藤岡:毎夜、病院でみんな寝静まった後、夜中起きて、屈伸しました。下は、汗でびしょびしょですよ。だからよく、「おねしょしたんですか?」なんて言われるぐらい、汗をかきました。(リハビリを担当してくれたのが)立派な先生でね。僕が松葉杖をついたら(先生に)取られちゃって。「そのまま歩け」って。これはもう、親の愛ですよね。その先生は、本当に本当に、素晴らしい赤ひげ先生だった。それで、(松葉杖なしで)階段上がれって言って。階段を上がって、また降りてこい。そして「食べろ」って、寿司が来てるんですよね。そういう先生がね僕は本当にいろんな人の出会いによって、私は助けられた。やっぱり人間、一人では生きられないんですよ。

最後に、次の世代に向けて提言を伺った。

藤岡:何が起きてもおかしくない、この世界観、時代ですよ。どの民族もサバイバルですよね。国家も、企業も、組織も、団体も、家族も、個人も……。やっぱり人生は冒険のためだと思う。そして、どの民族も危機センサーを振り立たせながら生き抜く。生き抜くために、しのぎを削っている。人間は、一言で言えば、「愚かなり」で終わるんだけど、そうではない。限界がある地球をもっと体感して、本当に遠くから見ながら、この地球というもので我々は生かされているんだと思うと、この限界ある地球をどう我々は共有しながら、これを守り合いながら団結してひとつになっていくかということ。100年以内に人間は去っていくわけじゃないですか。肉体という、限られた100年という期限付きのアパートを借りているだけなんですよ。それを置いていくだけなんですよ、人間は。地位も、名誉も、金も、物も、財も、あの世には持っていけません。そういうことを考えたら、人間は、愚かなことをするべきではないと私は思う。

次回2025年3月20日(木)のこの番組は、湯川れい子が登場する。
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