ヤクルト・成瀬善久投手(30歳)スポーツ人間模様
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ヤクルトが連敗を脱しました。成瀬善久(なるせよしひさ)投手がどっこい生きているぞ!という感じでした。
初勝利です。同時に昨年日本ハムを戦力外通告となりトライアウトを経てヤクルトに入団した鵜久森淳志(うぐもりあつし)選手がスタメン起用で大活躍!
周りの人は「いや~かつての野村再生工場を見ているようだ!」という雰囲気で盛り上がった。
1993年にスタートしたFA制度。ヤクルトでは14年オフに獲得した、成瀬が初のFA獲得の投手でした。
当然ながら、エース級の活躍を期待していたはずです。
ところが、15年の優勝にはほとんど貢献せず、3勝8敗、防御率4.76と散々。
さらに14試合80イニングにも満たない状況でも、リーグワースト2の16被本塁打を浴びている。
「えっ、あれで入るの?」という感じだったらしい。
ロッテ時代は10~12年・3年連続で被本塁打リーグトップ。
パ・リーグの各球団は「日本で一番狭い、神宮球場を本拠地にするヤクルトが、まさか獲るとは思わなかった」と驚いていた。
成瀬もFA宣言はしたものの、きっと球団から残留要請があると信じていたフシが…。
ただ、西武から涌井獲得ということで、かつてのエースは不要。ヤクルトに骨をうずめるしかなかった。
だから、秋季キャンプから新しい変化球のマスターに精力を傾けた。
名づけて「ワンシーム」。
ボールの縫い目が1本に見え、ストレートと同じ軌道で、同じ回転。
でも、バッターの手元で利き腕方向へ沈む。とてもタイミングが取りづらいとか。
そして誰よりも成瀬を信頼していたのは真中監督。
「3勝8敗を、今年は最低でも逆の8勝3敗におれがしてみせる。なんといっても、FAで獲った投手だからね、このまま死なせる訳にはいかない。」と言っているとのこと。
そうまでいわれては、結果を出さなくてはならない。
入れ替わりに、古巣のロッテへ加入した涌井が昨年、最多勝のタイトルを獲得しているだけになおさら。
ヤクルトようやく初勝利を上げました!
(原文)青木政司