カーリング女子日本代表・藤沢五月(24歳)スポーツ人間模様
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またにわかに“カーリング女子”が注目され始めておりまして、とにかくオリンピック、世界選手権、全部合わせてメダルを取ったのは初めてだという。
まあ、私もいつも追っかけているわけじゃないので全くわからなかったのですが、藤沢五月選手が急に注目されてますね。
ラグビーで五郎丸選手が出てきたみたいにね。
ホントにあっという間に世間の様子が変わった。まあ、彼女もその最たるものなんじゃないでしょうか?
カーリング女子の世界選手権で、大会2連覇中のスイスと決勝を争って、1点を追う最終第10エンド、藤沢のショットは残念ながらかろうじて微妙なところ、ハウスを通過してしまいまして、決まれば延長だっただけに、まあ、彼女は悔しさのあまり泣いてしまいました。
しかしね、会場では、優勝したスイスを称えるよりも、日本の健闘にスタンディングオベーションで拍手をおくった観客が圧倒的に多かった。
こう言っちゃあ怒られますけど、スイスにしても、カナダにしても、カーリングの選手って、貫禄がある人が多い。
だけど日本の選手は若くてかわいい。
だから私も応援に力がはいってしまう訳ですけどね。
ちなみに、カーリング大国、カナダは72万人の競技人口ですが、日本は2600人。
「いったい、何が起きた」と世界ランク9位の日本には今大会、熱視線が注がれる。
その原動力はチーム力に加え、司令塔、スキップの藤沢であることは間違いありません。
現在の北海道北見市、常呂町の出身。
カーリングの町として知られ、両親もプレーしていた競技を5歳から始めました。
ジュニア時代から素質抜群。攻撃的なスタイルで、メキメキと頭角を現し、高校卒業後には、地元を離れ中部電力へ就職します。
社員の結束を高めるために創設したカーリング部のメンバーになりました。
2011年の日本選手権で優勝し、ナショナルチームに指定されるなど、チームは順調に国内の強豪として、14年のソチ五輪を目指します。
ただし、中部電力といえば、あまりにも美しすぎるカー娘といわれた市川美余がいた。
加えて、チームは、ここ一番で藤沢のミスが出て、代表を逸してしまった。
一度も負けたことがない北海道銀行に敗れたことで、昇り調子にあった人生にも陰りが見えてくる。
そして、強豪のひとつ、中部電力は活動を縮小することになり、キャプテンの市川は社内結婚を機に退社。
もちろんそれ以前から、チームはさまざまな問題を抱えていたといわれていますが、運命が好転したのが、地元からのオファー。
かつて日本中にカーリングブームを巻き起こした1人、本橋麻里が中心になって結成したロコ・ソラーレ北見へ、中部電力を退社して、2015年5月に電撃移籍したことでしょう。
藤沢の移籍には、関係者が仰天。
プロ野球でいえば、巨人のエースが阪神へ突然、移ったような衝撃があったそうです。
スキップの本橋が妊娠して休養に入ることが要因でした。
世界選手権2位で18年の平昌(ピョンチャン)五輪ポイントを12点獲得。
ソチ五輪で韓国が9ポイントで出場したことを考えると、今回で平昌確定でしょう。
またまた力をつけた日本のカーリング女子。その中の中心、藤沢五月選手の紹介でした。
(原文)青木政司