ボッチャ日本一決定戦に国内トップ選手が集結!

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ボッチャの日本一を争う「TOYOTA presents 第27回日本ボッチャ選手権大会」が1月17日から2日間にわたり、愛知県のスカイホール豊田で開かれた。前回大会で上位の成績をおさめたトップ選手や、東日本・西日本のブロック予選会を勝ち抜いた選手ら、67人が出場し、白熱した試合を繰り広げた。

レジェンド対決の男子BC2は杉村が制す

男子BC2は、ともに「火ノ玉JAPAN」(ボッチャ日本代表の愛称)のエースで、パリ2024パラリンピック競技大会(以下、パリ2024大会)メダリストの杉村英孝(TOKIOインカラミ)と廣瀬隆喜(西尾レントオール)が、グループリーグから安定した強さを見せ、決勝で顔を合わせた。

注目の一戦は、両選手とも序盤から狙いとわずかにずれる投球が見られたものの、経験に裏打ちされた冷静な分析と読みで流れを作っていく。第1エンドは、廣瀬が力強い投球で主導権を握り先取。第2エンドでは、杉村が丁寧な投球で目標球のジャックボール前にスペースを作り、試合を優位に進めて1点を奪い返した。さらに杉村は、第3エンドの4球目で相手ボールを押し出しつつ、自身のボールをジャックボール横に残す高度なテクニックを披露。最終エンドでも杉村が1点を加え、3-1で“レジェンド対決”を制した。

2大会連続7度目の優勝を飾った杉村は、「率直にうれしい」と語る一方で、「内容的には納得のいかないプレーが続いたが、4エンドを通して立て直せた。終盤のギリギリの場面で1点を取れたことは次につながる」と振り返り、磨いてきた修正力に自信をのぞかせた。

男子BC2は、杉村(左)がライバル対決を制した

男子BC2は、杉村(左)がライバル対決を制した

男子BC4は復活の内田が2大会ぶり頂点に

12人がエントリーした男子BC4は、内田峻介(大阪体育大アダプテッド・スポーツ部APES)と、過去に2度の優勝を誇る江崎駿(トランコム)による決勝となった。内田は準決勝で昨年王者の高田信之(SFC)を逆転で下し、勢いそのままに決勝へ進出。第1エンドで4点を先取すると、江崎に第2、3エンドで追い上げられ、1点差の接戦に持ち込まれたが、迎えた最終エンドで追加点を奪い、5-3で勝利。2大会ぶり4度目の優勝を果たした。

パリ2024大会では火ノ玉JAPANのキャプテンを務めた内田だが、昨年は体調不良により約5カ月間の入院生活を送るなど苦難を経験した。それだけに再び日本一の称号を手にした感動は大きく、「大阪体育大の学生コーチや応援してくださったすべての人たちのおかげで、この結果を出すことができた。本当にうれしい」と、感謝と喜びを語った。

また、男子BC1決勝は、中村拓海(大阪発達総合療育センター)が菅野真樹(スタッフサービス・クラウドワーク)との接戦を4-2で制し、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった第22回大会を挟み、5大会連続優勝を飾った。男子BC3決勝は、昨年と同じ有田正行(電通デジタル)と高橋和樹(フォーバル)の顔合わせとなり、4-2で有田が勝利した。

2年ぶりVを喜ぶ男子BC4の内田(中央)

2年ぶりVを喜ぶ男子BC4の内田(中央)

新チャンピオン誕生! 女子BC3は関根が存在感

女子BC3は、昨年2位の関根彩香(boccia club team AVANTI)が決勝に進出。準決勝で大会2連覇中の一戸彩音(スタイル・エッジ)を破った坂井結花(ポルテ多摩)と対戦した。

試合は緊張感のある展開となり、序盤は互いに1点を取りあう拮抗した内容に。迎えた第3エンドで関根が手堅い投球を見せて3点を奪い、試合の主導権を握ると、第4エンドもリードを保ったまま終盤へ。最終的にはジャックボールに確実に寄せてナンバーワンを維持し、5-1で勝利をおさめた。

日本選手権初優勝を果たした関根は、「ずっとここ(頂点)を目標にやってきたので、とてもうれしい」と笑顔を見せた。「波があったアプローチをこの1年間強化してきた。今回はその成果を発揮できたことが良かった」と、決勝を振り返った。

目標に掲げた優勝を成し遂げ、笑顔を見せる関根

目標に掲げた優勝を成し遂げ、笑顔を見せる関根

女子BC1は4人がエントリーし、総当たり戦の予選プールを経て、決勝は昨年と同じ遠藤裕美(福島県ボッチャ協会)と藤井友里子(冨山ボッチャ教室)の対戦となった。昨年優勝の遠藤は、予選プール最終戦で松本裕子(東京多摩ココナ)に敗れたものの、その影響を引きずらずに決勝の舞台へ。しかし、決勝では藤井が序盤から冷静に試合を組み立て、8-1で勝利をおさめた。

女子BC4は3人がエントリーし、岩井まゆみ(豊田市ボッチャ協会)が優勝。大会4連覇を達成した。女子BC2決勝は、ベテランの蛯沢文子(NTTドコモソリューションズ)が優勝。初出場の冨山美優(ドリームボッチャ札幌)が準優勝だった。

取材・文・撮影/荒木美晴

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