意外と知らないフィギュアスケートの大会の格付け
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来年の2月「平昌オリンピック」開幕。韓国ではオリンピックのチケットが売れていない!なんて報道がありますが、スピードスケート、そしてそうです、フィギュアスケートのチケットは売れている。平昌オリンピックの第一次チケット販売で一番抽選の倍率が高かったのは、女子フィギュアの決勝。62倍。チケットのお値段は60万ウォン(日本円でおよそ6万円)だそうです。
しかしキムヨナ選手引退後、韓国フィギュア界では世代交代がうまくいかず女子、そして男子共に、世界ランキングベスト10に韓国選手はひとりもいない。
この世界ランキングを見て、驚いた!最近、あまり調子が上がらない、羽生選手が1位にいることに!
調べていくと、フィギュアスケートの世界ランキングには2種類あって、International Skating Union=国際スケート連盟(通称 ISU)の世界ランキングと同じくISUの、シーズン世界ランキングの2種類。どちらもISUが管理しているランキングなんですが、シーズンはその年だけ。通常、テレビなどで報じられる世界ランキングというのは3年間の活躍によるランキングなんです。
ポイントの比率も、年によって変わってきます。今シーズン100%。昨シーズン100%。そして、おととしの70%として計算される。
また複雑なのが、どの大会も、同じポイントがもらえるというわけではない。大会によって、貰えるポイントが違うそうなんです。テニスも同じですよね。フィギュアスケートの大会、とにかくいっぱいあります。
ちなみに「世界選手権」と「四大陸選手権」と「グランプリファイナル」、ポイントを一番多く貰えるのはどれだと思いますか?実は「世界選手権」なんです。そりゃあ世界とついていますからね!ランク的にはオリンピックと同じ扱い。優勝するとランキングポイント、1200ポイントが貰える。ちなみに優勝賞金は4万5000ドル(日本円に直すと、およそ511万円)フィギュアの大会の中では一番高額なんですが、少ないように感じませんか?
他のスポーツと比較してみると、ことしの全米オープンテニスの優勝賞金は370万ドル。(日本円に直すと、およそ4億2千万円)
また卓球のワールドツアー・グランド ファイナルの優勝賞金は10万ドル。(日本円に直すと、およそ1136万円)
同じような金額のスポーツを探してみたところ2015年の世界水泳の種目別の優勝賞金が推定で2万ドル。(日本円でおよそ、227万円)世界新記録を出すとボーナスで3万ドル(日本円で340万円)
フィギュアの大会の格付けの話に戻りますと、一番上が「オリンピック」と「世界選手権」その次は「四大陸選手権」と「欧州選手権」。優勝すると840ポイントが貰えます。
また世界ランキングでは、「オリンピック」「世界選手権」。「四大陸選手権」「欧州選手権」のすべてのポイントが加算されるわけではなく、この4つの大会の中から、獲得したポイントが高い、2つの大会分のポイントが反映されます。
この4つの大会の下は、今週木曜日から名古屋で開催される「グランプリファイナル」。優勝すると800ポイントもらえます。今回、日本からの出場は、男子が宇野昌磨選手。
女子が樋口新葉選手16歳と、繰り上げで宮原知子さんが出場。もしも今回のグランプリファイナルで宇野昌磨選手が優勝したとしても、「即!平昌オリンピック代表選手決定」というわけではない。
日本における、フィギュアの大会の格付け。オリンピック選考ということだけを考えると、一番格上なのが、今月20日から調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される「全日本フィギュアスケート選手権大会」。これに優勝すると文句なく、平昌オリンピック代表決定!男子フィギュアの場合は、平昌オリンピック出場枠は3人。
1人目は全日本選手権大会の優勝者。
2人目は全日本選手権の2位か3位。
そしてグランプリファイナル出場の上位2人の条件を満たした選手。
3人目は世界ランキング上位3人。シーズンランキング、日本人上位3人
今年のシーズン 日本人のベストスコア上位3人の条件から選考。
また日本女子フィギュアの平昌オリンピック出場枠は2人。全日本選手権優勝者は文句なく決定。もうひとりは、男子同様、全日本の成績や、これまでのポイントなどの選考条件で決まります。
なお、オリンピック出場をかけた全日本選手権の優勝賞金はゼロ!ありません。賞状とメダルだけとなります。
12月4日(月)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
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