いよいよ明日から、待ちに待った2018年のプロ野球ペナントレースが開幕します。開幕戦、巨人は東京ドームで阪神と対戦。いきなり“伝統の一戦”ですが、月曜日に、財界の有力者たちによるジャイアンツ激励会「燦燦会」で、高橋由伸監督が、開幕戦のオーダーと開幕3連戦の先発投手(初戦:菅野 第2戦:田口 第3戦:野上)を、フライングで発表。
先に手の内を明かすことで、どんなメリットがあるのかはよく分かりませんが、これを受けて阪神・金本監督も、土曜日にデーゲームで行われる、開幕第2戦の先発投手を明かしました。
「晋太郎は、2戦目にいきますよ」
…そう、藤浪晋太郎投手です。
今年でプロ6年目。来月、24歳になる藤浪。今年、海を渡って念願のメジャーリーガーになったエンゼルス・大谷とは同期生で、ともに甲子園を沸かせました(藤浪:大阪桐蔭高校/大谷:花巻東高校)。190センチ台の長身から、剛速球を投げるという共通点がありましたが、藤浪は、ここ2年間低迷。大谷とは大きな差が付いてしまいました。
阪神に入団してから3年間の勝ち星は「10勝、11勝、14勝」。高卒ピッチャーが、入団から3年連続でふたケタ勝利を挙げたのは、横浜高校から西武に入団した松坂大輔以来、14年ぶりの快挙で、1年目の年俸・1,500万円が、4年目には推定・1億7,000万円にアップ。3年間で、年俸が10倍以上にアップしました。
と、ここまでは順調だったのですが、雲行きが怪しくなったのは、プロ4年目の一昨年2016年でした。開幕から3連勝を飾りながら、5月以降、思わぬ不振に陥り、この年は7勝止まりで終わりました。
そして、巻き返しを図った去年は、不振がさらに輪を掛けて深刻になります。4月4日、開幕直後のヤクルト戦で、畠山に対するデッドボールをきっかけに両軍が入り乱れての乱闘に発展。
これが尾を引いたのか、その後も不安定なピッチングが続き、5月末にはついにプロ5年目で初めて、「不振を理由に2軍落ちする」という屈辱を味わいます。
もともと藤浪は、精密なコントロールができるピッチャーではなく、どこにボールが来るか分からない「荒れ球」が魅力の一つでしたが、「ぶつけちゃいけない」という意識が邪魔をし、収拾が付かなくなってしまったのです。
金本監督は、藤浪に何度も復活の機会を与えましたが、去年はわずか3勝止まり。オフには、年俸が一気に4,000万円もダウンしました(今季の年俸は1億2,000万円)。
それでも「藤浪・開幕第2戦先発」を明言したのは、13年ぶりのリーグ優勝には、藤浪の力が必要だと考えているからです。
「チームを背負って、責任あるところでね。力を発揮しなさいということです」
と報道陣の前で力を込めた金本監督。注目の開幕第2戦、由伸監督発言によれば、巨人の先発は田口です。藤浪が意地を見せるのか?
3月29日 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」