写真提供:産経新聞社
今日のスポーツ新聞は世界一の安打製造機になったマーリンズのイチロー一色ですね。現在も、多くの野球少年が、その背中を追いかけています。
振り返ってみれば、今、巨人のトップを打っている橋本到もその1人。きのうの楽天戦で自身、プロ初の4安打を放ちました。
秋田生まれで仙台育ち。仙台育英高では3度の甲子園を経験するなど、2008年のドラフトで巨人から指名された際は、『みちのくのイチロー』として話題を集めました。
当時、楽天の野村監督が「絶対に獲れ!」と指示したそうですが、それを上回る熱意でフロントに進言したのは、巨人の大森剛スカウト。
走攻守すべてが揃った逸材だったからです。
確かに、イチローのような資質を兼ね備えた選手はたくさんいるでしょう。
ところが、決定的な違いは準備、故障をしない強じんな肉体は毎日のたゆまぬ努力がもたらすものです。
橋本も決して、怠けていたわけではなく、原前監督は3番を任せようと本気で考えていました。
でも、172センチと線が細いので、オフには、筋力トレーニングで体重を増やすことにチャレンジし、2010年は5キロ増量に成功、さらに2013年も10キロと大幅増量しますが、そのたびに故障して戦線離脱。
せっかくの努力もけがをしては元も子もなし。
今シーズンも同様で、春季キャンプは1軍メンバーへ入っていたものの、自主トレで右足肉離れを発症。
斎藤2軍監督へは、「早く上へ」との催促が何度も1軍の首脳陣からあったようですが、なかなかゴーサインが出ず、6月12日満を持して1軍昇格を果たしています。
貧打が悩みの巨人も橋本が1番へ定着してからよく打つようになった。
きのうは今季最多タイの18安打。
いつも言葉が少ない高橋監督が「先頭であれだけ出塁してくれると、攻撃の幅が広がる。」と橋本を絶賛です。
昨年3月3年間の交際を実らせて、元保育士の美沙さんと結婚。
でも、好不調の波が激しくなかなか活躍できませんでしたが、今年ようやくその芽が開きつつあるというところでしょうか。
今夜から好調ロッテとの3連戦。昨日も橋本は「絶対に1番センターは渡さない」と誓っていたそうです。
(原文)青木政司
6月17日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」