写真提供:産経新聞社
もう、ニュースになってますいが、キャッチャー前のゴロで1塁を駆け抜けて間一髪セーフで、あのピート・ローズ氏のメジャー通算安打記録4,256本に並び、そして続けて2ベースヒットで4,257本の日米通算安打記録を達成しました。
昨日あたりの報道で、当の最多安打記録をもつピート・ローズ氏が「高校時代の記録もカウントされているようなものだ。」と話しているように、アメリカでは野球といえば国技という意識があり、それをファーイースト・極東の小さな国のちいさなイチローが並んだと言っても多くのアメリカ人は認めない。
そしてイチローは、日米通算安打記録について「人々が重要と思ってくれるのならうれしい。」とサラリとコメントするだけ。
マッティングリー監督は常に前向きなイチローについて「素晴らしい」「選手の鑑」といった表現をしています。
ところが、実のところは…。4番手の外野手、基本は代打の扱いです。
今シーズンは、代打イチローを告げると、相手も左投手へスイッチ。
そうすると、マッティングリー監督は代打の代打を告げています。
プロ25年のキャリアを誇るイチローにとって初めての屈辱でした。
にもかかわらず、怒りなどの感情を表すことがありません。
クールで、チャーリー・ハッスルと異名をとったローズ氏とは対照的。
そのローズ氏について「ぼくとは真逆ですね。自分の感情は周囲にはみせない。ただ、ぼくの用具はすべて世界一ばかり。それは自慢できるでしょう。」と言っています。
イチローの何がすごいといったら、常に100%以上の準備を行っていること。
最高のトレーニングをずっと続け、故障で休むことがありません。
ストイックのひとことで片づけてはいけない真のアスリートです。
「目標は50歳までバリバリの現役を続け、突然消えてしまう。」
など、ジョークとも真意ともとれる発言もある。ただし、今回、いくらローズ氏がどんな発言をするにせよ、あちらは野球賭博で永久追放処分。
我々日本人は素直にイチローの偉業を認めたいですね。それで十分じゃないでしょうか。
(原文)青木政司
6月16日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」