楽天のオコエ瑠偉選手、5月31日の初安打2本に続き、昨日も二塁打を打ちました。
見る者みんなを楽しくする!自然に応援してしまう。オコエ瑠偉はそんな希少なキャラクターですね。
最下位に低迷する楽天ですが交流戦から再び、スタメンへ名を連ねたことに仙台のファンも喜んでいるでしょう。
5月31日はチームが大勝したこともあり、星野仙一副会長もご満悦。
「きょう、試合をみたお客さんは幸せだ。記念になるよ」と、オコエの初ヒットに大喜びです。
そしてきのう、チームは敗れましたが、4回2死2塁の場面で、センターへタイムリー2ベースを放ちました。
プロ初打点。2試合続けて、9番センターのスタメンに応え、結果を残しています。
でも、いたって謙虚で「野球は本当に難しいと思います。」
高卒ルーキーながら、英才教育を施すために、開幕スタメンを果たしましたが、プロは甘くはなかった。
守備や走塁ならともかく、打撃はさっぱりで4月14日、2軍落ちしています。
しかし、ガックリするどころか、「とにかく試合へ出場したい」といたって前向き。
2軍の試合はだいたいが午後1時、プレーボールです。
オコエは午前9時には球場入りして、荷物運びなどさまざまな雑務を黙々と行う。
昼食も持参する。試合前はサラダなどを軽く口にするだけです。
課題は1軍で通用する打撃フォームの改造でした。
「1軍の投手は低めで勝負してくる。」
高校時代のダウンスイングを実践すると、ボテボテのゴロになる。
池山打撃コーチには、グリップの位置など、細々としたところを修正するようにアドバイスを受けています。
その教えを2軍で自分なりに練習を重ねています。
グリップを、肩から腕の間に下げ、左足の上げ幅も変わっている。
「技術を身に着けるのは大変です。でも、技術はとても大切。」
投手のクイックモーションに、全くオコエはついていけませんでしたが、その場合はノーステップで対応します。
それから、木製バットの芯でボールを捕えることも、上手になった。
週2度のウェートトレーニングを4回に増やして、筋力をつけ、バットを誰よりも振る。両手のマメは二重、三重になりました。
「一生懸命」この言葉がこれほど似合う選手もいないでしょう。
そんな姿を目の当たりにして、2軍のコーチ陣が
「細かいところをいちいち注意していたら切りがない。だけど、プレーや練習をみて、うまくなりたい、という気持ちが伝わってくる。教えているこちらがワクワクするよ」
と大絶賛。
オコエは
「開幕からの1軍は座学でした。2軍では実習です。どちらも楽しい」
と目を輝かせて1軍へ再昇格しています。
4月3日この日はオコエがプロ初スタメンを果たしました。
記念のスタメン表は、家族の元へ送ったものの、スマートフォンで写真を撮って、苦しいことがあるたびに「いつも見ています。」
そんな一途な選手を最近はあまり知りません。
(原文)青木政司
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