セ・パ交流戦がスタート。
開幕戦のハイライトは、巨人・阿部の復活逆転弾でしょう。
オリックスを破り、勝率を5割へ戻し、今季初めて「最高です」の決め言葉が、京セラドーム大阪に響き渡りました。
高橋監督の構想は、阿部が開幕4番。
しかし、首、右肩、腰など全身に痛みがあり、ペナントレース開幕を2軍で迎えました。
ギャレットではなく、やはり阿部が頼みだったのです。
そのギャレットも今は不振のため2軍落ち。
ただ、5月24日、イースタンの横浜DeNA戦で、三浦からホームランを放つなど活躍しており、交流戦の序盤から再び、1軍で-と推す声が首脳陣から上がっていました。
守備は雑でも、バッティングだけなら相手チームへの脅威になります。
一方、阿部はどうだったかといえば、5月25日から2軍で本格的な実戦復帰したものの、さっぱり打てない。
しかし29日の西武戦で4打数4安打、2本塁打と存在を示しています。
「ただ、打つだけならいいけど、守備はねぇ」。
幸い、交流戦はパのホーム試合では昨年同様、DH制が採用される。
後は、状態を見ながら、ということになりますが、阿部がベンチにいるのといないのでは大きな違いが。
高橋監督が、ギャレットではなく、阿部を強力に推したのは若い選手へのお目付け役という意味合いもありました。
それでなくても、優勝を目指す意味で、交流戦はターニングポイント。
人気球団にはエースをあてる。
2日のオリックス戦が金子、5日の日本ハム戦は大谷、他でも西武・菊池、ソフトバンク・武田、楽天・則本、ロッテ・涌井が待ち受けています。
今季はすでに巨人は7連敗を喫し、ようやくトンネルから抜け出したところ。
当初、6月の復帰を予定していた阿部ですが、そう悠長には構えていられません。
復帰即、鮮やかな一発で高橋監督は、いつもと違い、満面の笑みを浮かべ、「いきなり結果を出す。やっぱりすごい。」と絶賛しています。
こうなると、微妙な立場に置かれるのが、正捕手の小林。
今季はレギュラーの座をものにしたようにいわれていますが、村田ヘッドコーチは、「50試合がひとつのメド」と以前から話していました。
その50試合が過ぎ、きのうが51試合目。
先制タイムリーを放っていますが、打率か1割8分6厘で、規定打席到達選手の中で、最低の成績です。
さらには、リード面でも、巨人が首位に立っている内には、「よくやっている」という声もあったものの、最近は特に小林を評価する声が聞かれない。
伸び悩む小林に対しても、阿部は起爆剤になってくれるでしょうか。
(原文)青木政司
6月1日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」