今夜の日本シリーズ第3戦。
今季限りの現役引退を表明した広島・黒田のラストゲームになる可能性があります。
一方、2連敗中の日本ハムですが、栗山監督が連敗ストッパーとして送り出すのは有原航平です。
有原はチームトップの11勝をあげており、栗山監督は
「有原こそ日本ハムのエース。翔平は二刀流で打席にも立つでしょう。」
と語っています。
今回のシリーズ、有原としては微妙な心理状況なのかもしれません。
広島出身で広陵高から、早大へ。プロ入団が決定して、寮へ入る際は、大量の名物・もみじ饅頭を持参して、自己紹介を行っています。
2014年のドラフトでは、横浜DeNA、広島、阪神、日本ハムと4球団の競合。その中でくじを引き当てたのは希望していたであろう広島ではなく、日ハムであったという経緯があります。
そのドラフトでは、もっと多くの球団が競合すると予想されていました。
早大4年の秋のリーグ戦で、開幕戦を回避した他、優勝がかかった慶大との大一番でも右ひじ炎症で、自ら先発を辞退しています。
その影響から評価を下げてしまった有原に、
「いいじゃないか。そういう選手が好きだ。」
栗山監督は、ドラフト1位指名を熱望したのです。
一方で、チーム内には、早大から日本ハム入りすると大成しないというジンクスが。2006年、ドラフト希望枠で入団した宮本賢はプロ0勝で、2012年オフに戦力外に。2010年のドラフト1位は、ご存じの斎藤佑樹。2011年ソフトボール出身で話題を集めた捕手、大嶋匠も伸び悩んでいる。いつの間にか、早大出身は…とヒソヒソ話がはじまったというわけです。
とはいえ、有原が昨年は「1年は無理をするな」と言われながらも、右ひじのケアをしっかりと行い、5月から1軍へ昇格して、8勝6敗。新人王を獲得しました。
今季の日本ハムは首位を快走するソフトバンクから11.5ゲーム差をつけられながら、大逆転V。
15連勝の球団新記録も達成していますが、この連勝中有原は3勝をあげている。栗山監督の言う「本当のエースは有原だ」と花を持たせる気持ちもわからないではありません。
今夜は黒田に負けない男気を広島ファンの前で披露するでしょう。
10月25日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」