クライマックスシリーズ第5戦。
ヒーローは、中田翔だったのですが、スポーツ新聞の一面はすべて大谷翔平の日本最速165キロでした。
栗山監督はためらうことなく投げさせました。
日本シリーズまでには時間がありますが、解説者の方もあの場面での大谷の起用は予想していなかったようです。
3番DHで先発、3点リードの9回に登板して、日本最速165キロを3球も投じて、プロ初セーブをマーク。
まるで劇画の一コマのようでした。
大谷投手はここまですごいピッチャーでいながらとても素直なまだ22歳。
「すごくうれしい。みんなで逆転して勝った。」
と喜びを語り、初の日本シリーズ出場へ向け、
「マツダスタジアムはきれいな球場です。すごく楽しみ。」
と少年のように目を輝かせています。
そんな大谷に対してシリーズMVPに輝いた中田は、
「あそこまで打って、投げてというところをみせられると、こっちは練習をしているのがバカバカしくなる」
と笑っています。
一方、大谷の165キロを2球、打席で体験した、最後のバッター、ソフトバンクの本多は、
「見たことのないボールだった」
そんな大谷の活躍は、メジャーでも話題になっています。
とりわけ、ご執心な人が、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM。
「トレードができるなら、ぜひ実現したい。5対1なら納得してもらえるだろうか?」
と大まじめに漏らしているそうです。
メジャー・リーガー5人と大谷翔平1人ということです。
さすが、メジャーと感じるのは、さまざまな分析をしており、大谷で20億円は利益が出るだろうと。
「そのぐらいの金はすぐに出してもいい」
振り返れば、高校卒業後、大谷はメジャー挑戦を表明していました。
しかし、日本ハムが強硬使命。栗山監督が二刀流で使うからと口説き落としたのです。
そして栗山監督の予言はみごとに当たり、この頃では口うるさい評論家もバッティングに、あるいはピッチングに専念しろと言うような人がいなくなりました。
キャッシュマンGMは
「アメリカのひどい情報ばかりを流されて、残念でならない。でも、来てほしかった。もし、メジャーへ入団していれば、今頃は先発の柱になっていただろう」
と語っています。
そうはいっても、高校卒業後、メジャー入りしていれば、二刀流は実現していなかったでしょう。栗山監督だからこそなし得たことです。
ある情報では、パドレスが候補として浮上しているそうです。
今春のキャンプで日本ハムと業務提携をしている関係で施設を利用するなど、太いパイプがあり、また、パドレスのフロントには、野茂英雄さんがアドバイザーとして加わっています。
いずれにしても日本野球界の最高の宝・大谷翔平投手、いずれ、メジャーになるということは避けられないことなのでしょう。
この週末から、とりあえず日本シリーズです。
10月17日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」